子どもたちに関する事件【事例】



注 :学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ事件を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
930523 体罰事件 2005.6.5新規
1993/5/23 東京都豊島区の小学校で、担任教師に男子児童(小5)が1日に2回、背中や尻を70回たたかれた。
ほかにも、髪の毛を引っ張られて抜けたという児童や、グーで21回ぶたれたなど、体罰を受けた児童が6人いた。
経 緯 授業中、担任教師が1日に2回、男子児童(小5)の背中や尻を70回たたいた。
体罰をやめさせようとした児童に対して、教師は「うるさいな、ブタ!」「うるさいな、カトンボ!」などと言った。
調 査 学校側が、父母同席のうえ児童らから事情聴取した結果、1カ月余りにわたり、ほかにも、髪の毛を引っ張られて抜けたという児童や、グーで21回ぶたれた、私語をしていた児童が頭を机に18回打ち付けられたなど、体罰を受けた児童が6人いた。
加害教師 事件発覚後、病気名目で学校を休む。
事故報告書 1993/8/ 体罰を受けた児童の親が情報公開制度を利用して、区教委が出した報告書の開示を求めた。
事故報告書には、「平手で臀部を10回くらいたたいた」、机に打ち付けられた回数を18回から2回にと
過少報告されていた。「うるさいな、ブタ!」「うるさいな、カトンボ!」などの暴言については報告されていなかった。
学校・ほかの対応1 1993/9/末 区教委が、病気名目で休んでいた教師を復帰させようとした。
PTA・ほかの対応 父母らが、区議会や区教委に対し、体罰根絶マニュアルの作成を求める陳情をした。
1994/1/ 区教委の定例会に父母らが参加して、体罰問題について、意見を述べた。
市民グループ「教育と知る権利のための市民調査室」が支援。
学校・ほかの対応2 1995/3/ 同小の保護者会に区教育長らが出席し、「区の教育行政の最重点課題として体罰問題に取り組みたい」と述べ、男性教師を「4月から研修が終了するまで教壇に立つことはない」と明言。
体罰防止に関する手引き 区内の小中学校の校長、教頭などでつくる「人権尊重の教育推進委員会」が1年間をかけて検討。
体罰根絶マニュアル「体罰防止に関する手引き」(全44頁)を作成し、区内の約1000人の教員に配布。

マニュアルでは、体罰事故が発生したときの校長の対応として、「教員と被害児童・生徒から、体罰があった日時、場所、内容、体罰を加えた理由などを聴いて、事実関係を正確に把握する」と被害者側からも事情を聴くことを求めた。
また、区教委への報告書を作る際の留意点として、「被害児童・生徒や保護者との間に認識や見方・評価が異なる場合は、それを併記することが重要、保護者などから意見書などが提出された時は、報告書に添付する」と指示している。
参考資料 1995/5/20朝日新聞(月刊「子ども論」1995年7月号/クレヨンハウス)



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