わたしの雑記帳

2008/10/16 中井佑美さんいじめ自殺の民事裁判第8回の傍聴報告。

2008年10月9日、10時30分から、東京地裁で中井佑美さんいじめ自殺の民事裁判第8回が、東京地裁103号法廷で行われた。
書類提出がぎりぎりになってしまったこともあり、児玉勇二弁護士が、裁判長の許可をもらって口頭で概要を説明した。
北海道滝川市の例にみられるようないじめ事件の隠ぺいが、全国にあること。
国の責任として、@いじめをつくってきた政策、Aいじめに対する対応の問題をあげた。

そして、北本市の問題点として、文科省が指示した2006年末の再調査で、「2年間、遺族から再調査の申し出はなかった」と報告したことは、佑美さんが自殺したのは2005年10月11日だから、この内容は偽りであること。
北海道滝川市では、遺族に対しても聴き取り調査がされたが、北本市は親のいじめ調査の要求さえ知らないとして、調査さえしていないことの不当性について述べた。

教育長は当時、佑美さんの遺書を読み、同級生からの手紙の内容を読んで、一旦は「恐喝」と認めた。
佑美さんは小学校で、トイレに連れ込まれ、「便器に顔を突っ込め」と言われるなどのひどいいじめを受けた。
しかし、「キモイ」「ウザイ」などの言葉とともに、市はいじめではないという。当時の担任もいじめの話を聞いたことはないという。
教育委員会は小学校のいじめと中学校のいじめは別ものというが、同じ加害者がかかわっている。
市は、中学校時代の「靴隠し」も、いじめではないとする。
全くデタラメな報告や隠ぺいで、もし、佑美さんの事件が、北海道滝川の事件と同じ時期に起きていたら、「大変だ」として動いた事案のはず。

「キモイ」「ウザイ」をいじめでしはないとし、死んだひとを置いて、生きているひとをケアするとしたが、いじめについて、保護者は教師に相談していたし、小学校の指導要録にも「友だち関係で悩みがある」と書いている。
佑美さんの日記にも、いじめられていることが書かれている。

国をも訴えた中井さんの裁判は、けっして個人の裁判ではなく、全国のいじめ自殺した子どもの親たちの代表訴訟である、そのために各地から遺族たちが傍聴に来ているとした。

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当初、書類のやりとりだけで短時間で終わると思われていたが、児玉弁護士の陳述が認められたことで予想以上に長くなった。
次回からは、いよいよ誰を証人に呼ぶかなどの話し合いを非公開の進行協議で進められるかと思われていたが、次回(12/4)も、10時30分から、東京地裁103号法廷で公開の口頭弁論となった。




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