注 : 被害者の氏名は、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。 また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。 |
S.TAKEDA |
910228 | 体罰事件 | 2002.1.6.新規 |
1991/2/28 | 東京都文京区の区立第三中学校で、生徒総会指導の男性教師T(33)が、自分が予め準備した議題や進行、議長団指名に生徒らが従わなかったことに腹をたて、男子生徒5人(中3・15)を殴るなどした。1人が全治10日間のけが。残り4人も顔面に打撲傷を負った。 | |
経 緯 | 生徒会指導を担当していた男性教師Tが、予め総会の議案や進行の台本を準備。5人の議長団についても自分で生徒を指名していた。 2/28 生徒総会の議長選任の際、Tが指名した生徒とは別のAくんら5人が立候補。そのため、Tから指名されていた5人は立候補しなかった。Aくんら5人はそのまま拍手で承認された。Aくんらの議事進行で、議案を可決。終了。 総会終了後の午後4時半頃、教師Tは、Aくんら5人を美術準備室に呼び出し、「なぜ立候補したんだ」と問いつめ、約50分にわたって頭などをこぶしで殴った。 倒れた勢いでロッカーに頭をぶつけたAくんの出血がひどかったため、他の生徒を帰宅させ、Aくんを近くの病院に連れて行った。Aくんは頭を5針縫い、全治10日間のけが。 Tは、Aくんを家に送り届けて学校に戻った。生活指導主任が事情を聞いて、Tと共にAくんの家に行き、謝罪。 |
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被害者 | Aくんのほか、残り4人も顔面に打撲傷を負った。 3/ Aくんらは校長あてに、「私たちが議案書を忘れたりしたのはいけなかったと思います。だが殴ったり、ケガをさせたりすることはないと思います。(Tを)やめさせるなどの処置をとってもらいたいと思います」という抗議文を提出。 |
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加害者の言い分 | 都教育委員会の事情聴取に対して、Tは、「Aくんらが議案書を持たずに立候補したことに腹を立てた」と話した。 | |
加害者の処分 | 1991/6/14 都教育委員会は、T教諭を減給10分の1、1カ月の処分。区や学校側にも、学校の管理体制について厳重注意をした。 | |
背 景 | 文京区では、 1990/12/7 区立一中で、体育教師(32)が男子生徒(中2)の顔を平手で打ち、目に10日間のけがを負わせた。 1991/6/4 区立駕篭町小学校で、男性教師(41)が男子児童(小5)を平手で打ち、鼓膜に傷を負わせた。 |
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参考資料 | 1991/6/13西日本新聞(月刊「子ども論」1991年8月号/クレヨンハウス) | |
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