抵抗の誓い The Pledge of Resistance Not in Our Name (www.notinourname.net) より |
The Pledge of Resistance
We believe that as people living
in the United States it is our
responsibility to resist the injustices
done by our government,
in our names
Not in our name
will you wage endless war
there can be no more deaths
no more transfusions
of blood for oil
Not in our name
will you invade countries
bomb civilians, kill more children
letting history take its course
over the graves of the nameless
Not in our name
will you erode the very freedoms
you have claimed to fight for
Not by our hands
will we supply weapons and funding
for the annihilation of families
on foreign soil
Not by our mouths
will we let fear silence us
Not by our hearts
will we allow whole peoples
or countries to be deemed evil
Not by our will
and Not in our name
We pledge resistance
We pledge alliance with those
who have come under attack
for voicing opposition to the war
or for their religion or ethnicity
We pledge to make common cause
with the people of the world
to bring about justice,
freedom and peace
Another world is possible
and we pledge to make it real.
(Not in Our Name)
抵抗の誓い
我らには信念がある
アメリカに住む者として
我らの政府によって
我らの名において為された不正に抵抗することが
我らの責務であるという信念が
我らの名において為すな
無限の戦争を遂行することを
これ以上の死はもうたくさんだ
石油のために血を流すなんて
もうたくさんだ
我らの名において為すな
諸国への侵略を
民間人を爆撃し、子どもたちをさらに殺し
名も無き者たちの墓を踏みつけて
歴史を進ませることを
我らの名において為すな
自由のために戦うと主張しておきながら
まさしくその自由を腐蝕させることを
我らの手によって為すな
異国の土地に住む
多くの家族を皆殺しにするために
我らが武器と資金とを提供することを
我らの口によって為すな
我らが恐怖で沈黙することを
我らの心によって為すな
民族全体を、国全体を
邪悪だと見なしてもかまわないと思うことを
我らの意思によって為すな
そして我らの名において為すな
我らは抵抗を誓う
我らは誓う
戦争への反対を口にして攻撃された人々
宗教や民族性のために迫害を受けた人々
彼らと手を結ぶことを
我らは誓う
公正と自由と
そして平和をもたらすために
全世界の人々と大義を共にすることを
新たなる世界は可能だ
そして我らはそれを現実のものとすることを誓う
(翻訳: 木村 奈保子)
翻訳こぼれ話 署名運動事務局の人から、Not In Our Name のHPを紹介され、ここに掲載されているThe Pledge of Resistance を翻訳してみませんかという話がありました。 The Pledge of Resistance・・・。「Pledge」を辞書で引いてみると、「誓約」・「誓い」とあり、例句として「Pledge of Allegiance(忠誠の誓い)」があげられていました。 アメリカでは、この「忠誠の誓い」を、公立の学校や様々な儀式で唱えることになっており、アメリカ人にとって最もよく知られた文言だと言えるでしょう。 I pledge allegiance to the flag of the United States of America and to the republic for which it stands: one nation under God, indivisible, with liberty and justice for all. (私は、アメリカ合衆国の国旗と、その国旗に象徴される共和国に忠誠を誓う。神の下で、分かち難く、万人のために自由と正義を有する統一国家に。) 最近、「神の下に」という言葉が入ったこの「忠誠の誓い」を公立の学校で唱えるのは、政教分離を定めた合衆国憲法に違反しているという判決がでました。しかしながら、この判決に対して、ブッシュ大統領らから轟々たる非難が巻き起こり、上院では判決を非難する決議が全員一致で採択されてしまいました。(この「神の下に」という言葉が挿入されたのは、マッカーシズムの時代だということです。) この「抵抗の誓い」は、明らかに、この「忠誠の誓い」を意識して、作られたと思われます。私は、こういう、勇気とユーモアに満ちた批判精神が大好きなので、風刺詩人になったつもりで、翻訳してみました。 Not In Our Name の方に、翻訳の許可を得ようとして、メールを出してみますと、なんと、「これはみんなのものだから、許可なんかいりません。どうぞ、好きにお使いください。」という返事とともに、「私達のウエブサイトに載せたいので、その日本語訳を送ってほしい。」とまで言われ、とても感激しました。他の訳も、こんなふうに、いろいろな国で自発的に作成されたものが集められたのかもしれないと思うと、楽しくなってきました。 フランス語訳は、最初に掲載されていたものがいったん消えて、数日後、別な訳が再掲載されました。最初の訳が下手くそだと批判されたのかなと、想像して笑ってしまいました。私の訳も、もっと名訳に取って代わられることになるかもしれないとも思いましたが、それもまた愉快なことです。
木村奈保子
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