「おい、まわりを見ろよ。ま わりを見るんだ。いまの冬は人造の冬だぜ。冬なんかじゃないんだ。人造の雪 の下には、熱い砂浜があるんだ。抑圧された俺たちの欲望が。俺たちの階級闘 争は終わっちゃいない。それを知ることができさえすれば一発だ。奴らは理性 の冬で、俺たちの闘いを刈り獲りやがったんだ。」

越年越冬闘争とは

今年も越冬の季節がやって来ました。山谷では、12月28日から1月5 日までの9日間、城北福祉センター前を拠点に越年越冬の取り組みをおこない ます。年末、年始のこの時期は、路上生活を強いられている山谷の労働者にとっ て、ことさらに厳しい9日間となります。バブル崩壊とそれ以降の底なしの不 況。その直撃を受け、日雇いの仕事は激減しました。かつてと比べわずかとなっ た、日々の生活を支えるその仕事も、この時期はお休み。また、収容施設への 短期宿泊や、パンの支給といった、普段行われているその場しのぎの行政の処 置も、その窓口が閉ざされると共に停止されます。普段にも増して多くの仲間 が、路上ですごすことを強いられる年末年始の厳冬期、この仲間の命を、同 じく野宿する仲間の力で守っていく取り組み、それが山谷越年越冬闘争です。

センター前の共同炊事

越年の取り組みの中心は、山谷の城北福祉センター前での、食事の準備(共同 炊事)です。作業する主体も、それを食べる仲間も、野宿しながら働く労働者。 山谷だけでなく、上野、新宿の分もここで炊かれ、各地へと運ばれます。作業 は連日昼一時過ぎから夕方まで続きます。現場の雰囲気をつかむにはこの共同 炊事が最適。はじめて来る人はまず何度かこの枠に参加することをオススメし ます。私たち支援で、その時の現場の状況、作業内容を説明する担当を準備し ています。センター前に着いたら、どの人が支援者か、まわりの仲間にたず ねて下さい。担当が説明してくれるでしょう。
また、夕食後には現場での集約、その後支援での集約を行います。この場で、 感想、疑問などを交換しあい、その日の取り組みの位置づけ、翌日の予定の確 認をします。

カンパで送られてきた鮭を調理
鍋の準備

越冬の華

センター前での連日の作業に加え、日毎の取り組みが あります。餅つきの盛り上がりは毎年なかなかのもの。センター前で蒸した餅 米を各地に運び、餅をつきます。日程は以下のとおり。

  • 12月30日 12:30から 隅田公園「つき山」
  • 1月1日 9:30から (大田区)なぎさ寮
  • 1月1日 2:00から 山谷センター前
  • 1月2日 12:30から 上野公園噴水前

センター前を出発するのは餅つきが始まる1時間程前なので、行こう と思っている人は少し早めに集合するか、現地での合流を。

上野公園での芝居上演

また、テント芝居劇団、"水族館劇場"の皆さんは、寄せ場の越冬と息の長いか かわりをしていただいているグループの一つです。山谷では12月31日、水 族館劇場の別ユニットによる路上芝居の上演が夕方6時から行われます。緊張 感あふれるその舞台は必見。

隅田川での地味な取り組み

隅田川での医療相談会

隅田川では、拠点を作っての越冬は行われませんが、12月29日と1 月3日に パトロール(ビラ入れ、話し込み等をする)と寄り合いを予定しています。パトロール が 昼の1時から、その後3時から寄り合いです。こちらへ参加される方は30分 前くらいにセンター前にきてください。また、1月4日の土曜日には朝10時から 医療相談会を、隅田公園つき山で行います。隅田川の労働者がどのように冬を 乗り切っているか、気になる方はこれらの取り組みへ結集を。

最も地味な取り組み

越年越冬中、毎晩センター前には布団が並びます。野宿する仲間が体を休 めるその脇で、支援者は夜通し火の番をするのです。小さく焚いた火を途切ら せないようにしながら、じっと朝が来るのを待ちます。これが深夜番。ひたす ら越冬の下支えとしての仕事です。布団の仲間が安心してして眠れるように、 そしてまわりのドヤで寝ている仲間に迷惑がかからないように、いろいろと気 を使うことも。地味ですが、必要とされる仕事です。とにかく役に立ちたいと いう方の参加、お待ちしています。

服装など

  • 汚れてもいい服を。
  • my軍手、myタオル持参だと喜ばれます。
  • とにかく寒いので重ね着、重ね着。ズボンの下にはタイツとジャージ。

カンパ

カンパください。
郵便振替口座:00190-3-550132
口座名: 山谷労働者福祉会 館運営委員会
郵便番号 111
東京都台東区日本堤 1-25-11
電話/FAX:03-3876-7073