障がいの四季(一)
SAKURA SAKURA




 「自由」に外に出る。「普通」の学校に行く。あたりまえの第1歩があまりにも遠かった。とにかく、2歩、3歩、仲間たちと、母と車椅子で前例を作りながら前へ進む。気が付くとその思いが“道”になっていた。

注:写真と散文による構成となったページですが、散文のみ掲載させていただきます。




           声

                    永井 雄彦

目に見えない羽根を震わせ
泣いている、笑っている、
生命(いのち)があります。
その生命は障害者と呼ばれています。
枝の先に、
葉の陰に、果実の香りに、
よせるさざ波に、野生の足あとに、
雨上がりの虹のかなたに、
泣き声と笑い声は響き渡る―。
ほら、そこの小さな石ころにまで・・・。
―きっと、この宇宙で大切なメッセージ。
「でも、なぜ同じ人間たちにその声は届かないのか」



ケントとマリイは別々の公立小学校に行きました。それから2人は同じ中学校に通い、今年の春に卒業しました。その“例のない9年間”を写真でつづってみました。



 ケントとマリイは現在15才の日本の少年、少女。2人とも体重がわずか20kg。歩けず、自分で体を動かすことができない。首すらすわっていない。
 目がほとんど見えず、言葉を理解することも、知能がどれほどあるかもわからない。少量の流動食を口にし、マリイの場合は自分で排泄ができない。2人は一日の大半を車椅子かベッドで眠っている状態でいる。



「ぼくたちのまわりには、  いつも同じ空気が流れていた」



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