■ 5月29日の国会への署名提出行動の1つとして、「5・29有事法制を廃案に!院内集会」をもち、その最後に「政府・防衛庁による身元・思想調査事件を許さず、徹底的な事実究明・責任追及を求める特別決議」を参加者一同で採択しました。その場に参加された北川れん子社民党衆議院議員とも相談の上、私たちはこの「特別決議」を衆議院内閣委員会のメンバー全員に配布することにしました。北川議員は社民党を代表して同委員会に出席しており、個人情報保護法案の審議にも参加し、今度の防衛庁ブラックリスト問題も直接追及してきた方です。 早速私たちは5月31日、「特別決議」の内容を知ってもらうために、東京の「基地はいらない!女たちの全国ネット」「ピース・ニュース」の4人で、衆院内閣委員会メンバー30人とその他の国会議員を訪ね、特別決議を手渡すとともにその趣旨を説明し、さらに有事法制反対を訴えて「全国ネット」がつくったビラ(29日特別委を傍聴して余りの議論のひどさに呆れ、あらためて有事法制反対を訴えたもの)を配布して回りました。 ■ ちょうどこの日に内閣特別委員会が開かれ、この防衛庁ブラックリスト問題が論議されましたが、個人情報保護法案が今回のような事件の抑止になるかどうかをめぐり紛糾し流会となった、その午後一番から回り始めました。残念ながら議員とは直接話できず、秘書の方々と話せただけですが、簡単に以下にまとめてみます。 1.民主党については、防衛庁ブラックリスト問題では一様にけしからんという態度で、私たちの「最近の自衛隊の独走の危険」や「有事法制のもとではとんでもないことになる」という主張に一応うなずくという対応でした。大畠委員長の部屋でも同様の応対でした。しかし、有事法制についての態度をただすと急に曖昧になり、「いまのままでは反対です」「しかし、有事のための法律は必要ですから」といった具合でした。 2.自民党についても、防衛庁問題ではまともに話を聞きうなづく秘書も結構いましたが、適当にあしらう部屋もありました。有事法制については、反応はさまざまでした。「自民党として決めたことですから」「有事法制が出来たからといってすぐに戦争に向かうわけではありませんから」などの賛成派もいれば、「今の法案の立て方はおかしい」「順序が違うんじゃないか」「慎重に審議しなければいけない」という慎重派もいました。意外な意見を言うと思って派閥を聞いたら橋本派議員で、野中議員の姿勢の話を出すとわが意を得たりと慎重論を語るなどの反応でした。 3.公明党については、2班に分かれて回りましたが、両方とも事務的にあしらわれて、態度について掴むことが出来ませんでした。 4.個人情報保護法案に反旗を翻し、内閣委員会の理事を辞任した阪上善秀自民党議員の事務所を期待して訪問しましたが、残念ながら留守で、前日の「日刊ゲンダイ」の「『防衛庁リスト事件』は氷山の一角」という阪上議員へのインタビュー記事を見せながら話したら、事務関係の秘書は「ありがとうございます」と丁寧に応対しながらも自分は何も知らないということで、新しい情報は引き出せませんでした。 その他にも、「地元出身の議員にもっと働きかけてくれ」「自民党議員に働きかけてくれ」などの意見も聞かれました。議員への直接的働きかけをあまりやった経験のない4人でしたが、意外に各議員の態度や姿勢(といっても秘書を通じてですが)は多様であり、それらの現状をよく把握したうえで運動の重点のかけ方などを判断する必要があると感じました。 ※なお、本活動を行うにあたって、社民党東門、北川、阿部各事務所の皆さんに大変世話になりました。 ありがとうございました。
2002年5月31日
「基地はいらない!女たちの全国ネット」 「ピース・ニュース」 |