子どもに関する事件【事例】



注 :
被害者の氏名は、書籍等に掲載された氏名をそのまま使用させていただいています。ただし、加害者や担当教師名等については、個人に問題を帰すよりも、社会全体の、あるいは学校、教師全体の問題として捉えるべきではないかと考え、匿名にしてあります。
また、学校名については類似事件と区別するためと、隠蔽をはかるよりも、学校も、地域も、事実を事実として重く受けとめて、二度と同じ悲劇を繰り返さないで欲しいという願いを込めて、そのまま使用しています。
S.TAKEDA
911021 いじめ事件 2002.1.13.新規
1991/10/21 埼玉県三郷市の中学校で、同じクラスの男子生徒4人が、いやがる男子生徒Aくん(中1・12)に「ちょうちょ」遊びを行い床に転落、左肘の骨が折れ、2カ月のけがをした。
経 緯 6/ 毎日のように、頭からバケツをかぶせられたり、足をけられたりしていじめられていた。

1学期の終わり頃にも、別のグループから「ちょうちょ」遊びでいじめられた。Aくんはいつも「ちょうちょ」になる側だった。

男子生徒はいじめられるため、学校をたびたび休んでいた。

10/21 担任教師と話し合うため、4日ぶりに登校。朝、始業時間前の自習時間に1年生の教室で、同じクラスの男子生徒4人が「ちょうちょをやろう」と言って、「やめてくれ」と言う男子生徒の両手足を掴んで持ち上げ、上下に何回も振った。1人の生徒が手を離したために床に転落、左肘の骨が折れた。全治2カ月。
背 景 民放の深夜番組で、タレントがやったのがきっかけで、「ちょうちょ」遊びが学校の一部で流行りだした。
童謡の「蝶々」を歌いながら、数人で両手足を掴んで、体を床すれすれまで揺する。
学校の対応 校長は「校内で生徒たちがやっているのを見た生徒はおらず、事故があるまで気付かなかった。いじめとは断定できないし、かといって純粋な遊びとも言い切れない」と言葉を濁した。
加害者の対応 加害者の親は退院までの治療費を支払った。
11/6付けで学校に、「ちょうちょ」は「いじめ」ではなく「遊びだった」との「申立書」を提出。
母親の1人は、「偶発的な事故」と話した。
被害者の対応 1991/11/13 両親は、「実際は遊びではなく、同級生によるいじめだった」として、埼玉県警吉川署に被害届を提出。
裁 判
被害者の両親は、「集団いじめをしながら、親に誠意がない」として、加害者の親を相手に損害賠償請求。
参考資料 1991/11/14 朝日新聞・夕(月刊「子ども論」1992年1月号/クレヨンハウス)



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