米軍がティクリートで超大型燃料気化爆弾
”MOAB”の使用を準備!
生きた人間を標的にした新型兵器の実験を許すな!
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米国防省の高官は、超大型の燃料気化爆弾「MOAB」の前線基地搬送を明らかにした(CNN-2003.04.10)。具体的な使用計画は公表されていないが、ティクリート攻略で使用されるであろうと考えられる。英タイムズ紙(電子版)は、「ティクリートに向け"すべての爆弾の母(MOAB)"準備さる」という見出しで、この発表を報じている。
フセイン大統領の出身地でもあるティクリートは、バース党の重要拠点であり、多くの地下施設が設置されていると言われている。地下施設破壊を口実に、この史上最大の気化爆弾が使用しようというのだ。
アメリカ政府自身が認めているように、イラク軍および民兵組織には、アメリカ軍に対して有効な反撃を行い得るような攻撃手段は残されていない。圧倒的な軍事力格差の下、一方的に虫けらのように殺されていくだけである。このような相手の頭上に、通常兵器中最大、戦術核に次ぐ威力を有するような爆弾を落とすことは、過剰な破壊力・殺傷力の行使であり、人道上許されない行為である。
史上最大の燃料気化爆弾MOAB
(写真:GlobalSecurity.org) |
さらにMOAB(燃料気化爆弾)は、広範囲に焼夷効果をもたらす兵器であり、無差別性が極めて強い。都市部で使用されれば、軍事目標だけでなく多数の民間人を巻き込むような惨禍を引き起こすだろう。MOABの使用は、無差別的な大量殺害であり、絶対に許されない。
さらに許されないのは、新兵器の実験という側面が強いことである。MOABでなければ破壊できないような軍事目標など存在しないはずである。純軍事的観点からいっても、MOABを使用する理由などない。新兵器の実験であるとしか考えられない。
アメリカは、アフガニスタンでも燃料気化爆弾を使用した。東部トラボラを中心に、タリバン兵の掃討を口実に、巨大爆弾を使用したのである。さらには、BLU−118という新開発の硬化目標貫通型燃料気化爆弾も初めて使用された。前近代的な装備しか持たないタリバン兵を掃討するために、なぜこのような威力の強い兵器を使用する必要があったのか。破壊・殺傷効果を試すための実験として使用されたことは明らかである。
そしてアメリカは、アフガニスタンと同様イラクでも、戦争の最終局面になって、新型兵器の実験をやろうとしているのである。生きた人間を対象に、新型兵器の殺傷力を実験する。人間の命を好きなようにもて遊び、意のままに殺害する。こんなことは絶対に許してはならない。MOABを絶対に使用させてはならない。
関連記事:
「新開発の大規模空中爆発爆弾を搬送 対イラク戦で」−
CNN 2003.04.10
http://www.cnn.co.jp/usa/K2003041001534.html
「'Mother of all Bombs' prepared for
Tikrit」
− Times Online Apr.11,2003
http://www.timesonline.co.uk/article/0,,5944-642573,00.html
(燃料気化爆弾およびMOABについて)
「米軍が 大量破壊=非人道兵器“燃料気化爆弾”を使用!」
2003年4月11日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
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