わたしの雑記帳

2011/1/18 奈良中学校、柔道部顧問による傷害事件傍聴報告

2011年1月18日(火)、午後1時15分から横浜地裁503号法廷で、奈良中事件(平成19年(ワ)第4884)の民事裁判口頭弁論が行われた。裁判官は、森義之氏、峯俊之氏、橋本政和氏。

いよいよ次回、証人尋問が行われる。その前の最終調整となった。
当初、原告側の証人として出廷する予定だった主治医が、別の病院に移ったことなどもあり、証人として出ることが難しくなったという。そこで、現在、別の専門医に打診しているという。
そのことについては、できる尋問からしましょうということになり、次回は原告のお2人(小林夫妻)と、被告T教諭の証人尋問
ただし、いつまでも先延ばしにすることはできないので、次回までに証人のあるなしを決定してほしいということになった。

前回、攻防のあった、被害者本人Kくんの尋問は医師の意見書が功を奏したのか、しないことになった。
今回、被告側から、すでに回復しており尋問に耐えられるのではないかという上申書が改めて提出されたようだが、上申書があったからといってこの決定が覆ることはないと森裁判長が明言した。

小林さんたちは言う。もしかすると息子が出廷して証言することのほうが裁判を有利に進められるかもしれない。しかし、そのために何とかここまで必死の思いでやってきた心身のリハビリを無駄にしたくない。まして、息子の命を危険にさらすようなことは絶対に避けなければならないと。

私もこの意見には賛成で、裁判で証言した子どもが、大人たちの攻撃に深く心傷つき、せっかくよい状態に回復の兆しを見せていたPTSDの症状が悪化したり、新たにPTSDを発症した話、リストカットや自殺未遂までした話を聞いている。
一般の大人でも深く傷つくのに、精神に爆弾を抱えた状態の人間を危険にさらすわけにはいかない。

原告である小林夫妻の主尋問は当初1人30分程度とされていたのを裁判官からの要請で、2人で45分程度に短縮された。
T教諭の主尋問は60分程度。

被告側の主張は、すべての尋問を1日でまとめてやりたいということだったが、結局は、次回3月8日、横浜地裁503号法廷で、13時30分から、3名のみ人証調べをすることになった。
そのあとの証人尋問が行われるかどうかはまだわからない。


裁判後の原告弁護士の説明では、原告側が裁判所に文書提出命令を要請している検察審議会の書類開示は、現在、高裁で検討中で、昨年中に出るということだったが、まだ出ていないという。
これだけ時間がかかっているのだから、しっかりと検討してくれているのではないかと弁護士は言うが、過去にもそのように期待して裏切られることがむしろ多かったので、私は別の見方をしてしまう。
検察の不祥事で騒がれているときに、注目を浴びるような決定を出したくないのではないかと。
そうでなければよいのにと願いつつ。



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