<報告> 台湾の元日本軍「慰安婦」被害者の写真展
「阿媽たちのまなざし 〜台湾の元「慰安婦被害者の現在〜」と題した写真展を2006年4月20日から23日まで東京・中野ゼロの展示ギャラリーで開きました。
私たちにしても初めての写真展開催であり、すべて手探り状態でした。
2005年2月に最高裁から棄却決定が出され、日本ではあたかも「慰安婦」被害者たちの運動が終焉したかのように感じている人が多いと思います。
しかし、裁判は終わっても阿媽(台湾語でおばあさんの意)たちの闘いは終わってはおらず、いわゆる「慰安婦」問題は何一つ解決していないのです。
台湾の元日本軍「慰安婦」被害者である女性たちは、いま現在も、日本軍によって負った心身の傷の痛みから逃れることは出来ず、日常の暮らしの闘いのなかで何気なさをよそおいつつ、自分の心の中に巣くう暗闇と痛みに耐えています。
台湾では、2〜3ヶ月に1回の割合で阿媽たちが台北市近郊に1泊しながら集い、食事を共にするなかで心理治療のワークショップをもっています。
阿媽たちが少しでも楽しいと感じてくれる時間をつくり、その中で絵を書いたり、にわかドラマを演じたりしながら少しずつ自分を解放していく努力をしています。
阿媽たちは長い間自分を恥じてきました。いま、阿媽たちは自分を恥としてきたその思いを自ら克服し、自分の恥ではないことを獲得し、変わっていく途上にあるといえるのです。
いま、現在も阿媽たちは闘っているという現実に、みなさんが写真を通して関心を寄せていただけたらと思い、写真展を開きました。
カメラマンの紹介はこちら。
会場入り口には阿媽たちの仮面をつけた大きな写真を飾った
地下2階の奥まった会場に何人来てくれるかと心配したが・・
ていねいに時間をかけて見てくれる人が多かった
キャプションをじっくり読んでくれた
地裁判決時の抗議デモの様子も展示した(写真は支援する会)
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日本キリスト教会 東京告白教会気付