パシフィック・ティール入港時の懸案だったチャーター船をついに借りました。長さ 15メートル、7.5tとちょっと小さめですが、ティールを海上で出迎えるには十分です。 2月17日の事務局会議では、この船の使い方をめぐって楽しい議論がくりひろげられま した。
出航はティール入港の前日午後、むつ小川原港の近くから。ティールまで お迎えクルーズを行い、夜になってティールが停泊したところで、アクション です。抗議の横断幕のライトアップをやろうという案、スライドアクションで、 ティールを照らしだそうという案、いや船から音もだそう(船上音楽会)とい う案などいろいろ出ています。
ただし定員は10人で、そんなに乗れないので、乗りたい人は早めに連絡を。 乗船者は入港前日の午前中三沢集合です。
●その前から六ヶ所村に来ていたい人は連絡してください。泊まるところ は確保できると思います。仕事もいろいろありますよ!
全国各地で「はがきビラ」の街頭配布をやってください。そのときに、財政窮乏してい る核のゴミキャンペーンへのカンパ活動も一緒にやっていただけると幸いです。
以下は現在決定している配布場所
2月23日(日)午後3時
JR町田駅前反核広場
参加できる人は連絡をしてください
連絡先0427-27-8559(宮城)
3月7日(金)17:00
JR山の手線S駅
S駅はどこかな?と思った人は連絡してください
連絡先03-3366-6470(ストップザもんじゅ東京)
0427-27-8559(宮城)
03-5351-5400(グリーンピース・ジャパン)
●2月24日から3月9日までを配布週間にしたいと思います。各地の配布場所 をグリーンピース・ジャパンの竹村まで連絡してください。
多くの各国政府の人やNGO、大学生などが積極的に会ってくれ、電事連の一方的な情 報 でなく、本当の情報を伝えることにより歓迎された。オーストラリアでは、緑の党、労 働党と、さらに与党からも来てくれと言われ、19人もの国会議員と直接面談できた。オ ーストラリアの上院議会では輸送についての動議も提出されることになった。フィジー では200人もの学生が話を聞きに集まってくれた。日本でも輸送に反対している市民が 大勢いる ことを伝えることができ、バヌアツでは「心強い!反対を言い続ける。がんばる!」と の 返事をもらった。
“有意義で感激の旅”であることがどの人からも伝わってきました。青森の鳴海さん は「意義があり過ぎたかな」というほど。日本に帰ってからの報告が非常に楽しみです !(高木)
プルサーマルというのはプルトニウムとウランの混合燃料(MOX)を高速増殖炉でな く 普通の原子炉(軽水炉)で燃やすことをいいます。軽水炉はもともとウランだけを燃や すという前提で設計され安全審査されています。設計はそのままにして、燃料だけ強力 燃料にということですから、炉の耐久性に支障があるのは素人でも想像できるでしょう 。新品より老朽化した炉の方がそのぶん耐久性もないわけです。
もともと軽水炉ではウランが変化したプルトニウムが燃えているという理屈がありま すが、これは燃焼がしばらく進んでのこと。プルサーマルはスタート地点からプルトニ ウムが燃えはじめます。そこで心配されることは、ウラン燃料より核分裂が進みやすい こと。コントロールを失敗すると核暴走事故の危険性が高くなります。そこまでいかな くても燃料に温度変化の負荷がかかり、燃料がひび割れたり、燃料棒のさやに穴が開い たりということが起きやすくなります。場合によっては燃料破裂で、これが核暴走の引 き金にもなりかねません。
こういうことを起こさないためには少なくとも何度も実験を繰り返して確かめる必要 があるのですが、日本では二つの原子炉でたった数kgを数年燃やして見ただけです。海 外での実績などといっていますが、これは高速増殖炉の実績より少ないものです。
不思議なことは、再処理や海外輸送を不可欠とするプルトニウムはウランより5〜6倍 はコスト高で、電気料金値下げを求められている電力会社がどうしてこんな割り高燃料 を使わなければならないのかということです。危険性が高く、割も合わない、こんな発 電方法ははやく見切りをつけるべきです。
●2月に入ってプルサーマルにまつわるいろんな動きがあった。原子力委員会がプルサ ー マル方針を正式決定したのが1月31日、これの閣議了解が2月4日、同日に外務省はMOX加 工のためにフランスからベルギーにプルトニウムを輸送することに関して、EUおよびベ ルギー政府と交換公文をかわすことで合意、2月7日の閣議でこれを決定し10日に交換公 文をかわした。そして2月14日福井、新潟、福島の3県知事にプルサーマル受入れを正式 要請した。
この立て続けの動きには、青森県知事が六ヶ所村の使用済核燃料貯蔵プールの受入れ を前に、「貯蔵だけなら拒否する、実質的な再処理をするという保証がなければいやだ という」なんとも奇怪な注文をつけたためと考えられている。
実質的な再処理のためにはプルトニウムの使い道がなければならず、「もんじゅ」が動 かないならプルサーマルをぶち上げるしかないというわけだ。 無知な知事にこんな奇怪な入れ知恵をしたのが誰だかわからないが、とにかくプルトニ ウムの必要性からではなく使用済核燃料の置き場確保のためにほとんど消えかかってい た再処理が再び強引に進められようとしている。
英仏への使用済核燃料輸送が開始されたときと同じだ!あの無意味を、私たちはまた 繰り返すのだろうか。(竹村)