わたしの雑記帳

2003/7/10 いじめ事件と、三多摩「学校・職場のいじめホットライン」


今年、3/31に岩手県一戸町の中学校の女子生徒(中2・14)5/5に名古屋の市立北陵中学校の柴田祐美子(中3)さん(http://pws.prserv.net/Yumiko.Angel/が、それぞれ遺書を残して自殺している。
インターネットを使った集団自殺の報道が影響した可能性はあるかもしれない。しかし、あったとしてもそれは単なるきっかけにしかすぎないだろう。
いじめを行えば、相手を死に至らしめてしまう可能性があることを忘れてはいけない。いじめは、生きる力を奪う心とからだに対する暴力なのだ。

「そんなはずじゃなかった」子どもたちはそう思っていることだろう。加害者が自分の子どもだったらと思うと、胸が痛む。同情がないわけではない。しかし、死んでいった子どもがどれほど辛く悲しい思いをして自らの命を絶ったのか、それはけっして忘れてはいけない。加害者のそれと比較できるものではない。

大人たちが擁護すれば、子どもたちは自分の罪と向き合う機会を逸してしまう。今の子どもたちには罪悪感が薄い、もしくは、ないとされる。その責任は大人たちにあるだろう。子どもゆえの未熟さで、結果の重大さを考えずに行ってしまった行為。そのことの意味をきちんと周囲の大人たちが教えない。
真っ先に大人たちが、自分の責任から逃れることばかりに終始する。責任をなすり会い、隠蔽に奔走する。その姿を目の当たりにした子どもたちが、自分のことを反省できるだろうか。
まさしく、子どもは大人の鏡だ。学校や教師、自分の親たちが、いじめが起きたこと、それを放置したこと、あるいは気づかなかったことをきちんと反省、謝罪し、自分たちのどこがいけなかったのかを分析して、二度と同じことが起きないよう、ポーズではなく、真剣に考え、実行するために取り組むならば、子どもたちは自分のしでかしたことの意味を悟るだろう。二度と同じ過ちをしないと心に誓うだろう。周囲の子どもたちもまた、その姿から多くのことを学ぶだろう。今、大人たちは全く逆のことを子どもたちに教えている。

いじめは減少したと言われる一方で、学校以外の場所でのいじめ相談が増えていると聞く。学校や教育委員会にいじめを相談しても、マイナスこそあれ、何のプラスにもならないと、親や子どもたちが見切りをつけたのではないか。

もうすぐ夏休み。かつては、いじめも束の間の小休止に入った。しかし、今は携帯電話で呼び出される。断れば、次に会ったときにどんな目にあうかもわからないから、断れない。
夏休みは金銭が絡んだいじめも増える。学校以外で遊ぶには金がかかるからだ。今の子どもたちは、金のかからない遊びを知らない。万引きの強要もある。髪を染める、ピアスの穴をあけるなど強要されることも。性的ないじめも根深い。表面上からはなかなかわからない小さなサインに気を付けてほしい。頻繁な電話やメール。受け取る子どもの表情に気を付けてほしい。もしかしたら、生と死の崖っぷちに子どもは立たされているかもしれない。誰も、自分の子どもの死など予測しない。ここへきて、またいじめ自殺が増えることを懸念する。

三多摩「学校・職場のいじめホットライン」では、今年は夏休み明けではなく、7月30日(水)から8月3日(日)までの5日間、学校と職場のいじめ電話相談を行う。受け手は、私を含めた素人相談員。解決策がポンともらえるわけではない。一緒にどうしたらいいか考える。「何の解決にもならないじゃないか!」電話口で怒鳴られたこともある。何もできないかもしれない。それでも、「一人じゃないよ」そう伝えることができたらと思う。
電話番号は、042−354−9111朝10時から夜8時まで。年に1回の期間限定相談(電話番号も)。




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