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世界子ども通信「プラッサ」別冊
子どもたちは二度殺される
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子どもたちの問題と取り組んできた著者が、被害にあった子どもたちへの深い思いを込め作りあげた、貴重なデータ集とその分析 内容: 著 者 武田さち子 |
この度、世界子ども通信「プラッサ」では、別冊として「子どもたちは二度殺される」を発行いたしました。著者はプラッサ・メンバーの武田さち子さんで、日本の子どもたちが負わされてしまった、いじめ、自殺などの事件を纏め上げた180ページに上る資料集です。 これは昨年より当サイトにて掲載してまいりましたものを、資料集としてまとめたものです。 現在、日本では、子どもたちのいじめや自殺、児童虐待などの問題が毎日のように報道されています。しかし、これらの事件はその報道が下火になるにつれ、社会から忘れ去られ、その根本的な問題を考えていく事がなされなくなっているのが現状です。 「子どもたちは二度殺される」の二度とは、一度目は、いじめ、体罰、そして事故で、肉体や心を傷つけられて殺され、そして二度目は、その存在そのものが葬り去られようとしている、という意味です。私たちは死んでいった子どもたち、その遺族の気持ちを忘れてはならない、忘れずに考えつづけていかねばならないとの思いから、この別冊を発行することとしました。 この本の最大の特徴は、専門家や学者による研究や論文と異なり、一般の市民の視線で捉えていることです。また、これだけの事例を集めた資料は他に類を見ない物と確信しております。ご覧いただければご理解いただけるかと思いますが、これほどまでに子どもたちに関わる事件があったのかと改めて驚かされます。 そして一人でも多くの方にご覧いただき、私たちの生きる社会、子どもたちが生きていく未来を考えていく糸口を見出していけるのならと切望しております。
皆さまには是非ともご覧いただき、また、お知り合いなどにご紹介いただきたいと思います。 |
「子どもたちは二度殺される」 序文より引用 |
なぜ、子どもたちは荒れるのか。 なぜ、いじめはなくならないのか。 なぜ、子どもたちは死ななければならなかったのか。 多くの事例を見ていると、なんだかわかるような気がする。 |
事件が起きるたびに、お決まりのように繰り返されるパターン。 学校・教育委員会は責任逃れに終始し、それにおもねるPTA、住民たち。死ななければならなかった人間の痛み、憤り、遺族の悲しみに寄り添うこともない、共感を失った社会。ただ隠すだけ。何もなかったことにしてしまうだけ。 この国では、なぜ我が子が死ななければならなかったのか、事実を知ることさえ難しい。死んだ子どもの最後の願いも、名誉も、遺族の思いをも踏みつけてまで守ろうとするものはなんなのだろう。 子どもたちの死を教訓に生かすことさえない。子どもたちに教えられない命の重み。そこでは必ず正義が行われると信じていた最後の砦、司法の世界にさえ、時に裏切られ、やり場のない思い。子どもたちは何度も殺される。今日もまた追いつめられた子どもたちが死んでいく。
事件は繰り返される。 ―中略― ひとには忘れてはいけないことがあると思う。自分たちの社会が犠牲にしてきた人びとのこと。子どもたちを殺したのは他でもない、自分たちのこの社会だということ。忘れた先から、まるで神の啓示のように、子どもたちの命が失われていく。次に生け贄になるのは、私の子どもかもしれない。あなたの子ども、あるいは孫かもしれない。ここに多くの事例を紹介することで、少しでも関心と共感、そして共鳴を得ることができればと思う。 もう誰も、殺したり、殺されたり、しませんように。願いを込めて。 |
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「子どもたちは二度殺される」 学習会のお知らせ |
日本の子どもたちをテーマにした学習会を行います。講師は先日「子どもたちは二度殺される」を出版した会員の武田さんです。日本の子ども達はなぜ死を選んだのか、また死ななければならなかったのか。忘れ去られていく自殺やいじめ、遺される家族。その問題を改めて考えていきたいと思います。是非ご参加ください。 |
11月17日(土)13:30より17:00 講師:武田 さち子 さん 場所:中野区女性会館 2F研修室 参加費:500円(高校生以下300円) 共同主催:世界子ども通信「プラッサ」 ストリートチルドレンを考える会 |