「報復」では解決しない  新潟日報「窓」欄に掲載 9.19

米国へのテロはあまりにも衝撃的な出来事だった。今この時も、瓦礫の下の被害者の生存を信じて祈る人々の気持ちに思いを馳せたい。何千人もの一般市民を対象にしたテロはいかなる留保もなしに非難されるべきだ。その理由が何であろうと、テロそのものに絶対反対の立場を再確認したい。

しかし、一方「全面的報復」を公言するブッシュ大統領の姿勢を深く憂慮する。 またこれに追随する小泉首相の「断固支持発言」を決して支持できない。米国による報復攻撃はさらなる報復テロを呼ぶだけで問題の解決にはならないからだ。イラクやアフガニスタン、スーダンをはじめ世界中で行ってきた武力行使が、なんら国際問題を解決せず、さらなる紛争とテロを生んでいることを米国は自覚すべきなのだ。アフガニスタンにおける武力抵抗を支援した米国の政策が、結局、タリバンの勝利とオサマ・ビン・ラディンをつくりだしたことを多くの報道が伝えている。

米国に自重を求めたい。そしてそれを実現する国際世論の盛り上がりを期待してやまない。
報復では何も解決できない。


武田貞彦
四七歳
アルバイト



人間と自然 共生の政治を  01.9.18日報「私の視点」掲載

本紙8月29日の一面トップは「湯之谷揚水発電中止へ」と報じた(9月5日、正式発表)。新聞を目の前にして「ああ、よかった。今までの苦労が一つの形になった。」と喜びをかみしめた。
 94年、市民運動の仲間達と市民新党にいがたを立ち上げ、95年の私の県議当選直後から活動の柱となったのが「イヌワシ問題」であり、湯之谷揚水発電との出会いであった。以来、県議会の場で「計画地域にはイヌワシが生息し、ダムとの共存は不可能である」「イヌワシは食物連鎖の頂点に位置する生物であるが故に、健全な生態系の象徴であるとともに新潟県の代え難い財産である」「事業目的のひとつである発電については、電力の自由化が進んでおり、採算が合わなくなるであろうことは明確である」「治水、利水(水道)については、他の代替方法で充分可能である」「財政的にも優先されるべき事業ではない(総事業費3600億円、内県が事業主体の下ダム650億円)」等々を主張し、計画は中止されるべきだと繰り返し訴えてきたのだ。
 当時の県議会での私の発言は、圧倒的多数の保守系議員の嘲笑と罵倒の対象であったが、加えて「革新系」といわれる議員からも積極的に支持されるという状況でもなかった。それは、私の発言に対する「鳥より人間の方が大事なんだ!」という野次に代表されるような、経済成長を大前提とした既存の政治状況をそのまま反映したものでもあった。翻って6年後の今日、湯之谷揚水発電計画は事業主体の電源開発から「計画中止」が告げられることとなった。私達の政治主張に先見性があり、正しかったことが証明されたと言ったら言い過ぎであろうか。あらためて、成長経済を前提としない、人間と自然との共生を目指す、新しい政治勢力の必要性を訴えたい。
 市民新党にいがたは、99年地方選での私自身の落選もあり、低空飛行を続けているが、一方で「緑の政治」を体現する緑の党は全世界で前進を続けている。今年4月、オーストラリアで緑の党の世界連盟が結成され、日本でもその結成が漸く動き始めようとしている。自然との共生を求める動きは、すでに環境NGOの活動にとどまらない。97年夏、この揚水発電ダムの是非を最大の争点にした湯之谷村長選で、大方の予想に反してダム反対の候補が得票の3割を獲得したという事実を思い起こす必要があるだろう。新しい政治の可能性が開かれつつあることにご注目いただきたい。


市民新党にいがた・前県議
武田貞彦

47歳

グローバルグリーンに参加してきました。

帰国早々、関わっているホームレス問題(駅周辺のホームレスの人たちが、ワールドカップサッカーの開催にあわせて立ち退きを迫られている)に追われ、また、勉強のつもりではじめた、JR駅水道料未徴収問題の裁判が始まったりで、報告が遅くなってしまいました。

4月14日から16日、オーストラリアのキャンベラで開催されたグローバルグリーンズ2001には、70の国と地域から、約700人の人たちが参加した。「世界中に闘う仲間がいる」というような浮いたフレーズがあるけれど、自分の目の前でグローバルグリーンズ憲章が採択される様をみて、その言葉の意味を十分に実感することができた。と同時に日本にも緑の党ができるな(日本だけないなんて、有り得ない)、と確信することができた。心に残ったいくつかの点について述べてみたい。

憲章の採択にあたって

グローバルグリーンの結成にあたっての憲章の採択が今回の一大事業だったわけだが、この採択にあたっての、会議運営、会議進行には、本当に多くの事を学ぶことができ、また感動を共有化することができた。この憲章は2年前からインターネットにより、世界のグリーンに議論を呼びかけており、8名程の作業委員会のメンバーが中心になり、意見を整理し、調整し、修正し当日の印刷物となって原案が配布された。

ちなみに、虹と緑での安全保障に関わる議論も一部、当日原案に反映された。すなわち憲章では非暴力を原則としながらも、「国連決議」「大量虐殺」等の一定条件で「武力の行使は排除されない」のが当初案だったが、「武力行使は排除されえない(cannot be excluded)」から「他に手段がありえない場合、正当化されることもありえる(may be justified)」という婉曲的表現に変更、さらに「個々の国は武力行使に対する支持・協力を留保する権利をもつ」という一文を追加させることになった。
 こうしてできあがった原案に対し、総会では実に200の修正案が提出された。この200の修正案を作業委員会は100について原案に取り入れ、取り入れられなかった100については、記録し、次期総会に持ち越すこと、そして修正案のうち、4つについて、採決するという方針をとった。

1つめと2つめは、WTOと世界銀行、IMFの改善と、改善がなされなかった場合の廃止を求める修正案。原案は現状の改革に重点があり、修正案は廃止に重点があった。総会の全体についていえることだが、ぼくが想像していた以上に、集まった緑の党は「政党的」ではなく、「運動的」なのだ。スピーチなども、アジがとっても受ける。つまり、「左派的」な修正案の賛成演説は拍手喝采となる。しかし、そこで重鎮、ドイツがおもむろに手を上げ、反対のスピーチを「廃止したって展望がない」とか、すらっというのだ。さて、採決は?修正案の可決は3分の2以上、(各国3票)のカベを超え、2つの修正案とも可決。3つめは、ゲイとレズビアンの権利を盛り込んだ条項の是非。修正案は北アフリカの党からのもので、「各国に委ねるべき」というもので、否決。これは後で山田に聞いたことだが、イスラム教では、同性愛は死刑だから、彼らも国に帰った時のことがあるのだろうとのこと。4つめは、オーストラリアと何故か日本も提案者となった安全保障に関する、非暴力的解決を強調する修正案。この修正案の採決にあたっては僅差であたため疑義が出され、3回目の採決で決まった。否決。ニュウジ-ランドから「最初の総会で3分の2の賛成はおかしい」と発言。やんややんやの喝采のなかで、女性議長は「作業委員会の方針を各国が了解して、この総会が成り立っている」というようなことを言って、毅然と発言を押しのけた。

賛成は緑のカード、反対は赤いカードが用意されていた。1国3票の投票権について、ドイツは1人が代表しているのに対し、フランスは3人の1人1人が1票づつ行使していたことなども興味深かった。

しかし、なんといっても、日本に採決権がないことの無念さは鮮明な印象として残った。日本の席のメンバーだけが手を挙げていない(挙げられない)!!


「政治的」と「運動的」

このグローバルグリーンを組織した主流派は、間違いなくドイツ、フランスを中心とするヨーロッパ緑の党で(途上国の参加者の旅費を負担している)、彼らはより「政党的」だったのに対し、集まった世界のグリーンズは、その多くはより「運動的」だったといえる。ドイツ、フランスは政権与党らしく一貫して「制度の改革」を主張していた。イアリアやアメリカなどは、修正案に対する態度は、半々くらいだった。途上国のグリーンズは、概して「グローバリズムはけしからん」と運動論で攻めていた。日本からの参加者のなかにも「できたばかりの緑の党はよかったが、最近は体制内化して」という人もいたが、ぼくに言わせたらお門違い。運動と制度の違いを認識したうえで政党の役割を考えてきたのが、主流派なのである。ワークショップでも、この「運動と政治」のことが多く語られていた。「政治は運動の一領域に過ぎない」「NGOから文句ばかり言われている(笑い)」「選挙になるとNGOは協力してくれない」等々。緑の党は、世界中どこでも、「運動と政治」という同じ問題を抱えていることがよくわかった。

しかし、その一方で、緑の党はやっぱり、運動の中から生まれているんだなあということを強く実感させれれた。途上国のグリーンズのアジは大いに受けるし、環境問題のウエイトの大きさは、かつて「環境政党」と呼ばれたことを納得させる。成長したドイツ、フランスの緑の党の「今」を見るだけでなく、彼らが、どういう運動状況のなかで生まれてきたを考えると、これからの日本の緑の立ち上げには、運動の要素をもっと取り入れなければならないと実感した。

日本への期待

「すっごく期待されてるよね」日本の参加者の間で繰り返された会話である。総会でもケニアから日本のODAダムが名指しで批判されたり、オーストラリアの新聞は、「森林伐採の製紙会社の国から代表団が来た」と書き立てる。団長の渡辺さとこ(香川県議)さんは、オープニングのスピーチを割り振られたり、グローバルグリーンの「顔」として、メディアに登場した。ホスト国のオーストラリアはぼくたちにわざわざ配慮して、安全保障の修正案の話をもってきたり、ワークショップでも、日本からの参加者の質問にことさら丁寧に対応していた。日本への期待、「早く、緑の党、創ってよ!」は、ぼくたちが、恥ずかしくなるくらいにヒシヒシと感じさせられた総会であった。

音楽とコーヒーブレイク

総会オープニングのアボリジニの歓迎の音楽に始まり、コーラス、バンド、踊り、また、絵画の展示、街頭パフォーマンス等々に大きなウエイトがおかれていた。また、30分程度のコーヒーブレイクが随所に組み込まれており、総会の雰囲気を和らげていた。2日目の夜は、野外フェスティバル。なんと音楽テントだけで6つもある、大々的イベントである。しかし、これはイースターというキリスト教のお祭りの一角にグローバルグリーンの1つの音楽テントを作ったというものらしい。ヒッピー風のおっちゃんも、いまや、薄毛のロン毛。その彼らとともに、流れるロックにあわせて踊りつづける。夜は日にちを越えて更けていく。「おれもこういうジジイになるぞ」酔っ払った頭の中を駆け巡る。

文化といえば、アメリカ・サンタモニカの30代の市長、オーストラリアの20代の州議会議員はどっちもレゲー兄ちゃんだった。サンタモニカの市長さんについては、総会のスピーチのなかで、「前の総会ではスケボーに乗ってきていた彼が・・」と紹介され、拍手喝采を浴びていた。緑の政治は、今風の文化の中に根ざしていることを実感する。

さて、これから

今回、虹と緑からの参加者は31人。神奈川ネットからは5〜6人かな。ネットとの向こうでの交流はなかった。虹と緑の参加者の中では、「すぐにでも緑の党を」から「いずれは緑の党に」の幅はあったものの、「やっぱり、日本にも緑の党を創らなくてはいけないなあ」との実感は、共通したものであったに違いない。虹と緑での具体的な議論展開を期待しているところだ。

ぼく自身、今後提案していきたいと思っていることは (1)虹と緑が、緑の党の核になっていけるような組織改革 (2)虹と緑が、国内外の運動にコミットしていけるような組織改革 (3)虹と緑が、緑の党の結成を組織外に働きかけていく必要性 (4)新潟において目指すべき緑の党を形成することの必要性   といったところ。とりあえずの報告とさせていただきます。

※今回、有志の努力で、現地からの即日報告のHPを立ち上げました。総会全体の報告は  http://www2s.biglobe.ne.jp/~ioku/rainbow/  をご覧ください。

※今回の参加によって、オーストラリアでの日本企業の森林伐採問題、京都議定書問題で、具体的な課題が突きつけられています。こうした具体的な課題への対応を含め、虹と緑の将来のあり方を提案していく会合が、5月13日、国政・ローカルパーティ・選挙プロジェクトの主催でもたれます。今回の参加がどういかされるかが問われることとなります。(後日、報告します)

       カンパをしてくれた皆さん、本当にありがとうございました。お土産はありませんが、今回の参加を、必ずや、日本緑の党の立ち上げに役立てることを約束し、報告とします。

2001.5.9記

緑の党世界大会に行ってきます。

(「アクト」原稿)

虹と緑・グローバルグリーンズ参加団事務局長

武田貞彦

緑の党世界連盟が結成される

4月14〜16日(関連事業は2週間開かれる)、オーストラリアで開催される緑の政治世界大会(グローバルグリーンズ2001)に「虹と緑の500人リスト」は32名の参加団を結成して参加する。日本からは、私たちの他、神奈川生活者ネットと地球村の3グループが参加する。

世界の緑の党(運動団体も含む)が一同に会するのは、今回が初めての事となる。50以上の国と地域から4〜500人の参加が予定されている。今回の中心テーマは、緑の党世界連盟を結成することだ。30年前から先を走ってきたオーストラリアや、ヨーロッパの緑の党からすれば、まさに念願の大会であるに違いない。と同時に、共産主義運動、社会民主主義運動に続く、インターナショナルな新たな政治運動の登場として、世界の政治史の画期をなすものとなろう。

大会では「グローバルグリーンズ憲章」を採択することになっている。「憲章」は6つの諸原則と10の政治行動からなっている。6つの諸原則は「生態学的知識」「社会正義」「参加民主主義」「非暴力」「維持可能性」「多様性の尊重」。10の政治行動は1. 民主主義 2. 公正さ 3. 気候変動とエネルギー 4. 生物の多様性 5. 経済的グローバリゼーションに対する潮流転換 6. 人権 7. 食糧と水 8. 維持可能な計画 9. 平和と安全保障 10. 地球規模で行動すること  の項からなっている。これらは、私たちが目にしてきたドイツやフランスの緑の党が掲げてきた「エコロジー」「草の根民主主義」「社会的公正」「非暴力」等の理念をベースに、より系統的に現代社会に対する認識と課題を明らかにしたものだ。とりわけ地球規模を強く意識した内容となっている。すでに私たちが日頃使い慣れている理念や言葉、概念で構成されており、まったくといっていいほど違和感のないものである。世界緑の党連盟が結成されるのは史上初であるが、私たちはすでに意識する、しないにかかわらず、世界緑の政治の一員であることに気づかされる。

ただ、1点、安全保障の項で一定条件のもとで「国連の軍事力の使用が排除され得ないものであることを認識する。」という記述があり、「日本における平和運動として認めがたい」との思いをもつ方々もいるかもしれない。「虹と緑」でもこの点を巡って現在議論が続けられており、グローバルグリーン総会でその議論に基づいた問題提起と報告がおこなわれる予定になっている。

また、分科会でも「日本における市民運動、緑の政治」の状況報告が予定されている。

日本緑の党結成にむけ議論を巻き起こそう!

緑の党世界連盟には、神奈川生活者ネットは正式加盟を検討しており、地球村は未定、「虹と緑」は「政党ではない」という認識のもと、準加盟を決めている。「虹と緑」の内部では依然として「緑の党的なるものを含む政党化」、また「国政選挙への挑戦」等をめぐり、積極派と慎重派の議論が続けられているが、今回のグローバルグリーンへの参加により、「虹と緑」としての進むべき方向についての議論が一層深まっていくものと思われる。世界緑の党連盟が結成され、日本から3つのグループが参加するこの時を契機に、日本緑の党結成にむけた忌憚のない議論を巻き起こすべきと思う。(「虹と緑」では、アジア太平洋・緑の政治ネットワーク<99年12の国と地域グループで結成>の総会を02年夏、大阪に招致要請することも決めている。)

少なくない識者が指摘するように、緑の政治運動には次のような特徴が指摘されている。(1)従来の分配政治的な古い政治の争点群ではなく、女性、平和、環境などの脱物質主義的新しい争点群を政治の場に持ち込んでいる。(2)新しい社会運動の政治的代表として議会に進出している。(3)分権的、脱中央集権的な新しい組織の形態を採用している。 これらの特徴は、まさに私たち自身のことではないのか!?私たちは、緑の党になるべくして、ここにいるのではないのか。振返ってみれば、市民派と呼ばれる自治体議員は70年代に入り「ベ平連運動」を背景に登場した。「全国革新議員会議」が生まれ、80年代に入ると「生活派」と呼ばれる女性議員が生まれ、今日の「生活者ネット」の運動として成長していく。80年代後半にはゴルフ場開発に反対する議員が生み出され「環境議員連盟」が結成される。「フェミニスト議員連盟」「開かれた議会をめざす会」なども生まれた。また、国政への挑戦としては、74年三里塚、戸村選挙、77年革自連の運動に始まり、89年「原発いらない人びと」、92年「希望」、95年「平和市民」と新しい政治を求める運動は綿々と続いてきたのである。もちろんこれらの政治運動の背景に80年代以降の新しい社会運動の成長があったことは論をまたない。今も全国で繰り広げられるこれら新しい社会運動とこれを背景とした政治運動は、いまこそ「日本緑の党」の結成にむけて歩をすすめるときではないのか。

繰り返すが私たちは、意識しようが、しまいが、世界緑の政治の一員である。98年、フランス緑の党のリピエッツの講演を新潟で開いた二次会の席である。盛り上がった「フランシ−ヌの場合は」の合唱につづいて、誰かが「パリの5月」を歌いだしたその時だ。リピエッツが言った、「それ、おれが作った歌だよ」。私たちは確実に一本の赤い、いや、緑色の糸によって繋がっている。一度も会ってはいないが、旧知の友に再会するかの思いを抱いて、オーストラリアにいってきます。

     グローバルグリーン2001のホームページhttp://www.global.greens.org.au/

2001.3.16記



ホームレス支援活動に参加して
                             武田貞彦

3年前から、越冬友の会の活動が続けられていたことは知っていたが、活動への直接参加にまでは至らなかった。今期11月から、縁あって会の活動に参加させてもらうことになった。抱いていた問題意識の一つは、ホームレスの人々と、憲法にある「最低限度の生活」を営むための生活保護制度との関係はどうなっているのか、ということだった。
この間の活動でわかった、新潟市の対応は、(1)住居がない人 (2)65歳未満の人 は、(事実上)生活保護は適用されないということである(65歳以上の高齢者、65歳未満の病者、障害者の場合は適用される場合が多い)。しかし、厚生省の対応は「働く能力があっても求職に努力して現実に仕事がなければ、対象になる。申請時の住居の有無は要件ではない」(00.12.5読売)と明快である。厚生省の対応が明快であるために、新潟市の対応も(1)(2)を対外的に明言しているわけではない。 「厚生省はいい格好だけをしている」との市の担当者の声も聞こえる。しかし、建前を建前に終わらせない、市の取組こそ必要なのである。
一方、ホームレス対策に生活保護がベストであるとは考えられない、働けるものは働いたほうが、いいに決まっている。まず、厚生省の建前を現実のものとしたうえで、「就業支援」「公的雇用の創出」「グループホーム的居住の提供」「野宿者を排除しない社会教育」等の施策の必要性を感じている。

(越冬友の会会報へ投稿 01.02。10)



知事への便り(清津川ダム問題で)

新年、あけましておめでとうございます。
ご活躍の様子、マスコミで見聞しています。さて、今日は清津川ダムのことでお便りさせていただきました。ぼくは、清津川ダムを考える会のメンバーで知事にも何度か要請書を提出していますので、是非、ご参考にしてください。今日は清津川ダムの直下流の中里村の12月議会の様子を以下に掲載します。樋口戌、滝沢勝義両氏の質問に対し、山本村長は「ダムによる悪影響は火を見るより明か。デメリットがあまりにも大きすぎる」と直下流としてあくまで反対していく姿勢を示しました。 中里村は清津川ダムに対しては消極的であることが伝えられていましたが、村長自身がこれほど明確に反対の意思表示をしたことは初めてのと思われます。また、今後の展開に大きな影響を与えるものと、私たちは歓迎しています。
実は、ぼく自身中里村の出身で、子供の頃はこの川で泳いでいました。強い愛着をもっています。「規模の見直し」ではなく(いや、これは平山さん流の中止のための高等戦術なのかな?)「中止」に向けた決断を望んでやみません。 
清津川ダムを考える会としては現在、北陸地建(旧)が今年開催する清津川ダムの見直しを検討する専門家会議の人選等をめぐって話し合いのテーブルを求めているところです。審議会が推進のための「隠れミノ」になるのではなく、本来の審議ができるものとなるよう、頑張っているところです。
時節柄、ご自愛くださいませ。
2001.1.12
武田貞彦
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具体的な質疑を「十日町新聞」(1月5日付け)が報道した部分

樋口戌氏 「時代の流れに逆行するダム事業、清津川ダムは本当に必要か。」
山本村長 「清津川ダムは公共事業見直し対象となったが、各方面から反発出たのも事実。利水関係市町村が実施要望しており、本田十日町市長が推進協で陳情しているのも存じている。直下流ほどの意識は持っていない。四市町村で構成する対策協(引用者注、十日町、中里村、湯沢町、川西町、津南町の首長・議長で構成するダム対策連絡協議会があるがそれのことか?)
  は推進協ではなく文字通り対策協。私は推進に反対している。村民はダムに疑義を持っている。ダムによる悪影響は火を見るより明らか。その解決も見ずに推進とはいかがなものか。直下流の思いを国県にたとえ一人でも要望していく。直感的にダムは難しいと思っている。利水要望が大きく減っている中での強行はいかがなものか。村民の意向に添った行動を取っていく。」
樋口戌氏 「上流の清津川ダム(既設)の視察に行ったが、維持流量がまるでなく、生態系が破壊されていた。ダムの環境破壊は半永久的。住民一丸の反対運動が必要では。」
山本村長 「現在、規模縮小が検討されているが、そんなことが果たしてできるのか。三十数年もできなかったのだから潔く撤退してほしいという思いは持っている。水害も相当減少している。国県への要望は惜しまずやっていく。」

滝沢勝義氏 「清津川の本当の源流は全て上流の清津川ダム(既設)で魚野川に流れており、今の源流は外の川となる。それ位、一滴もダム下流には維持流量なく、アリでも川を渡れるくらいだ。何で他市町村のために直下流が犠牲にならないといけないのか。住民投票を実施したらどうか。」
山本村長  「清津川ダム計画には明確に反対と申し上げている。ダムの性格は承知しているが、メリットとデメリットを比べれば、デメリットがあまりに大きすぎる。他市町村に気兼ねなどしていない。直下流の思いを国県に伝えていきたい。」


目の前の大不正(「裏金・二重帳簿問題」)を糺せなくて、警察組織改革はありえない。

警察刷新会議新潟公聴会への応募意見

○95年からの、新潟県行政組織ぐるみの、不正経理問題に県議会議員の一人として問題糾明に関わりました。この問題の一定解決(新潟県の不正支出総額は3年分で13億7千万円)のあと、同種問題としてあった、警察の「裏金・二重帳簿問題」に関わることとなりました。98年の県議会総務文教委員会の場で県監査委員に「二重帳簿問題」が詳しく書かれている小林道雄氏のレポート(雑誌「世界」97年2・3・4月号)を実際読んでもらい、その後、対処を要請しましたが、「調査、検討」の一言も得ることができませんでした。「二重帳簿問題」については、今のところ、県監査委員、県議会に解決能力はありません。
○神奈川県警、新潟県警の不祥事、つづく一連の警察不祥事の問題の核心は、「警察は自分たちに都合の悪いことは隠す。ウソをウソで塗り固める。」ということです。一連の警察不祥事を受けての改革案として、識者より・公安委員会機能の強化(公選制の導入、公安委員の常任化と独立した事務局、聴聞権・監察権・懲戒権の付与)・外部監査機関制度の導入・キャリア制度の見直し(県警本部長は地元のたたき上げのノンキャリアとする)・情報公開制度の徹底(警察を実施機関とすることはもちろん。現行でも知事の決断があれば前進がのぞまれる)等々が提案されており、いずれも実現されねばならない課題であると思います。しかし、私がより、重要と考えるのは、現に国民衆知の事実となっている警察の大不正、「裏金・二重帳簿問題」の解決ができるか、どうかということです。上記提案の課題がたとえいくらか前進したとしても、この問題の解決ができないのであれば、その改革はまやかしでしかありません。問題の核心は、「警察は自分たちに都合の悪いことは隠す」ことの改善ですから、「裏金・二重帳簿問題」の解決は、今回の警察改革の試金石です。
○「裏金・二重帳簿問題」は、84年、元警視監の松橋忠光氏が著書「わが罪はつねにわが前にあり」で世に告白して以来、多くのライターが、元、現警察官の証言をもとに明らかにしてきました。さらに、96年には、朝日新聞が愛知県警の十数年分の裏帳簿、旅行命令簿、伝票類のコピーを入手し、この問題を報道。同年長崎県警の警部補がカラ出張にからんで架空の領収書や経費明細書を作った事実を暴露。同年、警視庁赤坂署で、呼び出される参考人名義でのカラ日当支払いが、架空名義に使われていていた市民により判明。98年、熊本県警OBが自ら作成していた裏帳簿を公開。そして、さらに警察組織の不正・腐敗を告発するために警察官を退職した、元、警視庁荏原署巡査部長、黒木昭雄氏が99年5月、著書「警官は実弾を込め、撃鉄を起こした」でキャリアの腐敗の数々を明らかにし、10月、「警官は狙いを定め、引き金を弾いた」で「偽領収書」「超過勤務手当のピンハネ」等裏金づくりの実態を内部告発するに至りました。
○これら、一連の告発なかで明らかになった「裏金・二重帳簿問題」とは、おおよそ次のようなものです。
・警察庁から全国県警の末端にいたるまで組織的な裏金づくりが行われている。
・カラ出張、カラ会議、実際には支払われない協力者謝礼、参考人の旅費・日当等の偽領収書をほぼ全警察官が日常書かされている。
・ほぼ全警察官の超過勤務手当がピンハネされて、裏金に回わされている。
・裏金は各課で使われるもの、各部で使われるもの、部長経費として使われるものがある。
・裏金の使途は、部長、各部、各課の飲食費、幹部の個人的な日常の諸経費の他、幹部の餞別として使われており、裏帳簿で管理されている。
○刷新会議への要請は、実名でこの問題を告発している、元、警視庁荏原署巡査部長、黒木昭雄氏を参考人として呼び、「裏金・二重帳簿問題」の存在を刷新会議として、認め、公に公表してほしいということです。刷新会議は何らかの改革案を政府に提案できますが、その実現に責任をもつことは制度上できません。しかし、最低限「裏金・二重帳簿問題」の存在を刷新会議として、認め、公に公表することは、皆さんがやろうとすれば、皆さんの責任においてできることです。そのことをやっていただきたい。これまで責任あるものが誰も、それをやってこなかったから、今日の「ウソをウソで塗り固める」警察になってしまったと考えるからです。(00.4.25)

監禁事件不祥事と県議会

「日報・窓」へのボツ原稿

 六日の県議会、三条女性監禁事件での県警の不祥事について質問する共産党の五十嵐県議、「前本部長らの図書券を賭けたマージャンは賭博罪にあたらないのか」。堀内県警本部長が「図書券は前本部長が提供したものだから、賭博罪にはあたらない」と答弁。「いいか、わかったか!」と、五十嵐県議に対する自民党席からのヤジ。ことの当否はともあれ、問題の糾明にあたるべき議員の側から飛んだこのヤジに、議会としての責任感の無さが象徴されていたようで、腹が立った。
 県警の「イエスマン」としてしか機能していなかったことが露呈した公安委員会であるが、この三名の公安委員の任命に同意を与えたのは議会だ(同意しなかったのは、当時議員だった、私と福島氏の二人だけ)。課題となっている公安委員会の改革、情報公開条例の早期適用などの制度改革の他、ウソの会見、カラ監察接待、記録紛失等々の真相、実態解明を議会がなしえないとすれば、公安委員会と同じく、議会もまた「機能麻痺」の「イエスマン」のそしりを免れ得ないのではないか。それぞれの責任ある部署が、それぞれの責任を発揮することなく、どんな改革の一歩もありえないと思う。(00.3)

 武田貞彦(四五歳) 前県議・アルバイター

2004年にはやろうぜ!

市民の新聞 ACTへの 原稿

 昨年4月、ぼくは2期目の県議選に落選。市民新党にいがたは、新潟市区での県議選、市議二人化にも敗北し、しばらくの低空飛行を余儀なくされている。ぼくは現在、鉄工所でアルバイトをしながら3年後の再選を目指し活動しているところだ。さて、97年、本アクト紙からも応援いただき、ぼくたち市民新党にいがたは「全国の市民派政治勢力の連携で1998-2001年の全国・地方選を闘おう」と全国によびかけ、事務局も担ってきたが、この度の敗北により、この運動も休止状況に陥ってしまった。まったく情けない話なのだが、しかし、このままでは終わらせたくはないなあ。

 来年の参院選まで、1年あまり。「来年はムリそうなので・・」とは、いいたくないのだが、統一選後、1年が過ぎようとしている現在、全国選挙を呼びかけるイニシアティブが生まれているようにも見えない。どこかが提案してくれたらなあ〜、という淡い期待もあったが、それもムリなのか。ならば、「2004年にはやろうぜ!」と、あえて訴えたい。それは、新しい政治を生み出そうとしているぼくたちにとって、「あきらめ」こそが最大の敵だと思うからだ。この間ぼくは、あちこちの議員や、グループ、活動家と「日本緑の党を創ろう」と意見交換してきたが、「それはいいことだ」「でもむずかしい」というのが大方の反応だ。多くの活動家たちは、「緑の党のようなものが欲しい」と本当は思っているのだが、「よし、やろう!」と思い切らせるだけのインパクトが仕掛ける側のぼくたちに足りないというのが、ぼくの実感だ。さて、そこをどうするかだが・・・。

 課題は山盛りだが、本紙読者にも考えて欲しいことがある。それは「市民派」ということについてである。ぼく自身も使ってきたし、本欄も「市民派議員リレートーク」と名打って「市民派」を使っているが、「市民派は、"派"になっていない」というのが山田達也(新潟市議)の口癖だ。なんらかの市民運動を背景にもった議員を「市民派議員」と呼び、そうしたグループを「市民派」と呼んできたのだと思う。しかし、それはごく部分的にしか伝わらない概念で、この国に市民派などという、「政治的一派」があるわけではない。ぼくたちが「派」を自覚したのは、市民新党にいがたという政治集団をつくり、特に参院選選挙区選挙をたたかった時だった。選挙という公式な場においてはじめて、既成の政党と対等な扱いを受ける。これだ!と思った。公式戦である選挙を一派としてたたかえない限り、市民派が世間に対し、「派」として認められることはないのだと体感した。

 ぼくは今、1994年に市民新党にいがたを結成する時の、延々と繰り返された議論を思い出す。行政や、既成の政党をずいぶん批判をしてきたが、ぼくたち自身は、政治や選挙のことを本気で考えてきたことがあったのか?市民運動は何故、政治が嫌いなのか?市民運動と政党はいかなる関係にあるべきなのか?ぼくたちの望む政治とは何なのか?・・・と。その結論が、市民が政治の主人公であるというのなら、そして、ぼくたちが支持できる政党がないというのなら、自分たち自身で政党を創ろう!だった。「市民の政治の実現」これが、ぼくたちの今も変わらぬ、そしてこれからも変わらないであろう信念であり、原点である。火のないところに煙はたたないのだから、オニに笑われようがどう思われようが、言い続けようとぼくは思っている。「来年がダメなら、2004年には必ずやろうぜ!」(00.03.04記)

知事へのメール・芦浜原発白紙撤回

平山様
ご無沙汰しています。予算査定に引き続く定例議会、大変ご苦労様です。三重県の北川知事の芦浜原発への態度表明に感動し、貴方にメールしました。
北川さんの立派な点は、住民の意思が国策に明白に反し、事態の硬直が続くなかで、県という自治体が住民意思の側に立つことによって、打開をはかろうとした事だと思います。私は率直に感動しました。巻原発に対する平山さんのコメントも新聞で読んでいますが、この国の自治・分権改革の流れを本物にしていくためにも再考してほしいのです。(00.02.23)
//////////以下、参考にしてください。三重県ホームページより////
--------------------------------------------------------------------------- 芦浜原子力発電所計画に係る見解
--------------------------------------------------------------------------- 2000年2月22日 連 絡 先 総合企画局 政策調整課電話 059-224-2440 FAX 059-224-2069 E-Mail seicho@pref.mie.jp

芦浜原子力発電所計画に係る見解要旨

 芦浜原子力発電所計画については、昭和38年に熊野灘へ原子力発電所計画が提示されて以来、37年もの長きにわたり、さまざまな紆余曲折を経て現在に至っています。
 こうしたなかで、平成9年の県議会第1回定例会において「芦浜原子力発電所建設計画の冷却期間を設け早期決着」を求める請願が採択され、この趣旨に沿って1999年末までを冷却期間とすることとしました。この間、「三重県エネルギー問題調査会」を設置し、エネルギーにかかわる諸問題について広く調査・検討を行い、それらの状況を県民に情報提供するとともに、両町の地域の状況把握に努め、地域振興のあり方についても検討するなど様々な取り組みを続けてきました。

(国のエネルギー政策と県の考え方)
 三重県エネルギー問題調査会の調査・検討に加えて、県が行ったヨーロッパ3カ国のエネルギー事情の調査、国内の原子力発電所の調査など独自の調査・検討の結果を踏まえて国のエネルギー政策についてみると、国は、エネルギーの安定供給、経済成長、COP3への対応など地球環境保全の同時達成を目指しています。そのためには、抜本的な省エネルギー対策や新エネルギーの技術開発とともに、安全性の確保を前提として、国民の理解を得つつ原子力の開発利用を進めることが必要であるとしており、省エネルギー対策や新エネルギー利用促進について法整備をするなど、様々な支援措置などの取り組みを始めています。
 しかしながら、省エネルギー対策や新エネルギーの導入対策については取り組むべき課題も多く、直ちには、発電電力量の約35%を占める原子力発電に取って代わることは困難であり、現状では、原子力は欠くことができないエネルギー源と言わざるを得ないと考えます。
 一方、東海村のウラン加工施設の臨界事故など原子力関連施設の事故やトラブルが相次ぎ、国民の原子力に対する不安や不信はこれまでになく高まっている状況にあることから、国においては、原子力利用の安全対策の責任の所在の明確化と体制の確立など、そのあり方を見直し、事故が起こりうることを前提とした取り組みがなされるよう望みます。

(芦浜原子力発電所計画に対する県の考え方)
 採択された請願を受けて県では、平成11年11月に地元の南島町、紀勢町を訪問し、町長・町議会議員をはじめ、各種団体、住民から率直な意見を聴くために実情調査を実施するなど地域の状況把握に努めてまいりました。こうした結果、原子力発電所の立地についての推進、反対の対立が続くなか、地元住民はそれにより長年にわたって苦しみ、日常生活にも大きな影響を受けていることを強く感じました。 37年間もの長きにわたり、このような状態が続いてきたことは、県にも責任の一端があることは事実であり、こうした事態がこれ以上続くことは避けなければならないと考えます。
 さらに、早期決着については、請願にも掲げられ、また、実情調査の際にも芦浜原子力発電所計画の賛否いずれの立場を取られる人々からも求められ、県議会の議論のなかでも要請されています。
 地域を統轄する知事としては、求められる早期決着を図るために、冷却期間中の様々な調査・検討を総合的に勘案した結果、南島町と紀勢町にまたがる芦浜原子力発電所計画について、電源立地にかかる四原則三条件の地域住民の同意と協力が得られている状態とは言い難く、この計画の推進は現状では困難であると言わざるを得ません。
 よって、芦浜原子力発電所計画については、白紙に戻すべきであると考えます。 芦浜原子力発電所計画の主体である事業者、地元町及び国は、この見解を充分に理解され、対処されることを望みます。
---------------- 芦浜原子力発電所計画に係る見解
以下、略。


2000年1月31日

新潟県知事

平山征夫  様

                     市民新党にいがた

                     議長 佐藤志津

               「自治・環境・共生、希望の新潟」を創る私たちの提案

      −2000年度予算編成にあたって−

 

 県民自治、県民の生活と福祉の向上にむけたご努力に、敬意を表します。

 さて、今日私たちを取り巻く状況は、長引く不況、国内外の経済の不安定化、農業

・地場産業・既存商店街の衰退、失業率の増大、深刻な環境問題、年金・医療に対す

る将来不安、県財政の危機的状況等々、総じて多くの人々にとって、生活の将来に希

望がもてない困難な時代に遭遇しているといえます。大量生産・大量消費・大量廃棄

といった産業・経済優先の社会からの転換、官僚主導行政と、それに癒着した利権政

治からの脱却等の課題が多くの識者によって指摘されながらも改善への道は一層の混

迷を深めていると言わざるをえません。かつて運動団体が唱えていた「自治」「環境

」「共生」といった概念が政府や自治体行政の目指すべき価値観となった今日、私た

ちはあえて「理想主義」の重要性を主張します。トキを保護する一方でイヌワシを絶

滅政策を続ける県行政とは何か。21世紀運動で「県民起点(県民参加)」を理念・政

策を打ち上げながら、加茂病院縮小問題や、高校整備計画問題で問答無用の対応を続

ける県行政とは何か。「言葉遊びの時代」を終わらせなければなりません。

私たち市民新党にいがたとして、昨年に続き、未来に希望のもてる新潟県にするため

の提案を以下まとめました、来年度予算編成にあたってこれら政策を積極的に取り上

げていただきますようお願いいたします。

 

1.自治・草の根民主主義の推進

 私たちの目指す「市民社会」は、一人一人が国家および管理社会から自立し、その

上で対等・平等な関係に立って築き上げる社会であり、憲法の「基本的人権の確立」

「主権在民」の理念が生活の隅々まで浸透した社会の実現です。しかし、現実は企業

(経済)、男性、官僚制などが優先される社会です。私たちはこうした「形骸化した

民主主義」に変わり、「草の根民主主義」を提案します。「草の根民主主義」とは、

すべての市民(わたしやあなた)が、自分のことや自分に関わるすべてのことは自分

が決めるという「自己決定権」を行使できる民主主義です。こうした草の根民主主義

の不断の拡大を目指す立場に立ち、以下提案します。

 

1.各種審議会・委員会の選任にあたっては委員公募を拡大すること。

2.各種審議会・委員会の構成員の女性数を半数とすること。

3.審議会・委員会には議員を選任しないこと。

4.住民参加条例を制定し、住民の意思を尊重するための住民参加手続きを制度化する

こと。

5.プルサーマル計画の是非など、県民の意思を反映させる県民投票制度をつくること。

6.情報公開条例に『知る権利』を明記し、実施機関の拡大(議会、公安委員会、県が

一定割合以上出資する法人など)、実施対象の拡大(政策決定過程にある情報、内部

覚え書き、磁気・電子情報)、請求者の制限撤廃、公開方法の簡素化や多様化(電子

媒体での公開、コピー代の値下げ等)を実現できる条例に改正すること。

7.議会、委員会、審議会、職員の部内会議等を含む会議公開条例を制定すること。

8.県民に対する行政のアカウンタビリティ(説明責任)の一環としての事業評価シス

テムを確立すること。

9.県が出す文書(県報・告示・通達・諮問文・記者発表資料など)を県ホームページ

へ掲載すること。

10.議会常任委員会会議録を公開すること。

11.議会、審議会等会議録を県ホームページへ掲載するとともに、インターネットに

よる中継を行うこと。

12.市町村を含め議会事務局の首長部局からの独立性を確保(議長会雇用)すること。

13.議会事務局機能の強化と予算の増額を行うこと。

14.公務員、民間ともに、立候補ならびに議員任期中の公務休職制度の導入を国に働

きかけること。

15.中央政府と対等な政府関係をもつ地方政府の制度的な確立を保障する地方自治基

本法の制定、自治体による課税自主権の制度化の運動を起こすこと。

16.県を国の補完から市町村の補完行政機関へと改革すること。

17.死刑廃止と、司法の地域自治・地域主権としての陪審制導入を国に働きかけること。

18.インターネット利用が進んでいる米国でも、ネット(ウェブサイト)とパンフレ

ットなど従来のメデアを併用して情報公開を進めている。広く県民を対象とする行

政の情報公開はインターネットにアクセスできない情報弱者を考慮して進めること。

19.財政状態を県民に明示するため、企業会計制度に準じた公会計制度を導入すること。

20.市町村合併については、首長・行政・議会主導ではなく、当該自治体住民の意思

を尊重して進めること.。

 

2.環境政策

 私たちの「豊かな社会」を支えてきた大量生産・大量消費・大量廃棄といった産業

・経済優先の社会は、資源の有限性や精妙なバランスの上に立つ生態系を無視するこ

とによって成り立ってきました。地球環境の危機は、私たちにこれまでの「経済成長

」や「モノやカネ」に偏重した価値観からの根本的な転換を迫ることとなりました。

私たちは、「持続可能な環境・社会」を目指す立場より以下提案します。

 

1.柏崎・刈羽原発におけるプルサーマル計画に反対し、及び巻原発建設について県の

建設同意を撤回すること。

2.柏崎原発の運転に関する県と事業者との間の協定について、より厳格な『安全性』

とより早期かつ充分な『情報公開』に重点をおいたものへ見直しを図ること。また、

そのために現在原発問題を担当する商工労働部だけでなく、環境生活部や原発に批判

的な識者・民間団体・地元団体なども含めた「情報公開のあり方検討委員会」を設置

すること。

3.原発や化石燃料の火発にたよらず、地域分散型で自然のエネルギーを活用する新し

いエネルギー政策を展開すること。太陽光、風力発電の公共施設への設置、個人設置

者への助成制度を新設すること。

4.開発事業に関する環境アセスメントのための住民・自然保護NGOと事業者、行政の

円卓会議開催を制度化すること。

5.水源税を導入し、生態系破壊の公共事業から生態系循環を基本にした治山・治水、

砂防、河川・海岸護岸事業への転換をはかること。

6.県道など県管理下の道路・施設などにおける除草剤使用を中止すること。

7.環境や健康被害が懸念される遺伝子組み替え作物・食品を行政関連施設から追放す

ること。

8農水省が進めている抜け穴だらけの義務表示ではなく、「遺伝子組み換え使用」の

表示を組み換え農産物、不分別の農産物、これを原料とする加工食品について義務表

示されることを国に働きかけること。

9.日本海の環境保全とタンカー事故等に対処するために北西太平洋地域海行動計画(

NOWPAP)の推進と沿岸諸国による条約づくりを働きかけること。

10.運輸省のしゅんせつ船白山丸の油回収機能を装備した外洋大型油回収兼用船への

代替建造を国に働きかけること。

11.国立医薬品食品衛生研究所の環境ホルモン暫定リストにより、県が使用、奨励し

ている農薬、薬剤等を総点検し、より環境負荷、毒性の低い品物に変えること。

12. 農薬の毒性が問題になって失効したものは、そのことを明確にした後、使用禁

止、輸出禁止措置をとること。またこれら農薬や有効期限を切れた農薬のメーカー

・販売店による回収義務付けの制度を確立すること。

13.PRTR法 (特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に

関 する法律)公開が義務付けられる化学物質の環境への排出量などの情報を、イン

ターネットを使って公表することになったが、県民の多くがインターネットにアクセ

スできない現状を鑑みる とパンフレットなどによる公開も行うこと。

14.環境ホルモンに関して「慎重なる回避」(例:スウエーデン)の考えを採用し、

学校・病院でのボリカーボネイト食器の使用を中止するとともに、情報公開、県民 P

Rを徹底すること。

15.生産者責任と資源循環を明確にした資源循環法の早急な制定を国に働きかけるこ

と。塩ビ類の製造規制を国に働きかけること。

16.ダイオキシンの1日の耐用基準をアメリカ並みの0.01ピコグラムとした対策を展

開すること。

17.家庭用簡易焼却炉による焼却禁止と指導を行うこと。

18.産業廃棄物焼却炉についてはダイオキシン大気環境濃度目標値0.8ピコグラム/・

を越える地域における焼却量の一律削減対策指導を行うこと。

19.一般廃棄物焼却炉については塩ビ類の徹底分別とゴミ減量化の徹底を県として指

導すること。

20.ダイオキシン排出の総量規制の実施を働きかけること。

21焼却炉周辺の土壌、大気、農作物のダイオキシン調査と健康調査を実施すること。

22.県として2010年CO2の20%削減計画を作成し実行すること。

23.環境に負荷を与える製品に適正に環境コストを転嫁するために環境税(有機塩素

税など)を導入すること。価格メカニズムを利用して量の削減を図りその税収によ

ってダイオキシン、PCB対策などをす すめること。

24.PCB使用機器についての追跡調査の現在の状況を明らかにすることと。廃棄・

紛失を防止することを目的に・無回答の事業所を倒産などで既に無い事業所と今も

存続している事業所により分ける。・現在も活動している事業所に再調査をかける

・無くなった事ニ所で登録個数の多いところから追跡調査をする。また、有機塩素税

を財源に中小零細事業者を対象とした処理費用の補助制度をつくる。

25.自動車税制のグリーン化すすめること。

26.新潟県レベルでのデポジット制度の確立を目指すともに、デポジット法の制定を

国に働きかけること。

27.現在、与党・政府が進めようとしている「循環型社会形成推進法」に対して、拙

速にすすめるべきではないこと、及び、制定されるべき法律の中には、「拡大生産者

責任(FPR)」の明記をはじめ、「ザル法」にならないよう働きかけること。

 

3.公共事業の見直し

 年間50兆円(全国)の投資額、県予算の4割を占める公共事業のあり方の見直しな

くして「希望の持てる新潟県」を語ることは不可能です。公共事業の問題の第一は、

政・財・官の癒着構造の中で土木事業偏重の予算編成がなされ、福祉、環境などの予

算が不当に圧迫されていること。第二に、土木事業偏重予算は国の補助金制度と相ま

って財政危機の根本をつくっていること。第三に、佐梨川ダムや清津川ダムに象徴さ

れる不要、不急、非効率な事業が多く、税金の無駄遣いであると同時に、深刻な環境

破壊を起こしていることなどです。こうした公共事業を根本から見直す立場にから以

下提案します。

 

1.予算割合に占める農林・農地部の基盤整備事業を含む公共土木事業の暫時縮減と環

境・福祉分野の予割合の増大をはかること。

2.公共事業について、計画策定過程の透明化、議会承認、事前・事後の事業評価シス

テ ム等を盛り込んだ条例を制定すること。

3.事業評価システムは、執行部門から独立した組織による内部評価機関とオンブズ

パーソン制度に準拠した外部評価機関を設け、公聴会など住民の意見を聴くことも

義務づけ、公共事業が地域の住民生活や環境を基準とし地域総合性の観点から計画

・管理・評価されるようにすること。

4.公共事業の環境保全・回復型への転換。下水道や住宅、電線の地下敷設などの生活

充実型への転換をはかること。

5.非環境破壊型公共事業による雇用の吸収をはかること。

6.公共事業が地域産業の柱となっている地域では、土建産業から福祉・環境産業主体

へと産業構造の転換を図ること。

7.万代島再開発事業を中止すること。

8.佐梨川ダム、清津川ダムの建設および計画を中止すること。

9.奥三面ダムの湛水予定を中止し、遺跡を保存すること。

10.マイカー中心から、人・自転車・バス・路面電車・パークアンドライドシステム

などを重視した公共交通体系への転換をはかること。

11.入札予定価格、最低限価格の事前公表を行うこと。

 

4.男女平等政策

 日本国憲法に「両性の平等」が謳われてから50余年、漸く「男女平等法(男女共同

参画社会基本法)」が制定されました。しかし、女性対する差別は未だ広範囲に存在

し、女性は、政治的、経済的、社会的、文化的な活動への参画が阻害されています。

そして、男性優位や性的役割分業の固定化、女性を性的対象物としかみない価値観に

よって、男性の女性に対する暴力が後を絶ちません。こうした性差による差別と抑圧

を是正・解消し、女性の人権を確立するためには、各自治体政策のあらゆる場に、ジ

ェンダーフリー(男女平等)の視点を導入した、政策を策定する必要があると考えま

す。この立場に立って、以下の点を提案いたします。

 

1.男女平等教育の副読本の作成し、新潟県下の小・中学校及び高等学校に配布し「男

女平等教育」を推進すること。男女混合名簿を推進すること。

2.女性県職員・女性教員の管理職登用や女性の審議会・委員会への登用の推進に向け

たクオータ制度を確立すること。

3.農魚業・商工業などの自営業に従事する女性の地位向上について啓発を強化すること。

4.女性の就労支援のための、児童クラブ・病児保育等保育政策を充実すること。

5.「男女雇用機会均等法」「労働基準法」の周知と併せて「性と生殖に関する女性の

健康・権利」の立場たった施策を策定し推進すること。

6.女性政策に関する共同研究の実施等、女性問題解決のための市民活動を行っている

市民団体を支援し連携を強化すること。

7.女性の一時保護や相談所を開設している民間団体と婦人相談所・母子寮との連携強

化をはかること。また民間団体へ補助金支援をすること。

8.女性オンブズパーソン機関を制度化すること。

9.男女共同参画基本法に基づき、男女平等社会実現の実効力のある条例制定を行うこと。

10.暴力禁止法制定を国に働きかけること。

 

5.福祉政策

 私たちの「豊かな社会」はその一方で環境破壊、過労死やストレスの増大、知識偏

重の学校教育、いじめ・学級崩壊、老後の不安など多くの深刻な問題を抱えています

。また、人間による差別や抑圧を無くすることはできませんでした。すべての人に基

本的人権が保障され、人間としての尊厳が重んじられる社会。あらゆる差別を許さず

、性や「身分」、民族や人種の別、身体的、精神的「障害」の有無に関わり無く完全

な平等、同権が実現される社会。権利として公的福祉が保障され、どういう生活を送

るのかの自己決定権が保持される社会。自由で多様であるとともに公平・平等である

ような共生社会の実現こそ私たちが目指すものです。こうした立場から以下提案します。

 

1.福祉、医療にしわよせする、県の「事業見直し」を見直しすること。「事業見直し

」についての情報公開と関係諸団体の意見反映の仕組みをつくること。

2.ひとり親家庭医療費助成事業の所得基準の引き下げを行わず、また児童扶養手当の

これ以上の引き下げを行わないよう国に働きかけること。ひとり親家庭のための就労

支援策、自立支援策を各市町村と連携して計画し、実施すること。

3.昨年は児童扶養手当及びひとり親家庭医療費助成事業の所得基準の引き下げを行っ

たが、児童扶養手当のこれ以上の引き下げを行わないよう国に働きかけること。

4.また、ひとり親家庭のための就労支援策、自立支援策を関連機関や各町村と連携し

て計画し、実施すること。改訂になった非婚家庭への対応について各市町村担当課へ

周知徹底させること。

5.介護保険法のいう「能力に応じた自立した日常生活」実現のため、介護保険事業

計画に規定されるサービスはもとより、高齢者保健福祉計画並びに障害者基本計画

を含めた総合的施策整備を行うこと.。

6.介護保険導入によって、現行サービ受給者の需給水準が低下することのないよう

、必要な経過措置を取ること。

7.介護保険認定調査ならびに認定結果に対する疑問や不服に対する県並びに市町村

の対応窓口を整備すること。

8.介護保険サービス及び提供業者についての情報提供体制を整備すること。あわせ

て、保険適用外の社会的資源・サービスについての情報提供の整備を行うこと。

9.福祉の充実による地域経済の活性化と雇用の創出を推進すること。

10.地域における在宅生活を支える公的ヘルパー制度の充実と人員増、派遣時間数の

大幅拡大を行うこと。自薦登録ヘルパー制度を積極的に採用すること。

11.「介護人派遣事業」を新設すること。

12.聴覚障害者、視覚障害者、知的障害者などの社会参加を保障するために、手話通

訳、ガイドヘルパー派遣・「自薦方式」等の制度の整備をはかること。

13.障害者用住宅の確保・整備をはかること。

14.各市町村が地域にあわせた福祉サービスを独自に展開できるための財源を制度化

すること。

15.自立生活支援センターなど当事者の団体、非営利の福祉サービスグループ等への

支援を強化すること。

16.住民が不服申立できる福祉オンブズパーソン機関を制度化すること。

17.介護保険の認定の判定基準や介護報酬、また指定業者の内容などの積極的な情報

公開を実施すること。

18.雇用の拡大、連帯社会の形成の観点から、福祉、農林水産業、地場産業、環境保

全などの公務に、ボランティア休暇・リフレッシュ休暇制度を活用する人々や企業の

余剰人員を配置すること。また、その法制化を国に働きかけること。

19.乳幼児医療助成制度の拡充をはかること。

20.難病、慢性疾患、長期療養者への助成制度の拡充。難病医療の患者負担分を県で

措置すること。

21.建材、塗料、家具等などから出る化学物質による、シックハウス症候群などの健

康被害への対策を拡充すること。とくに乳幼児、児童生徒の使用する施設での現況調

査と対処、施設建設にあたっての原因物質の排除を徹底すること。 また、施設の新

増改築にあたってはシロアリ駆除剤を使用しないとか、合板はF0仕様のものにする

などの対策をとること。

22.アトピー疾患の乳幼児、児童に対する総合対策を確立すること。

23.子育て支援のためのフリースペースの確保、保育園の空教室の開放、各種講座の

開催等を積極的に推進すること。

24.「外国人登録をした段階で国民健康保険への加入を認める」「指紋押捺の全廃」

「在留特別許可を申しでた段階でオーバーステイの母親と子どもへの生活保護の受給

を保障する」などを国に働きかけること。

25.外国籍住民の相談所を開設している民間団体へ補助金支援をすること。

26.県職員採用における国籍条項を撤廃すること。

27.新潟県に在住している外国人も「住民」であるとの認識をもち、まず行政内で「

外国籍住民」と言い慣わし、さらに一般県民への啓発を行うこと。

28.日本人の子どもを育てているオーバースティひとり親家庭の場合、子どもの分の

生活保護を受給受給できることを各市町村担当へ周知徹底させると同時に、該当者へ

の広報を徹底させること。

29.日本人との繋がりのない外国籍住民家庭で著しく困窮している場合は人道的にも

生活保護を適応させることを国に働きかけること。

30.国際社会の趨勢にならい日本国で誕生する全ての子どもに日本国籍を与えること

を国に働きかけること。

31.外国籍住民のための「緊急医療制度」の枠を拡大・拡充すること。

32.金銭的に余裕のない外国籍住民も安心して医療機関を受診できるように医療費助

成についての各国語による広報を徹底させること。

33.被災者再建法の制定を国に働きかけること。

 

6.教育政策

 これまで「教育」が語られるとき、子どもは常におとなによって守られたり正され

たりする対象としてしか見なされてきませんでした。私たちは「子どもの権利条約」

に謳われる、子どもは権利を行使する主体であるとする立場、あるいは教育の主体は

児童や生徒、総じて学ぶ人その人であるという立場を支持します。こうした立場から

以下提案します。

 

1.子どもの人権を教育の根本に据えること。子どもの権利条約を学校現場に普及させ

、その徹底をはかること。

2.制服を撤廃すること。「制服」が実施されている根拠を明らかにすること。根拠が

ない場合、「制服」ではない事を学年始めのガイダンスの文書などで保護者、生徒

に明示すること。

3.子どもへの暴力・虐待・性犯罪を防止するためCAP(子どもへの暴力防止教育プロ

グラム)を学校教育へ導入すること。

4.教員人事の学閥支配の解消。異動人事の実態、校長・教頭の受験内容、登用判断基

準を公開すること。

5.教育オンブズパーソンの制度化をはかること。

6.定員に満たない高校への、志願者全員入学を実施すること。

7.高校生の就職採用時に統一応募用紙の制定の趣旨を守らせること。

8.県立高校で、進学校、職業高校の予算を差別せず平等にすること。

9.学習指導要領や標準時間数の弾力的運用を行うこと。

10.教育委員の準公選制を実施すること。

11.障害の有無にかかわらず、すべての子どもが学び合う統合教育を実施すること。

12.30人学級制への推進をはかり、当面35人学級を県単予算で実施すること。

13.フリースクールやホームスクーリングなどを学ぶ場として認め、支援すること。

14.私学助成の増額、拡充をはかること。

15.県内大学の地元学生50%枠の設置を働きかけること。

16.アトピーや肝臓病などの児童生徒に対しては、子供たちの教育を受ける権利どう

保障していくのかという立場から、水泳教育や療養の妨げにならない食の個性を認

め合う学校給食を実現すること。また保護者が弁当持参を要望した場合、少数者とな

る子どもの立場の配慮したうえ、スムースに実現されるよう対処すること。

17.シックハウス症候群などの健康被害への対策として文部省の検討会の結果待ちと

いう対応ではなく、厚生省などの基準・目安を最低限とし、県として測定し対策を講

じること。

 

7.平和政策

 私たちは、人間の生命・身体・基本的人権を保護するために、これらを抑圧するあ

らゆる構造的暴力を拒否する立場をとります。構造的暴力とは戦争や物理的暴力だけ

を意味するのではなく、社会システムが内部に組み込んでいるあらゆる暴力や抑圧(

死刑制度、社会的差別、南北格差などなど)を意味します。こうした立場から以下提

案します。 

 

1.「新ガイドライン」に基づく米軍の作戦行動に対する自治体の協力義務規定に反対

すること。

2.新潟港への米軍戦闘艦の自由入港を認めている現行制度手続きを見直し、核の有無

だけでなく武器弾薬の装備・積載内容の情報公開を求め、安全上必要に応じて拒否で

きるシステムとすること。

3.日本国内における米軍による低空飛行や環境汚染、事件・事故等の温床となってい

る日米地位協定を見直すとともに、関係法規を適正に運用するよう国に求めること。

4.関山演習場の米軍利用にあたっては、国内米軍基地で問題となっているPCB汚染や

劣化ウラン弾使用、核保有疑惑などに関し自治体として情報公開と立ち入り調査を求

めること。

5.日本海対岸諸国自治体との友好連帯、歴史認識の共有化に向けた共同研究や教育を

積み重ねること。日韓共同宣言をうけて、県独自の対韓平和外交・交流を推進するこ

と。

6.「JUBILEE2000」運動(西暦2000年までに最貧国の債務帳消しをめざす国際キャン

ペーン・日本の債権分約7000億円)に参加し、国に働きかけること。

       

8.経済・雇用政策

 経済のグローバル化に対応するための規制緩和の大合唱の中、国の経済も、私たち

の地域も大きな転換を迎えています。巨大企業の合併と大量リストラ、農産物自由化

に伴う地域農業の衰退、郊外型大型店進出による既存商店街の壊滅、労働力市場の一

層の自由化による労働環境の悪化等々、この延長線上に私たちが求める未来はありま

せん。グローバルゼーションは多国籍企業主導(あるいはアメリカ主導)の国際化で

あって、国際化一般の形態ではありません。私たちは、国民経済を基礎にし、各国、

地域の独自性を尊重した国際化をめざすべきであると考えます。その上にたって今日

の不況と雇用不安に対しては「ワークシェアリング(時間短縮と仕事の分かち合い)

とライフスタイルの転換」を主張します。それは、雇用の確保だけでなく、自由時間

の増加により、より多くの消費ではなく、より短くなった労働に生き甲斐をみいだし

、余暇や自己実現を楽しみ連帯とコミニュケーションに満ちた地域社会や環境と共存

した経済を誇りにする、そんな新しい働き方、生き方を提案します。こうした立場よ

り以下提案します。

 

1.大量生産、大量消費、大量廃棄の経済成長至上主義からエコロジー中心の地域循環

型経済・社会(ヒト・モノ・カネができるだけ地域循環する社会)への転換をはかる

こと。

2.ワークシェアリングの推進。平均賃金以上の者には労働時間短縮分の補償を伴わな

い時短を、平均賃金以下の者には労働時間短縮分の補償を伴う時短の制度化を国に働

きかけること。

3.自由時間の増大による余暇、教養、文化、環境、福祉などの領域における雇用の創

出を推進すること。

4.安定した雇用対策にはつながらない緊急雇用対策ではなく、協同組合、共済組合、

非営利団体、第三セクターなどによって構成される社会経済セクターの発展による雇

用の創出を推進すること。

5.食糧の国内自給を確保するために現行の WTOルールから農産物をはずすことを国に

働きかけること。

6.食糧自給率の目標化とそれを実現するための諸制度の確立を国に働きかけるととも

に、県独自として実施すること。

7.生産調整をやめ、余剰米は、ODA資金で買い上げて海外援助に回すよう運動を起こ

すと。

8.「米を食べる運動」を推進すること。県庁食堂に「NOメンday」を設定すること。

9.水田に住むメダカ、ドジョウ、トンボ等に優しい米づくりを推進すること。そのた

めの基盤整備、農業技術の確立をはかること。

10.野菜、米の完全無農薬・無化学栽培の体系を確立すること。そのための育種をは

じめ、農業技術の確立をはかること。

11.生活生ゴミの堆肥化と農地への施用のシステム化をはかること。

12.第一次産業の回復による雇用の創出を推進すること。若者、退職者など農業への

新規参入(株式会社は除く)の推進をはかること。

13.中山間地への直接所得補償による環境の保全・回復を伴う雇用の創出を推進する

こと。

14.生態系循環を基本とした農林水産業の推進と、学校給食、県立病院等公的施設に

おける給食で地元農産物利用を推進すること。

15.労働行政における地方分権を確立すること。失業状況についての実態調査を拡充

し、雇用の創出と安定をはかること。

16.労働基準法違反、不当労働行為等の法律違反を行った企業名を公表するとともに

、県の事業に係わる取引を停止すること。

17.解雇制限法の制定を国に働きかけること。

18.各市町村レベルで地域貨幣(エコマネー)が実践できるようサポート体制を確立

すること。 

 

                                     以上

 

 


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