ヲ開票結果ヲ投票率は45%と低調で、笹口氏の得票は8569票で、リコールで集められた12000を下回り、辞職した佐藤町長の94年当選時の票(9000)をわずかに下回る形となり、意外な結果となってしまった。しかしこれは推進派が立候補を断念し、さらに公示日まで「無投票」「笹口町長誕生は必至」との観測が流れていたためにた盛り上がりにかけたことがひとつの原因と言える。この点から考えると、推進派にとって長倉氏の立候補は、明確な推進派の立候補により反対派の猛反発をくらうよりもより有効に、しかも自らが傷つかない形で、笹口当選の権威を傷つける効果があったといえるだろう。前述の住民運動への敵対発言等と考え会わせると、長倉氏の立候補の経緯と推進派の思惑とに何らかの関連を考えても不思議はない。
笹口孝明(47) 8569(当選) 長倉敏夫(60) 991
※当日有権者数 23065 投票総数10565(投票率45.81%)
無効 1005
当日有権者数23589 投票総数9674 投票率41%投票率が低いのは、推進派も対抗するとかえって政治焦点化してしまうという判断 が働き運動を控えたこと、町民や反対派の中にも「原発問題は決着済み」という意識 があったことなどがあげられる。原発建設中止を目的とする原発反対派と、住民自治 や民主主義を最大のテーマとする「住民投票を実行する会」との間に矛盾が生ずるの はいわば当然・健全なことだろうとも思う。数年前まで、巻町には22名の町議の内原 発反対派がわずかに2名、社共ブロックで町長選を闘っても約2500票という状況だっ たことと比べると、反対派内部からもリコール運動に対する批判があった中で、「町 議の職を辞めさせる」というあまり経験のない(新潟県では実に40年ぶり)投票行動 に、決して都市型とは言えない巻町で40%という投票率も立派なものだし、6000名以 上の住民達が「坂下NO」を突きつけたのは大きな変化であるし画期的なことである。
解職に賛成 6077(66.8%) 解職に反対 3015(33.2%) 無効 582