700回目の水曜デモ

韓国のハルモニたちは暑い夏の日も、凍るような寒い冬の日も日本大使館前で毎週水曜日に抗議のデモを行ってきた。この3月15日、それは700回目を迎えた。
この700回と数字は14年間、欠かさず水曜デモをしてきたということであり、この10数年間被害者たちは老いを重ね、何人もの被害者が亡くなっていった。それでも水曜デモを継続せざるを得なかった思いがハルモニたちを突き動かしている。

この10数年、日本の私たちは何もしてこなかったわけではない。しかし、今だに自分たちの政府から被害者たちが望む謝罪と賠償を引き出すことが出来ないでいる。何をしたらいいのか、どうすれば効果的なのかとみんなで思いさまようが、とにかくあきらめず、絶望することなく、必ず喜べる日があるだろうと希望の灯を静かに燃やしながら歩み続けることしかない、と思い定めている。
700回も、ハルモニたちを日本大使館前に立たせてしまっていることに対しては、みんな忸怩たる思いをかみしめている。それが700回水曜デモへの連帯の行動となっていった。

「国民基金」関係は外務省、
  戦後補償関係は、総務省に

  〜山田氏、「政治判断になるだろう」〜

 午前11時から首相への要請文を内閣府の山田哲範氏に渡したが、このとき、「国民基金」関係は外務省、戦後補償関係は総務省の担当になっていることを知った。これからは、総務省と外務省に対しても対応が必要になることがわかった。前途は多難である。

 12時から、衆議院議員会館前でスタンデイング集会をはじめた。まずはじめに昨年から今年にかけて亡くなった被害者たちの名前を1人ずつ読み上げ、黙祷を捧げた。

 この日は、国労や年金生活者たちの座り込みもあり、議員会館前は色とりどりの旗が揺れていたため、私たちは予定していた参議院議員会館前のスペースは利用できなかった。

どのへんのスペースがあいているかをチェックし、ぞろぞろ移動した。時間は予定を過ぎていたが、韓国からの連帯メッセージやハルモニたちのメッセージを読み上げ、小泉首相への要請文提出の報告をした。


この場にも岡崎トミ子、芳川春子、糸数慶子、郡和子各議員がマイクをとり、立法解決のために努力することを訴えた。

そして、被害国・地域からのメッセージ(、東ティモール、台湾、オランダ、中国等)や、支援の運動体アピール(山西省明らかにする会、フィリピン三多摩ネット、全国強制連行企業ネット、在日「慰安婦」裁判を支える会、中国人「慰安婦」問題を支援する会、NCC、「杉並の教育を考えるみんなの会」、婦団連、売買春問題に取り組む会、韓国民主女性会、民統連、「女たちの戦争と平和資料館」、バウネツト等が発言。

最後は、最後に「We shall over come」のメロディーで正義の実現を勝ち取るぞという替え歌を
全員で歌った。


東京だけではなく、福岡、大阪、新潟、沖縄、京都等もいろいろな工夫をこらしながら連帯の行動をとった。福岡、大阪などでは亡くなった被害者の写真等に黒いリボンをつけて飾ったりしたとのことだった。

今回は、中国や韓国のマスコミも取材にきていたが、いつになくマスコミの数が多かったのが印象的だった。

しかし、国内ではどこにどう報道されたのかわからない。日本のマスコミは取材した記者の記事をボツにしているのだろうか。

戦後60年も過ぎた今、新たにスタート地点についたつもりで歩みだそうと思う。

小泉首相あての要請文を渡す

山田 哲範氏

韓国のハルモニたちの第700回 水曜デモに連帯して(2006年3月15日)

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台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会

小泉首相への要請文

婦援会から連帯のメッセージ