内閣総理大臣 小泉純一郎 殿 靖 国 神 社 参 拝 抗 議 小泉首相は、就任後の2001年8月13日に靖国神社に参拝して以来、内外の批判に一切耳を傾けることなく毎年1回の同神社参拝を繰り返し、こともあろうに4度目の参拝を1月1日に強行した。 明白は日本国憲法第20条の政教分離原則に違反する首相の靖国神社参拝に対して厳重に抗議する。 小泉首相は、昨年3月20日に開始された米英軍による国連憲章に反し、他国への侵略であるイラク戦争をいち早く支持した。そして、イラク特別措置法に基づく、イラクへの自衛隊派遣を強行した。未だ戦闘の行われているイラクへの自衛隊の派遣は憲法第9条に反することは勿論であるが、犠牲者が出されることが十分予想されるものであり、憂慮に堪えない。 戦没者を「英霊」として祀っている靖国神社への首相の参拝は、「二度と戦争を起こしてはならない気持ちから」という発言にも関わらず、戦争を美化し、戦争を肯定する行為といわなくてはならない。 首相の参拝はアジア諸国からの抗議と不信を招いている。ことに中国は首相の参拝に対して再三善処を求めており、このたびの首相の参拝はさらに両国関係の悪化を招くであろう。 アジア諸国や国内の心ある批判の声に謙虚に耳を傾け、今後同神社への参拝を繰り返さないよう強く求める。 2004年1月1日 日本キリスト教協議会 靖国神社問題委員会 委員長 須賀誠二 |