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2005年3月10日発行202号ピースネットニュースより

よみがえれ! 自由民権の息吹
自由民権21の活動をはじめます

ピースネット・市民平和基金  青山 正

 今度新たに何人かのメンバーと一つの会を立ち上げることにしました。その名も「自由民権21」と言います。「自由民権」というと何やら古いイメージを持たれるかもしれません。しかし、明治初期に日本の各地で沸き起こった自由民権運動のうねりはほんの短い期間でしたが、日本で初めて民衆自らが社会の主人公であることを求めた、つまり民主主義を自らの手で切り拓こうとした試みでした。そうしたうねりはその後の日本の歴史では残念ながら存在しませんでした。
 1年ほど前に現在の日本社会のあり方に危惧を持つ何人かが集まり、何が問題なのか、そしてどうしたら現状を変えられるのかについて、話し合いました。それぞれがこれまで様々な社会活動にかかわってきた中で直面してきた問題なども出し合いながら、毎月じっくりと論議を重ねてきました。その議論の中から出てきたのが、民主主義をもう一度新たに創り出す活動を起こそう、民主主義を再構築しようというものでした。新たな会の名称を考えていた時に浮かんだのが、かつての自由民権運動でした。
 「自由自治元年」を掲げた秩父困民党などの動きは明治政府により鎮圧され、その後制定された天皇絶対制の明治憲法のもとで、日本は富国強兵・戦争の道へと突き進んでいきました。時代は違いますが、今私たちは教育基本法と憲法改悪の危機にあり、また「日の丸・君が代」の教育現場での強制や社会的問題でのチラシ配りへの相次ぐ弾圧など、民主主義の根幹を揺るがす暗い状況にあります。そういう私たちにとって「自由民権」というわかりやすいスローガンは、大きな目標であり、ひとつの希望でもあると思います。
 圧殺されたかつての自由民権運動の息吹きを再び現代の日本によみがえらせ、新たな民主主義を創り出したい、と私たちは考えています。とは言え、すぐには大きなことはできません。とりあえず、様々な立場や地域や経験を超えていろいろな人たちが集い、自由に議論し、研究しながら少しずつ輪を広げていきたいと思います。まずは新たなスタートを切る発足の集いにお集まり下さい。

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