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私たちの労働組合では、マンガパンフ『自民党「新憲法案」に反対しよう』の作者を招いて講演会を行いました!

私たちは大阪府下のとある病院の労働組合活動をしています。
私たちの労働組合は、労働条件の問題だけではなく、例年、夏に反戦平和運動の催しを企画しています。
今年は、やはり「憲法改悪」についてがメインテーマです。

8/27、自民党「新憲法案」に反対しよう〜!の学習会を、マンガパンフの作者を呼んでお話しをして頂きました。
その講師なる方は、「おーたからん」さん。

『自民党「新憲法案」に反対しよう』というマンガパンフは、実は、その前に書かれた『教育は誰のものか<愛国心編>』『教育は誰のものか<格差教育編>』の2つのお話しがあって、その流れの必然として書かれたものであるということを初めて知りました。教育基本法改悪反対の運動から、憲法改悪反対の運動へと、発展し続けている過程がよく理解できたように思います。

近代国家において、憲法とは、「国民が国家を縛るもの」として存在します 。
この重要なところが、学校教育では余り教えられていないとからんさんは言います。そして、自民党「新憲法案」では、この関係がすっかり様変わりし、恐ろしいことに、憲法が、国家が国民を縛る内容にすり替わっているのです。

この学習会には、組合に入っていない人が数人参加してくれました。
その中の一人である看護師のAさん。
彼女は学生時代、教育に少し関わる機会があり、教育基本法は大切だと教えられた。しかし教育基本法が「改正」され、次は憲法が変えられようとしていると聞いた。自分の周りの情報やテレビの報道だけでは、何となく偏ってるような気がして、この講演会に来てみようと思ったと話す。お話を聞いて、個々の様々な出来事が、全て関連していることが分かりかけてきたと〜。
そして、「新自由主義」というのはよく分からなかったが、何となく分かった気がすると。憲法がどういう風に変わるのかも何となく理解した。でも、これを知ってしまった自分は、一体これからどうしていったらいいのだろうかと……。

「このことを知って、自分は何をしたらいいのだろうか」と、そんな感想を持ったこと!。。。素晴らしい感性だと思いました。
これから、一緒に訴えていけそうな人が増えたような気がして心から嬉しかった瞬間です。ヘ(^o^)/

学習会について組合の会議では、「大変良かった」「身近な事柄から入った内容が分かりやすかった」「論点がはっきりしたため、とてもためになった」 …と、大変好評でした。

思えば、講演会の後と言えば、何となく質問も出にくかったり、意見も言いにくかったりという雰囲気のことが多いのが常です。でも、からんさんの講演の後は、指名するまでもなくあっちこっちから途切れることなく意見が出て、議論がドンドン盛り上がっていったのです。
そして、司会進行役の私がいなくても、おそらくこの講演会は成り立ったであろうと思われるほどに、からん講師もその議論に時々意見をはさみながら、うま〜く、楽しく、論点が浮き上がった感じにまとまりました。

何がどう良かったんだろう。。。
と考えてみました。

新自由主義のための、教育、医療…そのために、生活の中にどうしても格差が生じ、ジワジワ多くの人々が「格差」を感じ取ってきています。
それでも、
「新自由主義」
「格差拡大」
「憲法を改正すべきか」
「自民党の新憲法案」 というと…………… なんだか、とてつもなく硬い。
煮ても焼いても食いたくないってかんじの言葉が並んでいるように感じます。
そして、日本国憲法とは……というと、更に更に難しい。

でも、からんさんは、これらのことを、自分の生活の視点からの疑問や不安からはじまる構成で講演内容をまとめてくれました。
その講演を聴いた人々は、同じように自分の生活に根ざした感触の中から、「憲法問題」を考えることができたのではないでしょうか。
頭の中で考えた「憲法」じゃなく、まさしくリアリズムであったから、聴く人々を魅了できたのだと思いました。

それが大きなポイントだったような気がしています。

ものすごくお偉い憲法学者の先生や、弁護士や等々じゃなくて、自分たちと同じ生活の視点からこの問題にとりくんでいる人が講演をしたというところが大きなキーワードだったのかもしれません。

こういう感じで、少しずつですが、この問題をもっと深めていきたいなぁと思っています。

(2007.9.10. K.O.)