2008/3/9 | 所沢高校井田将紀くん・自殺事件裁判が結審。 | |
2008/2/27 さいたま地裁にて、所沢高校井田将紀くんの裁判(平成18年ワ1206号)が結審した。 裁判長は岩田眞氏、裁判官は瀬戸口壮夫氏、清水亜希氏。 この裁判は第1回目から傍聴していたにもかかわらず、私の講演などとバッティングしてしまい、肝心の証人尋問を1回も傍聴することができなかった。もっとも、504号法廷の部屋が狭く、多くのひとが傍聴支援に駆けつけながら、傍聴することができなかったという。また、記者席と書いた白いカバーがかけられたイスが空いていても、そこに一般の傍聴人が座ることも許されなかったという。 弁護団がせめて証人尋問のときだけでも大きな法廷にしてもらえないか打診したが、検討さえしてもらえず、却下されてしまった。結審においても、傍聴券の配布はなかったが、やはり何人もが部屋に入ることができなかった。(私はなんとか席につくことができた) 裁判官によっては、補助イスをわざわざ用意してくれたり、短時間であれば立っての傍聴を許してくれることもあるが、一切、受け入れてもらえず、これから裁判員制度がはじまろうとしているときに、流れに逆行している感じがする。 結審にあたって、将紀くんのお母さんと杉浦ひとみ弁護士、それぞれが陳述書を読み上げた。(陳述書 参照) そして、判決の日程。なんと、7月30日(水)1時30分から、新館の101号法廷にて。 一瞬、聞き間違えかと思った。弁護士が念のため確認。 通常、判決は2ヶ月前後で出ることが多い。こんな先になるのは私が傍聴したなかでは初めてだった。 裁判長から理由についての説明はなかったが、原告弁護団は、それだけ慎重に判断してもらえることだと思うと話した。 もちろん、もうすでに結論が裁判官たちのなかで決まっているのであれば、即決できるのだろうから、そういう意味ではちゃんと審議してくれるつもりはあるのだろうと思う。 しかし私は少しいやな気がした。以前に、どこかの地裁で、裁判官から「他に大きな裁判を抱えているので」という説明で判決がかなり先になった覚えがあるからだ。ほかに考えられるとしたら、3月で裁判官が替わることが影響。新館を建てていることから、法廷の都合。裁判員制度が始まるので忙しい。など。 いずれにしても、原告側はその間、へびの生殺し状態。落ち着かない。考えても仕方がないとわかりつつ、判決についてもいろいろ考えてしまうだろう。子どもを亡くした親にとって、わが子のために何かをしていられるうちはまだいい。何かできることをしてやりたいと願いつつ、何もできないのは辛いだろう。 せめて、理由の説明ひとつ欲しかったと思う。 原告、被告双方に対して和解の打診もなかった。もともと、厳しい判決が予想される裁判。 それでも、何かひとつでも原告の意を汲む判決が出ることを祈る。 あるひとから聞いた話では、裁判をするひとは被害にあったひとの2%に過ぎないという。そしてそのなかで、判決にまで行くひとはさらに2%とか。これが正確な数字なのかどうかはわからないが、ひとつの裁判のかげに、多くの同じような被害者がいる。 声をあげたくてもあげられないひとが圧倒的多数であるということ。 必死の思いであげた声に応える社会でなければ、ますます被害者は声をあげにくくなってしまう。 それは、裁判官だけではなく、私たち一般市民にも言えることだと思う。 |
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