賃金や人権など外国人労働者が抱える問題の解決に向けて支援している東京の ボランティア組織「いのけん(渋谷・原宿 生命と権利をかちとる会)」は十一 日、相模原市内の公共下水道現場などで働いていたイラン人三人の賃金が未払い になっているとして、発注元の同市に問題解決に乗り出すよう、要請した。
同会によると、イラン人三人は、同市共和一丁目の市立共和中敷地内の排水設 備工事現場で働いた九一年十一月から一カ月間の賃金計約四十五万円と、同市上 鶴間の公共下水道工事現場での九一年十一月から九二年一月までの賃金計約百二 十五万円の支払いを受けていない、という。二つの工事の元請けは異なるが、三 次下請けの人物は同じで、この人物がイラン人を雇ったが、賃金を払わないまま 、行方がわからなくなっている、という。
同会は、元請けの責任であるとして、昨年十月ごろから交渉を続けているが、 解決しないため同市に働きかけた、としている。
市は「事実を確認してから元請けに支払いをするよう求める」と、答えた。