抗 議 声 明


 政府および法務省は、本日大阪拘置所で向井伸二確定囚に対し、死刑を執行した。

 今回の執行は、超党派で形成する死刑廃止を推進する議員連盟が、「終身刑及び死刑制度調査会設置等に関する法案」を作成し、次期国会に提出するばかりになっていたにもかかわらず、国会や国民的議論を待つことなく年に最低一度は死刑の執行を行うという、法務当局の極めて強い意思表示であるといえる。そして、今回も過去の執行同様、国会閉会中であり、あきらかに死刑執行に対する議論をさせないための政治的な配慮のもとに行われた執行である。
 とりわけ、森山眞弓法務大臣にあっては、2001年12月、2002年9月に続く3回目の執行であって、在任中に3度の死刑執行を行った法務大臣は過去に例がなく、死刑を濫用する危険な法務大臣と断ずることができる。
 今回執行された向井伸二死刑囚は、一次恩赦請求が却下され、母親が再び恩赦を請求をしている最中であり、更に、弁護人が再審請求の準備をしている最中の執行であった。
 われわれは、日本政府および法務省並びに法務大臣に対し、今回の死刑執行に強く抗議する。

以 上

2003年9月12日
死刑廃止を推進する議員連盟

抗 議 声 明

 政府および法務省は、本日大阪拘置所で向井伸二確定囚に対し、死刑を執行した。

 今回の執行は、超党派で構成される死刑廃止を推進する議員連盟が、「終身刑及び死刑制度調査会設置等に関する法案」を、次期国会に提出する予定になっていたにもかかわらず、国会や国民的議論を待つことなく年に最低一度は死刑の執行を行うという、法務当局の極めて強い意思表示であるといえる。そして、今回も過去の執行同様、国会閉会中であり、あきらかに死刑執行に対する議論をさせないための政治的な配慮のもとに行われた執行である。
 とりわけ、森山眞弓法務大臣にあっては、2001年12月、2002年9月に続く3回目の執行であって、在任中に3度の死刑執行を行った法務大臣は過去に例がなく、死刑を濫用する危険な法務大臣と断ぜざるをえない。
 今回執行された向井伸二死刑囚は、本人の恩赦請求が却下され、母親が再び恩赦を請求をしていて、更に、弁護人が再審請求の提出をしようとする間際の執行であった。
 われわれは、日本政府および法務省並びに法務大臣に対し、今回の死刑執行に強く抗議するとともに、直ちに以下の施策を実施するよう求める。

1 死刑の執行を停止し、死刑廃止に向けて努力すること。
2 死刑に関する情報を公開すること。
3 死刑確定囚に対する処遇を抜本的に改善すること。
4 犯罪被害者に対する物心両面にわたる援助を拡充すること。

以 上

2003年9月12日


           死刑廃止条約の批准を求めるフォーラム90