プラッサとはポルトガル語で「ひろば」という意味です。ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで多数のストリートチルドレンが殺害された事件が、この小誌発行のきっかけとなりました。ブラジルの都市では、教会前にある「プラッサ=ひろば」はストリートチルドレンにとっては憩いの場ではなく、生活していくための場となっています。日本では子どもたちにとっても自由な遊びの場としての「プラッサ=ひろば」は存在しているのでしょうか。
ブラジルであろうと、日本であろうと世界のあらゆるところで、おとなや子どもたちが楽しく伸びやかにすごせる「ひろば」。みんなが自由に入ることができ、集いながらさまざまな問題について考えることができる、そんな「プラッサ=ひろば」を創りあげていくことをわたしたちは望んでいます。
第三世界と呼ばれている国では、多くの子どもたちが生きていくためのぎりぎりの生活を強いられています。こうした子どもたちは幼いときからなんらかの「仕事」をしています。たとえば悪条件化の労働、路上での物売りや小使いかせぎ、売春、犯罪にまでおよんでいます。また、親をふくめた大人からの暴行をうけることもあります。
先進工業国といわれている国に生まれた子どもたちも、多くの問題に直面しなければなりません。教育の場だけに限ってみても、いじめ、不登校、高学歴を得るための教育など、子どもが望んでいるものと大きくかけ離れていると思います。
プラッサはコミュニケーションの場です。
具体的には「世界子ども通信プラッサ」の発行と勉強会を行っています。誰でもがそこにやってくることができる、開かれた「ひろば」をつくることで、「子ども」というキーワードをとおしての新たな出会いや繋がりをもっていきたいと思っています。
私たちそれぞれが知っている子どもに関してのことや、子どもとの関係の中で思ったり感じたりしていることを皆で交換しあい、そのことで私たちが感じ、気づいたことをとおして、自分に何ができるかを考え、少しでも子どもたちの問題解決のために役立てていく手助けとなることを目的としています。普段の生活レベルで「子どもたちが、おとなの都合で潰されることのない社会」のありかたを考えていきます。
そういった意味で、例えばボランティアや編集作業などに詳しい方であろうと、未経験な方であろうと、誰でもがプラッサの誌面を作っていけることを目指しています。また、記事や勉強会などで、自分のやってみたいことに参加できるようにしていきます。