『チョコラ!』 |
2009年 5月 9日(土)より 渋谷ユーロスペースにてロードショー 監督:小林茂/音楽:サカキマンゴー 撮影:吉田泰三/録音:久保田幸雄/編集:秦岳志/編集協力:山崎陽一 製作事務局:目黒秀平、小林眞人 特別協力:佐藤真 アソシエイト・プロデューサー:秦岳志/プロデューサー:矢田部吉彦 エンディング・テーマ曲:「Diakutumeni」(サカキマンゴー&Limba Train sound System) 製作協力:「小林茂の仕事」Oタスケ隊/助成:芸術文化振興基金、財団法人新潟県国際交流協会 撮影協力:モヨ・チルドレン・センター/協力:エイズ孤児支援NGO・PLAS 製作:カサマフィルム 配給:東風 宣伝協力:スリーピン 2008年/94分/HD/スタンダード/カラー/日本 渋谷・ユーロスペースにてロードショー、他全国順次公開 |
いつでも、どこの国でも“ストリート”は子どもたちの遊び場だ 夜がまだ明けきらない通りに、空き缶をたたく音が鳴り響く。自動車もたたく。まるでリズムを刻んでいるように。ここは、ケニア共和国のどこにでもあるような地方都市ティカ。だんだん朝日が差してくる。街でいちばんの早起きは“チョコラ”と呼ばれるストリートで暮らす子どもたち。 もう青空はすぐそこだ。くず拾いに出かけよう。生きていくためには物乞いもする。嘘もつくし、物も盗む。タバコやシンナーを吸うことだってある。でも、そんなこと、ケニアだけじゃない、どこにでもあるに決まってる。 仲間同士助け合うし、ケンカもする。手を差し伸べる大人もいる。ほんとは、家もあるし親だっている。もちろん家族がいないヤツもいる。みんないろんな事情がある。大人だって同じだ。毎日いろんなことがあるけど、青空の真ん中に輝く太陽があれば生きていけるんだ。 どんなことがあっても、一歩ずつでも前を向いて歩く。 そんな子どもたちの気持ちにぴったりと寄り添うのは、『わたしの季節』の監督・小林茂。病身をおしての撮影だったが、子どもたちの目線まで腰を下ろし、逆に気遣われながら、赤茶色の大地を走り回る彼らと共にすごした。『阿賀に生きる』の名カメラマンとしても知られる彼ならではの優しい眼差しは、言葉の壁などものともせずに、キラキラとした彼らの思春期をうつしとる。そして、映画全編に響く不思議な音色は、“親指ピアノ”と呼ばれるアフリカの民族楽器。奏でているのは、音楽界の風雲児・サカキマンゴーだ。 エイズや貧困など生活環境はたしかに過酷だ。でも青空ぐらしのチョコラたちは、元気いっぱいストリートを駆け抜けていく。かなりやんちゃで危なっかしいけれど、私達は彼らの生きるエネルギーに圧倒される。 (『チョコラ!』フライヤーより) 「チョコラ」とはスワヒリ語で「拾う」を意味しています。生活のためにくず拾いをするアフリカの路上生活の子どもたち(ストリートチルドレン)を指し、侮蔑的な意味合いを含んでいます。 なぜ小林監督はこの「チョコラ」という『言葉』を映画のタイトルとしたのでしょうか。 4月発行予定のプラッサ29号では、小林監督の想いを掲載させていただきます。また、映画『チョコラ!』を中心として『スクリーンの外に広がる世界』を特集し、東アフリカの子どもたちのことを考えてゆきたいと編集しています。ぜひお読みください。『チョコラ!』公式サイトでは、すでに「プラッサ」が書かせていただいた推薦文を掲載していただいています。 『時間よ止まれ。お前はあまりに美しい』 (公式サイト内にて掲載) こちらもあわせてお読みいただき、ぜひ劇場に足をお運びください。 『チョコラ!』はスクリーンの中から わたしたちが何を感じることができるか 私たち自身の想像力を 鋭く問いかけてきます! |
世界子ども通信「プラッサ」 |