京都教育大の学生による集団準強かん事件が明らかになった。集団強かんという行為の卑劣さ、そして暴力行為自体を止めることができたはずの者が相当数いたにもかかわらず誰一人それをしなかったという問題は、性暴力行為に対する怒りと恐怖を想起させられる。本シンポジウムでは、大学における性暴力の問題について、大学の実施すべき対応と果たすべき教育的責任、性暴力被害を根絶するためにすべきことについて考えたい。具体的には、「被害者の救済と権利回復のためにすべきことは何か」、「大学は被害者の了解なく警察へ通報できるのか」、「加害者処分と再教育はどうあるべきか」、「学内構成員への説明責任をどう果たすか」、「性暴力問題に関する日常的な防止活動」、「性暴力の発生を許してしまう大学の構造的問題」、という論点を中心に議論する。当日は、性暴力被害者支援の第一線で活動する専門家、性暴力問題に詳しい弁護士、大学で性暴力被害防止の取り組みをしている教員を登壇者に迎え、シンポジウム参加者一人一人が性暴力の根絶にむけた行動をさらに進めていく足がかりとなる契機としたい。また、関西ブロックメンバーより、関西ブロックが京都教育大学へ提出し、また全国ネットとして文部科学省に提出予定の申し入れについても解説を加える。