NGO「サイディアフハラ」
帰国報告会

「ビヨンボ通信」より転載



ケニアの首都ナイロビ郊外で孤児院「サイディアフハラ」を、現地の方と共につくられた、荒川勝巳さんがこの夏一時帰国し、各地で報告会を開かれました。その荒川さんの帰国報告の要旨を、会報「ビヨンボ通信」7月17日号より、転載させていただきます。



 プロジェクトを開く場所としてキテンゲラ町を選んだのは、今後この町に大きなスラムができると予想されるにもかかわらず、同種のプロジェクトが他に入っていなかったため。

 子どもたちがプロジェクトで食事をする時、訪問者やスタッフが食べ始めるまで食べ物に手をつけないでおとなしくしているのは、子どもたちの訪問者やスタッフに対する敬意の表わし。

 貧しい子どもたちは、大人が適切な面倒を見てくれないので、家から飛び出し社会の中にさらされ、生き方を身につける。自分に向けられた理不尽や差別には敏感で、それを正そうと積極的に行動する。

 孤児院の子どもの一人は前いた所の環境が悪く、盗癖を持っていた。彼にとって孤児院の生活は自由な雰囲気なので、盗癖がより著しいものとなった。だが彼は一年近く孤児院で適切な保護を受けることにより、盗みを働く必要性を感じなくなってきた。

 子どもたちが街に出て、物乞い・残飯あさり・盗みをするのは親(我々のプロジェクトの子どもは母子家庭が多い)の生活状況が悪いため。そこで昨年より、お母さんたちに対するセミナーを開催、職業訓練の支援を始めた。

 プロジェクトの子どもやお母さんと日本の支援者の方がお互いに信頼できるように、意志の疎通の手助けをするのが私の役目。日本の支援者の方に、子どもたちを近所の子どものように思えるようになってほしい。





サイディアフラハを支える会

(“サイディアフラハ”とはスワヒリ語で「幸福の手助け」の意)

 ケニアの子ども・婦人とともに生きるNGO「サイディアフラハ」を、運営・資金の両面から支えていきます。

ケニアの地域自立支援センター「サイディア・フラハ」

  




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