プロジェクトの目的
現在の日本社会は、安いモノを海外から大量に輸入し、より多く消費することを促進している消費社会と言えます。しかし、豊かに見えるこの社会の裏には、モノの生産地におけるさまざまな健康問題、環境問題、社会問題などが存在します。ところが、生産地の多くが国外にあるため、問題を知ることも理解することも難しくなっています。消費ブームの中で生まれ育ってきた現在の若者たちがこのような社会の裏側で起きているマイナス局面を知る機会を得ることがないまま、現在の社会・経済構造が次世代に引き継がれようとしています。当プロジェクトでは、若者が海外の生産地で現状調査を行うことを通じ、自分たちの生きている現代社会や今の生活を再考するきっかけとし、またこの経験の中での発見を一般の人々と共有してもらいたいと思います。
リサーチ員募集条件
以下の条件で海外現地リサーチに参加して下さる方を募集します。
● 英語ないし現地語でコミュニケーションを取る能力が十分にあること
● 海外に渡航し、調査を行うのに支障のない心身の状態にあること
●年齢:20歳〜27歳
●募集人数:2グループ
●1グループ3名以上で応募して下さい。
● 行き先: ・マレーシアのゴム・油やしプランテーションの現場
・韓国の輸出加工区(注)
行き先の内容については、変更がある可能性があります。
●日程:2001年1月〜2月のうちの1週間
● 受け入れ団体・現地での日程:現地での受け入れ団体については、市民フォーラム2001に関わりが深く、上記の調査の内容 に詳しい団体に受け入れ団体となっていただくようこちらで調整いたします。その上で現地での調査計画などを調整していきます。
● 必要経費:海外調査の必要経費(航空券、現地での滞在費・交通費など)の一部として、1グループにつき20万円程度を助成します。残りの必要経費や保険などは、それぞれのグループに負担していただきます。
● 各旅行先で起きたトラブルなどについては、こちらで責任は負いかねますのでご了承下さい。
● このプロジェクトに参加したグループには、調査前の打ち合わせ、帰国後の報告セミナー、ワークショップに参加していただくほか、報告書を執筆していただきます。
プロジェクト・リサーチ応募方法
3名以上のグループで応募して下さい。参加各メンバー全員の履歴書と応募の動機(800字以内)を書いた用紙を2000年11月15日までに下記まで郵送にて送付して下さい。書類審査・面接の後、12月中に参加グループを決定いたします。
〒110−0015 東京都台東区東上野1−20−6丸幸ビル3F
市民フォーラム2001 担当:南 恵
問い合わせ:Tel 03-3834-2436 Fax 03-3834-2406
注:輸出加工区 特別の行政機関の管理下に置かれた、国内法の適用にさまざまな例外が設けられた、製品の加工区。1970年代以降アジアの多くの諸国に設けられた。ここでは、外国資本を誘致するために、定期間の免税と優遇措置、企業の利益を本国に送金する自由などが認められている。また労働者の権利は著しく制限されている。たとえば、コンピューターや電子機器の安価なチップの多くはアジアの輸出加工区で生産されている。