有事法制の可決・成立糾弾!
政府・与党、民主党の暴挙に抗議する!
■米の北朝鮮先制攻撃戦争への加担を阻止しよう!
■イラクへの自衛隊派兵=米軍事占領への参加を許すな!
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6月6日正午、有事3法案は衆院本会議で、自民・公明・新保守の与党3党と民主党、自由党の賛成で可決、成立しました。戦後最初の有事法制研究から50年、有事法制の原型となった三矢作戦研究から40年、戦争放棄と交戦権否定を謳う憲法と真っ向から対立するが故に、歴代内閣がやろうとして出来なかった有事法制、日本の軍国主義と反動化の歴史的段階を画する有事法制が、あろうことか国会議員の9割の賛成で、何の波乱もなくいとも簡単に成立したのです。「平和主義」の徹底か戦争国家体制づくりか、21世紀の日本のあり方を根本的に決定づける重大法案にふさわしい国民的議論や国会審議など皆無、そもそもそのような問題提起など最初からありませんでした。私たちが目の当たりにしたのは、好戦的な小泉首相と自民党、若手ネオコン(新保守主義者)に引きずられた民主党との談合となれ合いであり、腐敗した議会主義と見るも無惨な野党第一党の情けない姿でした。何たる異常事態!これが戦争翼賛体制でなく何でしょうか。私たちは、アメリカにべったりくっついて軍国主義と戦争準備の道を突っ走り始めた小泉政権とこれに結託した民主党の暴挙を断じて許すわけにはいきません。満身の怒りを込めて抗議します。
本質は北朝鮮への先制攻撃戦争に参加する戦争法
有事法制が何であるのか、その目的は何か、政府・与党はもちろん、民主党もマスコミも最後まで本当のことを語りませんでした。それどころか「備えあれば憂いなし」(小泉首相)などと、有事法制があたかも「備える」ためのもの、日本を「守る」ためのものであるかのようにごまかし続けてきました。もうだまされてはいけません。有事法制は、アメリカがイラクに対して行ったのと同じように北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対する先制攻撃戦争に日本が参戦し、日本全体を出撃拠点、司令部、平たん基地にするものに他なりません。この法律によって戦時下の物資の調達や塹壕の形成、道路や港湾、病院などの占拠・専有が可能となるのです。それは侵略戦争への国、自治体、民間企業、諸個人の協力を協力を義務化して強要する「国家総動員法」でもあります。もちろん協力を拒否したり異議を唱えれば「罰則」が科せられる弾圧法でもあるのです。
このような有事法制が、憲法の基本原則である「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」をことごとく覆す憲法違反であることはもはや明らかです。
有事法制が成立した今後は、その内容を具体化する危険な動きが強まることは確実です。国民に戦争協力を義務づける「保護」とは名ばかりの「国民保護法制」、米軍が日本全土で自由自在に行動、演習できる法整備、各自治体による戦争のための物資調達や土地建物の収用等の体制づくりなど、戦争準備の具体化一つ一つを批判し、闘いを進めることで戦争体制づくりを下から突き崩していかなければなりませ
ん。
有事法成立は朝鮮半島とアジアの平和にとって大きな脅威
有事法制成立は、戦後58年を経て再び「戦争準備態勢」をつくるための法律が出来上がったことに他なりません。しかもそれはアメリカの先制攻撃戦争を前提にし、その矛先は北朝鮮に向けられているのです。朝鮮半島と東アジアの最大の軍事的脅威である世界最大最強の米軍とこれを要とする日米韓軍事同盟、その一翼を担う日本が戦争国家体制づくりを進める有事法制を手にしたこと、これはまさにアジアの国々にとっての大きな脅威と言うほかありません。韓国や在日アジア人からは、日本軍国主義復活を危惧する声が上がり始めています。私たちは、朝鮮半島での戦争準備を支持するのか、戦争に反対しアジアと世界の平和・非核化のために声を上げていくのかが問われているのです。
政府・マスコミの戦争宣伝に惑わされるな!最大の脅威はアメリカと日米同盟
有事法制の成立の仕方が異常なら、翼賛体制を問題にするどころか、たわいもない日常の一こまのように取り扱うマスコミの報道もまた異常と言うほかありません。いま政府・与党のタカ派とマスコミは一体となって北朝鮮の脅威を煽り、今すぐにでも核ミサイルが飛んでくるかのような虚構に満ちた北朝鮮敵視キャンペーンを展開しています。しかし、イラク戦争の最大の根拠であった「イラクの大量破壊兵器保有の証拠」が実は戦争を開始するためのねつ造・情報操作であったことが今になってアメリカやイギリスの議会で大問題になっていることを想起してください。アメリカはでっち上げで戦争をしたのです。朝鮮半島とアジアの平和にとって最大の脅威は、突出した大量破壊兵器を有するアメリカ、すでに二つの主権国家を潰し北朝鮮に対する先制攻撃作戦を練り上げているアメリカであり、このアメリカにべったりとくっついて戦争準備の道を進めはじめた日本なのです。
イラク軍事占領への自衛隊派兵ねらう「イラク復興新法」反対!
有事法制の成立が確実になったとたん、否、民主党が賛成に転じて「成立のメド」がつくや、政府与党は今度は「イラク復興支援新法」を持ち出してきました。小泉首相は5日、「今国会での成立させたい」と高まる衝動を露わにしました。しかし「復興支援」「人道支援」という言葉はまやかしです。それはイラク国民を抑圧支配する米軍の軍事占領に自衛隊を直接参加させる正真正銘の戦争加担行為、憲法が禁じる交戦権の行使に他なりません。これまでPKO協力法、周辺事態法、テロ特措法と自衛隊の軍事行動をエスカレートさせてきた政府は、今度はまだ戦争状態にある国に、当該国の同意もなしに陸上部隊を送り込むという、歴史的にも段階を画す自衛隊派兵へと踏み出そうと躍起になっています。「地球規模の日米同盟」(ブッシュ大統領)をめざす新たな自衛隊派兵をやめさせなければなりません。
「自衛隊は軍隊だ」と明言し、憲法改悪さえ露骨に口にする小泉首相と政府・与党の暴走をこれ以上許してはなりません。
闘いはこれから!護憲と反戦平和の世論を高めよう!
しかしいつまでも国民を欺き続けることは出来ません。戦争翼賛体制が形成され、有事法制が成立しても、これに抗う反戦平和と護憲の世論はまだ健在です。連日のように国会に押しかけ議員への要請活動を展開している反戦非戦の市民運動、戦争協力に断固として反対を貫く労働組合運動、沖縄をはじめ全国各地の反基地運動、教育基本法改悪反対、靖国参拝反対、「日の丸・君が代」強制反対、住基ネット拒否の闘い、等々、日本の軍国主義と反動化に反対するねばり強い闘いとエネルギーは頑として存在しています。このような大衆運動の力、市民運動の力が広範な反戦平和、護憲の世論と結びつくならば、必ずや戦争体制づくりを阻止し、軍国主義のエスカレートを阻むことができるでしょう。有事法制が成立した今、政府・与党と民主党に抗議を集中し、自衛隊のイラク派兵反対の声をあげていくときです。そして朝鮮半島の戦争反対、日本の戦争協力反対の世論を巻き起こしましょう。
2003年6月6日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
小泉首相と与党、民主党に抗議のメール、FAX、電話を集中しよう!
有事法制の成立に国民は決して納得したわけではありません。毎日新聞の世論調査(6月2日)によれば、有事法制の整備を「評価する」は31%、「評価しない」21%、「分からない」は40%に達しています。9割の賛成で成立させた国会議員とは大違いです。国会の異常事態、戦争翼賛体制を崩していくためにも、有事法制が成立した今こそ、それに抗議する国民の声を政府・与党と民主党、自由党そして賛成した議員たちに集中していくことが決定的に重要です。戦争国家体制づくりに反対し続け、有事法制の具体化と軍国主義のエスカレート、小泉政権の暴走に歯止めをかけましょう。
● 小泉首相
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