子どもたちは二度殺される【事例】



注 :
被害者の氏名は、一人ひとりの墓碑銘を私たちの心に深く刻むために、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
950522 いじめ自殺 2003.7.1新規
1995/5/22 大阪府の私立高等専修学校に通っていた白川信行くん(15)が、同級生の実名をあげて、「学校でいじめられている」と両親に話した後、自室のカーテンレールにベルトをかけて首吊り自殺(3日後に死亡)。
経 緯 信行くんは、自分で希望して、同校に入学。
5月連休直後から、頭髪が全体的に抜け、地肌が見えるようになり、学校にも殆ど行かなくなった。
学校に行きたがらない信行くんに理由を聞いたところ、同級生数人の実名をあげて、同級生数人に、髪をひっぱられるなど学校でいじめられていることを告白。また、病気のせいで身長が低いことをからかわれていた。「学校をやめたい」「いじめた相手を殺したい」と両親に話していた。

5/18 母親が信行くんが名指しした生徒に電話をして話したところ、いじめの事実を認めたうえで、「ぼくも中学の時いじめられたが、気にしなかった」と話した。

5/19 両親が学校に連絡し、担任を交えて話し合い、5/22から登校することになっていた。その日に自殺。 
被害者 信行くんは小学校3年生で膠原病(こうげんびょう)が発病。入退院を繰り返していた。
専修学校には、月2回通院しながら通学していた。
病気の影響で、身長が146センチと低かった。
膠原病について 国の難病に指定。体内の臓器の間をつなぐ結合組織かせ侵される病気で、症状としては、発熱、全身のだるさなどのほか、筋肉や皮膚、骨、関節、臓器などに炎症が起きる。原因は不明だが、自己免疫に関係すると考えられている。(1995/6/2毎日新聞の解説より)
担任教師の対応 担任教師は、信行くんの病気について知っていたが、生徒たちには伝えていなかった。
参考資料 1995/6/2毎日新聞/(月刊「こども論」1995年8月号/クレヨンハウス)



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