原文
http://www.aclu.org/action/carnivore107.html
FBIによるプライバシー侵害ソフト使用中止を議会に働きかけよう

今日の電子社会では、プライバシーへの侵害は、ボタンひとつで簡単にできて
しまいます。この事実は、議会がFBIによるいわゆる「カーニボー」とよばれ
る新たなオンライン盗聴システムについて問いただし始めたここ数ヵ月ますま
すはっきりしてきました。このシステムは、インターネットのサービスプロバ
イダーのネットワークに、中身のわからない装置を装着することを義務づける
もので、この装置は強力なコンピュータで作動するソフトウエアで、このプロ
バイダーの契約者の通信はこの装置を通過することになります。

従来の盗聴では、政府は犯罪とは関わりのない--あるいは潔白な--通信の傍受
を最小化することを求められています。しかしカーニボーは、傍受対象となっ
た人物ばかりか、全く無関係な人々の膨大な電子メールその他の通信を見張る
という上記と全く正反対のことを行うものです。

FBIは、捜査員を郵便局に派遣して、一人の人物の手紙の捜索のために全ての
郵便を開封する権利と合法的な権限をもっていると突然信じ始めたかのように
みえます。別のたとえでいうと、カーニボーは、たった一人の契約者の通話を
捜査する許可しか持っていないFBIに全ての電話回線へのアクセスを与えなけ
ればならなくなった電話会社のようなものともいえます。

さまざまな政治的な立場にたつ多くの政治家のみなさんがジャネット・リノ司
法長官に、議会がその合法性を決定するまで、カーニボーの使用を中止するよ
う求めてきました。今、さらに、みなさんの支持する議員に対し、この呼び掛
けを強めましょう。

カーニボーを厳しい監視を!

カーニボーは不要です。
インターネットのプロバイダーは、法執行機関に、令状に基づいてかれらが保
有する情報を提供することが可能ですし、今までも可能でした。ISPがすでに
合法的に対象とされている人物に照準を合わせる時、カーニボーのような一網
打尽型のシステムは不要なのです。

憲法修正第4条は、法執行は捜索を執行する際に監督のない官憲に委ねられな
いという合意の下にうちたてられています。FBIがカーニボーを使用すること
を認めるということは、無実の人々の通信へのアクセスについてFBIに白紙委
任状を与えることによって、憲法修正第4条の核心となる前提を否定すること
になります。

カーニボーは、連邦法執行機関による盗聴捜査がもっとも多い時期に登場しま
した。1999年に、連邦法執行機関はいままでよりも年間でもっとも多い盗聴捜
査を行いました。そして、アメリカ・オンラインの契約者からのオンライン情
報の捜索令状は、1998年から99年にかけて二倍になりました。これは、議会が、
法律を守るアメリカ人に対しする潜在的に大規模なプライバシー侵害を許すの
ではなく、わが国の盗聴の拡大を注意深く検討すべき時にきていることを示し
ています。

今こそ行動を!