子どもたちは二度殺される【事例】



注 :
被害者の氏名は、一人ひとりの墓碑銘を私たちの心に深く刻むために、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
930527 いじめ自殺 2000.9.10.
1993/5/27 福岡県行橋市市立行橋中学校松尾一樹くん(中2・13)が、自宅前の電柱にひもをかけて首吊り自殺。
遺 書 なし
経 緯 1カ月ほど前から、顔にあざや右手首にタバコの火を押しつけたような火傷の跡をつくって帰宅したことがあった。
学校・ほかの対応 生徒の自殺直後、学校側は「動機に思い当たるふしなし」とコメント。
5/29 前日に生徒に書かせた作文などから、学校長が「いじめが自殺の大きな要因」と説明。
5/31 全校集会を開き学校側が説明。
作 文 5/28 学校側が、両親の「いじめられたのではないか」という訴えを受け、全校生徒に「この生徒はなぜ死んだのか」などと題した作文を書かせた。
結果、数人の上級生や同級生、とくに所属していた運動部員が昨年からいじめを繰り返していたことが判明。具体的には、ボールをぶつける、殴るなどの暴力のほか、「金をもってこい」「カップラーメンを買ってこい」と言いつけられていたという。
調 査 いじめは一樹くんが1年生の時からあった。
加害生徒らがいじめを認める。
加害者 3年生4人と、2年生1人。同じ剣道部員もいた。
被害者 一樹くんは剣道部員。学級委員長を務めるなどまじめな性格。
参考資料 いじめ・自殺・遺書 「ぼくたちは、生きたかった!」/子どものしあわせ編集部・編/1995年2月草土文化、1993/5/30中日新聞(月刊「子ども論」1993年7月号/クレヨンハウス)



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