<非暴力平和隊設立のための提案 (2002〜2010)>
A Proposal for the Establishment of the Nonviolent Peaceforce: 2002 - 2010


4.目標と結果

この非暴力平和隊は、2010年までに 2000人の訓練された平和活動家、という目的に到達するために、9項目の基本的目標をたてました。それぞれの目標は、以下に述べるように、想定される結果の方向に向かいます。

目標 1.
現在暴力紛争を経験しているある一つの地域の中に、150人の訓練された市民たちの最初の大規模なチームを派遣し、実践テストし、評価する。この 3年間のパイロット・プロジェクトは、2003年に開始し、2006年までに最終的評価を完成させることに向けて進める。

ねらい:
・各国での新人採用、選考、トレーニングの標準をテストすること。
・有給の平和活動家 150人を紛争地域に少なくとも 2年間派遣すること。
・現地での戦略をテストすること。
・国際的監視システム、支援ネットワーク、および平和隊に関する国際社会の理解を広げるための戦略をテストすること。
・パイロット・プロジェクトのすべての側面の評価。

目標 2.
国際事務所、8か所の地域事務所、国別グループ、地域のメンバー団体の世界的ネットワークのための運営ならびに財政的基盤の開発。

ねらい:
・非暴力平和隊の発展に取り組む国際理事会の設立。
・非暴力平和隊を運営していくための事業計画 (注釈付き) 。
・非暴力平和隊の世界的活動を監督するスタッフの雇用および国際事務所の設立。
・非暴力平和隊の活動メンバーの採用、選考、トレーニングを実行する8地域の地域事務所のネットワークの樹立。
・それぞれの地域での平和隊の活動を支援する60のメンバー団体の加盟。

目標 3.
現地運営の評価とともに、紛争地域に最大 2000人の有給の平和活動家たちを従事、あるいは引き揚げさせる規準の開発、テスト、ならびに改善。

ねらい:
・非暴力平和隊が介入する紛争地の選別規準。
・現地にいる時の訓練された平和活動家たちの支援体制の実証済みの方法。
・撤退の条件および平和活動家たちが現地から引き揚げるためのテスト済みの脱出方法。

目標 4.
適切な選考方法と新人募集方法を確立すること。この方法には、現地スタッフ、現役平和隊メンバーおよび予備メンバーを含む。それはパイロット・プロジェクトの期間中に配備された 150人の活動メンバーのゴールとともに開始します。

ねらい:
・平和隊活動家とサポーターに必要とされる特定の技能の確認。
・ジェンダーや文化や宗教の違いに配慮した、選考ならびに募集方法の確立。
・2003年から2006年までの間の非暴力平和隊のパイロット・プロジェクトの一環として、 この選考方法の有効性を立証し、評価すること。
・2006年には 300人、2007年には 800人、2009年には 1300人、2010年には 2000人の現役メンバーという目標に合致するよう新人募集をし、選考すること。

目標5.
トレーニング・プログラムを開発し、テストし、練り上げて、トレーナー、訓練の場所を選別し、教材を開発すること。複雑な紛争状況は、質の高い能力を必要としています。私たちは、基礎トレーニング、特殊技能トレーニング、派遣先に対応したトレーニングを含めた3部構成のトレーニングを作成し、必要ならば言語トレーニングを追加します。

ねらい:
・現役メンバーおよび新人に対する非暴力トレーニングのカリキュラム。
・非暴力平和隊のパイロット・プロジェクトの一環として、このトレーニングプログラムによる 150人の活動的メンバーのトレーニング。
・トレーニングについての地域的な関与、多文化的取り組み、ならびに国際事務所の監視を確実にしながら、世界中の活動的メンバーおよび予備メンバーの数の増加に対応するよう、トレーニング方法の改善。
・2006年には 300人、2007年には 800人、2008年には 1000人、2009年には 1300人、2010年には 2000人の活動的メンバーとなるのに十分なだけの平和活動家のトレーニング。訓練された予備メンバーの人材バンクについても同様である。

目標6.
危機が発生した時に、紛争地域からの正確な情報を国際的な連絡員たちに提供するために、最新のデジタル写真、電話、コンピュータ・ネックワークを用いた国際監視システムを開発する。その情報に基づいて、連絡員たちが、彼らの政府官僚やメディアおよびその他のオピニオン・リーダーたちに警報を発することができるようにするためである。非暴力平和隊の世界的ネットワークは、2010年までに 5000人の連絡員を持ちます。

ねらい:
・連絡員の国際的ネットワークに対して即時に通報する非暴力平和隊のためのIT施設。
・派遣された地域から、世界各地の支援者に通報する能力を持つ国際的監視のネットワーク。
・2004年には 500人の連絡員の確保とトレーニング、2010年には、現地の平和活動家から連絡があった時、遅滞無く適切な行動をとれる連絡員を 5000人にまでふやす。

目標 7.
非暴力平和隊について、人々に広報し伝え、平和活動家、サポーター、寄付者を常に募集するための、多地域的事業計画を開発し実行すること。

ねらい:
・関心をもった人が、財政的その他の支援と意見を提供できるようにするとともに、平和隊についての詳細な情報まで送信する活動的なウェブサイト。
・いろいろな文化に適応したインターネット上で入手できる宣伝資料。
・平和隊について伝える短編の宣伝用ビデオ、DVD、CD。
・国際的なブランドの独自性。
・平和隊とともに活動する少なくとも30人の印刷媒体と電子媒体のリポーター。
・印刷版と電子版のニュースレターをそれぞれ年3回発行する。

目標 8. 資金集めをする能力を発展させ、2010年までに、長期間にわたって2,000人規模の平和隊を維持するための継続的資金供給を確実にする。

ねらい:
・EUそしてスゥエーデン、カナダ、ニュージーランド等の協力的政府からの長期的財政支援の確立
・国連ならびに他の国際機関からの長期的財政支援の確立
・財団、信託、宗教団体からの補助金
・世界の市民が非暴力平和隊の活動に貢献できるよう毎年の募金活動の促進

目標 9.
紛争地の1つあるいは複数に平和活動家を派遣する。2006年に合計 300人の現役メンバーを派遣し、2010年には2000人にする。

ねらい:
・2006年に紛争地域に 300人の訓練された平和活動家を派遣。
・2007年に紛争地域に 800人の訓練された平和活動家を派遣。
・2008年に紛争地域に 1000人の訓練された平和活動家を派遣。
・2009年に紛争地域に 1300人の訓練された平和活動家を派遣。
・2010年までに 2000人の平和活動家を紛争地域に継続的に派遣する能力をもつ。


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