キリスト者女性ネットワーク情報

 NO.46

■■■ 「すべての暴力を克服する10年」関連 ■■■

2月12日、13日に東京で行われました、第7回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議の情報です。

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第7回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議決議

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2005年2月12日、13日、私たちは東京で開かれた第7回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議に参集した。韓国、フィリピン、中国大陸、台湾、日本から約150名が参加し、特にフィリピンからは初めて関係者3団体が顔を合わせた(オランダ・北朝鮮はレポート参加)。1991年、日本軍「慰安婦」の被害者が名乗り出てから14年あまりが経過したが、日本政府は真摯な謝罪、補償、真相究明を行っていない。この間、日本軍慰安婦問題の解決のための法案や真相究明のための法案が幾たびか提出されてきたが、未だ制定の見通しは立っていない。これは、アジア諸国への侵略戦争の反省に基づいて制定された平和憲法を「改正」しようとする政府・財界の動きと結びついている。

 一方、謝罪・補償の実現を求め続けてきた被害者の声を無視して強行された「女性のためのアジア平和国民基金」(以下、「国民基金」)は、施策の過ちを認めないまま2006年度で解散することを表明した。

 そうした中、多くの日本軍「慰安婦」裁判は、最高裁で次々に上告が棄却され、あるいは受理されず敗訴が確定している。司法においても正義は実現されず、現在進行中の裁判は中国大陸と台湾の訴訟のみとなった。

 高齢になった被害者は生きているうちに正義が実現することを切望してきたが、この数年、実現を見ないまま亡くなる方が相次いでいる。もう時間はない。アジア太平洋戦争終結から60年を向かえる節目の今年こそ、私たちはななんとしても日本軍「慰安婦」問題の解決を実現するため、以下を確認し、行動を提起する。

【確認事項】
1. 私たちは、「国民基金」は被害者女性の尊厳回復にはならず、「償い金」を受け取ったかどうかに関係なく、失敗であったことを確認した。

2. 私たちは、日本政府が公式謝罪・補償・真相究明を実行するまで、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを認めない。

【戦後60年緊急行動】
1. 日本軍「慰安婦」問題解決促進法を実現し、公式謝罪と補償を実現する。

2. 日本政府に対する国連人権機関の勧告実施を求める国際署名運動を展開する。

3. 日本軍「慰安婦」問題の解決を求める世界同時デモ及び要請行動を8月に行う。

4. 日本軍「慰安婦」問題の事実を各国の教科書に記述し、次の世代に伝える。特に、日本における中学校教科書採択において日本軍「慰安婦」を否定する教科書の採択を阻止する。

5. 残された日本軍「慰安婦」裁判を、アジアで連帯して支援する。

【国際連帯行動】
1. 日本軍「慰安婦」制度の被害女性とともに証言活動をすすめる。

2. 国連人権委員会、北京プラス10、ILO等の国際会議で国際社会に連帯行動を訴える。

3. 日本軍性奴隷の責任者を裁いた「女性国際戦犯法廷」を歪曲・縮小したNHK報道に対する政治介入に抗議し、真相を究明する。

4. 日本軍「慰安婦」制度に関する文書を公開するよう日本及び関係国に求める。

5. 各国・各地で取り組みが始まっている記録・記憶の保存と教育活動のため、ミュージアム・ネットワークを構築する。

6. 女性の人権確立のため、社会にある性差別と闘い、非暴力・平和の社会の実現を目指す国際社会の幅広い運動と連帯する。

2005年2月13日 東京

第7回 日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議 参加者一同