参議院における国会決議について
参議院議員における国会決議に賛成したことについて,支持者の方から問い合わせを頂きました。 1) 衆議院における決議に対して参議院において社民党側の働きかけで次のように修正を行いました。 2) その結果、「米国政府及び米国民を支持し」、という文脈は、「法と正義の下に裁かれるべきことは当然であり」と挿入されたことによって、テロ根絶が強調されたと思います。 3) また、「可能な限りの協力」の上に、「日本国憲法の理念を踏まえ」の文言が入ったことで、憲法の枠内での協力しかできないという歯止めがかかったと考えました。これは今、審議されようとしているテロ対策を支援する「新法」にも有効に働くと考えられます。「新法」の地域の拡大も武器使用緩和も憲法の枠内とは言えません。自衛隊の海外進出も同様です。 4) 衆議院の決議を無疵で通過させることには耐えられず、修正への働きかけをしたのです。その結果、2つの修正ができたことで賛成しました。決議が上記の修正によって本質は変わらないという批判もありますが、私はあくまで報復としての武力行使は反対で、テロの犯人は国際機関のもとで法と正義により裁かれるべきであると考えております。また、テロを生み出す原因を問い、それを根源的に解決していかなければならないと考えています。 5) ちなみに参議院には首班指名と予算以外には党議拘束はありません。今の国会の力関係のなかで私たちの理想的な決議がそのまま通る見込みはありません。絶対反対の立場を貫くか、少しでも修正するのか、苦悩しつつ、少しでも歯止めをかけるべきだと考えて行動しました。 6) 私は、アメリカ政府の武力行使に反対し、空爆の下で犠牲になる市民の痛みの側に立って、21世紀の非暴力の市民社会を構築するためにアメリカ市民や世界中の市民の反戦運動と連帯して活動を続けたいと思っています。
参議院国会決議全文米国における同時多発テロ事件に関する決議9月11日に米国を襲った同時多発テロは、命の尊さを全く顧みない残虐非道な行為であり、かかるテロリストの想像を絶する暴挙は、ひとり米国民のみならず、人類すべてに対する共通の許し難い挑戦である。 本院は、不幸にもテロの犠牲となられた多数の方々に対し、心から哀悼の意を表するとともに、ご家族や関係者みなさまの深い悲しみと激しい怒りを分かち合うものである。 今回のテロ行為に責任を有する者が法と正義の下に裁かれるべきことは当然であり、断固とした決意で国際テロと闘わんとしている米国政府及び米国民を支持し、テロ行為を地球上から追放することが国際社会の一員である我が国の重大な責務であることをここに宣言する。 よって政府は、我が国及び国民の危機に際しての安全確保のため全力を傾注するとともに、米国を始め関係諸国と力を合わせつつ、日本国憲法の理念を踏まえ、我が国として可能な限りの協力を行い、また、国際連合を中心とする国際機関の活動に積極的に参加することをもって、民主主義社会の安全と発展のために主体的な役割を果たすべきである。 右決議する。 2001年9月27日 |