子どもたちに関する事件【事例】



注 :学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ事件を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
950804 体罰自殺 2005.6. 新規
1995/8/4 長崎県長崎市で、県立高校の男子生徒(高3・18)が、学校で叱責されたあと、教師らを非難する遺書を郵送し、福岡市内のビル9階の階段踊り場から飛び降り自殺。
遺 書 両親あてに、遺書を郵送。
「何も悪いことはしていないのに、教師から怒鳴られ、目の前が真っ暗になった」
「40分間怒鳴られた」
「(ほかの生徒の前で)とんでもないやつだと言われた」
などと、教師3人の名前を記して非難していた。
経 緯 8/3 夏休みの補習中、3年生は机やいすを運ぶ作業をした。女性教師が、運び終えた生徒に女子生徒を手伝うよう声をかけたが、男子生徒は素通りした。
話を聞いて、担任教師が問いただしたところ、男子生徒は「聞こえなかった」と返答。
学年主任も、職員室で注意をした。

8/4 朝、男子生徒は、「疲れた」と補習授業に行きたがらなかったが、担任教師から登校するようにと電話が入り、タクシーで送り出した。
午後、「登校していない」と学校から連絡があった。
午後4時半頃、JR博多駅に近いビル裏の駐車場に倒れているところを発見される。ビル9階の階段踊り場から飛び降り自殺したとみられる。
被害者 男子生徒は最近、耳の調子が悪く、病院で軽い難聴と診断されていた。
自殺当日、部屋は整頓されていた。
学校・ほかの対応 校長は、「難聴とはだれも知らなかった」と話した。
県教委や学校は、「教諭側に行きすぎた指導はなかった」とした。
人権救済の申し立て 両親が、長崎県弁護士会に人権救済の申し立てを行う。
1996/12/ 同弁護士会は、「教諭に不適切な言動があり、自殺の契機になった可能性がある」とする報告書をまとめ、県教委、学校に再調査を要望。
再調査 弁護士会や、男子生徒の両親が、「学校側と県弁護士会の調査結果の食い違いが大きい」として再調査を要請したことを受けて、県教委の定例会で、「見解の相違が大きく、十分な再調査が必要」として、「調査結果の相違点を中心に」調べて結果を出すことを決めた。
参考資料 1995/8/13西日本新聞(月刊「子ども論」1995年10月号/クレヨンハウス)、1997/1/30西日本新聞(月刊「子ども論」1997年7月号/クレヨンハウス)



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