キリスト者女性ネットワーク情報
NO.15
「すべての暴力を克服する10年」関連
◆◆ 米国のイラク攻撃を止めるために ◆◆
米下院(定数435)は10日午後(日本時間11日未明)、本会議を開き、ブッシュ大統領に対イラク武力行使の権限を与える決議案を賛成296、反対133で可決。上院も11日中には、同様の決議案を可決する見通しで、議会の支持を取り付けたブッシュ大統領は今後、国連安保理に対し、イラクへの武力攻撃を正当化する新決議案の採択を強く迫る方針。ニュースの全文はこちらへ:http://headlines.yahoo.co.jp/
● 米国議員に反対のFAXを!
次のサイトから議員に反対の意志をFAX(無料)で送ることができます。ものすごい数の戦争反対のFAXが米国の議員会館(キャノンハウス)集中し、話題になっています。米国議員たちの議決に影響を与えることができるかもしれません。
メールは無視できますが、FAXは実際に紙がくるので、無視できないからです。
もちろん、日本のメディアにも声をあげましょう!
(きくちゆみさんからの情報より)
● NCCは9月26日に、ブッシュ大統領宛、次のような議長声明を出しました。
アメリカのイラク攻撃に反対します
親愛なる大統領閣下
私たちは日本にあるキリスト者として心から世界の平和を願い、神が私たちを平和と和解のための道具として用いてくださる事を祈っています。
私たちは、米国における「9・11事件」でなくなられた市民の死を共に悼み、その残されたご家族の痛みと悲しみを共にしています。しかし、同時に「テロへの戦争」という名目で10月7日から始められた米国によるアフガニスタンへの軍事行動によって殺された数千人にのぼるアフガニスタン人の死を同じ痛みと悲しみをもって覚えています。
私たちは今、この時に、如何なる形での暴力の行使もが、神が創られて良しとされた被造世界を破壊し、神に似せて造られたいのちを人間の手によって奪い取るものであること、そして暴力は、暴力の連鎖しか生み出さず、真の問題の解決と平和をもたらすものでないことを主張すべきだと考えています。
ブッシュ大統領が、イラクを「悪の枢軸国」だと非難し、イラク攻撃への危機が差し迫るこの時に、私たちは日本キリスト教協議会の名において米国単独であれ、国連決議によるものであれイラク攻撃に反対を表明します。もしアメリカがイラクへの攻撃を開始するなら、アフガニスタンにおけると同様に多くの非戦闘員、特に女性、子ども、高齢者がその犠牲とされる事が容易に予想されます。今日イラクでは、湾岸戦争以来の制裁処置によって食糧・医薬品など日常必需品の輸入が制限され、それによって多くの子どもたちが病気で死に、飢えで苦しんでいます。また、米国によるイラクへの攻撃は、中東地域の平和と安全を脅かし、それが世界にもたらす影響力は計り知る事が出来ません。
私たちは、アメリカが大国主義・一国主義の立場に立って世界の警察官のように振る舞うのではなく、世界の国々や人々と平和と和解を求めて共に歩む国になって欲しいと願っています。
ブッシュ大統領が、イラクへの攻撃の方針を変え、イラクとの平和と和解に向けた対話の努力を忍耐を持ってしてくださることを願います。そして神がブッシュ大統領に、暴力を使わないで問題の解決に向かう勇気と知恵を与えられるように祈ります。
●米国では、9・11事件の被害者遺族がブッシュ大統領宛、9月23日に手紙を出しました。
紹介します。
拝啓
私たちは、2001年9月11日に家族を失った遺族の会です。今こうしてあなたに手紙をしたためているのは、対イラク戦争に国を導いていくあなたの方針に、私たちがやむにやまれぬ不安を抱いていることをお伝えしたかったからです。
私たちはあの日以来、苦しみ抜いてきました。私たちほどテロリズムに終わりが来ることを願っている者はいないと思います。だからこそ、外交を軸に諸外国と歩調をあわせた上、暴力を使わずに、イラク政権によって引き起こされるかもしれない危機からアメリカ人を守っていただきたいのです。
私たちのグループ September Eleventh Families for Peaceful Tomorrows(平和な明日を求める9・11遺族の会)は、私たちが受けたような血も涙もないテロリズムによる苦痛や喪失感を耐え忍ぶ家族が、この先地球上に生まれることのないよう力を合わせるために結成されました。
イラクに対する戦争が行なわれれば、多くの一般市民の家族が苦しむことになるでしょう。私たちの家族が9月11日に経験したのと同じ苦しみを、多くの人が、その時いてはいけない場所にいたというだけで味わうことになるでしょう。戦争はまた、米軍兵士達を危険な場所に送り込むのですから、死や苦しみを受け止めなくてはならないアメリカ人家族も増えるでしょう。イラク問題の解決に戦争以外の方法をとっていただきたく、こうしてあなたにお願いしているのは、アメリカ軍人のため、そしてイラク市民のためにほかなりません。
あなたは、私たちの愛する家族の命日を、故人に思いを寄せるためではなく、9月11日の出来事には関わりを持たない国への戦争を呼びかけるために使いました。
私たちはがっかりしています。
そればかりか、イラクでの戦争が始まれば、9月11日の事件に関与した人間を逮捕して法で裁くために必要な資金や人材がそちらに割かれてしまう心配もあります。
この戦争で中東の地域全体が不安定になれば、ほかの国々でも数えきれないほどの一般市民が命を落とす恐れすらあります。殺される人が増えれば、テロリズムの火に油を注ぐようなもので、テロ組織にとっては人集めがたやすくなり、つまり私たちはもっと脅かされるようになるのではないか。そう思うと、胸が痛みます。
もうひとつ心配なのは、新たな戦争によって、アフガニスタンに安定と民主主義をもたらすために貢献する余力を、アメリカが失ってしまうのではないか、ということです。私たちのグループは、今年、幹部2名をアフガニスタンに送りました。グループのメンバーが会った普通のアフガン人家族の多くは、アメリカがアフガニスタンを見捨てるのではないかと心配しています。アメリカがアフガニスタン再建支援の責任を放り出すなど、あってはならないことです。アフガニスタンが不安定なまま放置されたら、アメリカの人々にどれだけの影響を及ぼす恐れがあるかは、私たちが誰よりもよく知っています。
最後に、私たちが深く心を痛めているのは、あなたがイラクに先制攻撃を仕掛けるつもりであること、そして、必要であれば単独でも行動に出ると言っていることです。
国同士のつながりや依存度がますます強くなっている世界で、こんな前例を作ってしまうことはとても危険です。世界のリーダーとしての役割をになうアメリカがそのような行動に出るべきではないと思います。ほかの国々が自国の問題を解決しようとするとき、最後の選択肢ではなく、最初の選択肢として軍事行動を取ってもよいのだ、という悪い手本になってしまいます。
この一年、私たちひとりひとりは、愛する家族の死に対する答えを、怒りの衝動にかられて探し回るのではなく、私たちのような苦しみを味わう家族を生まない世界を作るという真心からの願いを糧に探し求めてきました。あなたにもいっしょに、平和な明日への道を追求してほしい。それが私たちの愛する家族の死に報いることになると思うのです。アメリカには安全な国であってほしい。そして何よりも、地球上のどこかで、9月11日が繰り返されるのを見たくはありません。
お返事を心からお待ちしております。 敬具
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この手紙を送ったのは、9・11事件の遺族40人が中心となってつくった
September EleventhFamilies for Peaceful Tomorrows(ピースフルトゥモローズ:平和な明日を求める9・11遺族の会)で、サポーター700人を擁する団体。2002年2月14日に正式に発足ました。本日、10月11日にはメンバーのライアン・アマンドソンさん(9月11日のテロ事件で兄をペンタゴンで亡くす。アフガニスタンでアメリカ爆撃の被害者を支援)が、超党派の議員の招きで来日し、議員会館で院内集会、また夜には市民集会が行われました。
明日は 10月12日(土)13:00〜15:00 於:津田塾大学本館(H310)
ライアン・アマンドソンさんを迎えて、学生対話集会が行われます。
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●イラクへの攻撃とめよう! 有事法案を廃案へ! ピースウォークのお誘い
集合日時:10月27日(日)14:00
集合場所:京都YMCA(三条柳馬場 角)
京都市役所前までピースウォーク。出発は14:45。
これは、アメリカの反戦・平和のネットワークであるA.N.S.W.E.Rが世界によびかけた行動に呼応した形で京都でも行います。思い思いのメッセージとともにご参加ください。団体名だけののぼりなどはご遠慮ください。
呼びかけ:守ろう憲法と平和きょうとネット
TEL075−781−3903 (日本福音ルーテル京都教会)
◆◆ DV法に関しての講座のお知らせ ◆◆
●身を守る身近な法律 「女性に役立つ法律・基礎知識」
女性が自分の身を守るために、ぜひ知っておきたい法律について学んでみましょう。DVやリストラ、セクハラなど、よく耳にする社会的な問題は、どのような法律が適用されるのでしょうか?難しいと思いがちな法律について具体例を交えながらわかりやすくお話ししていただきます。
日時:第1回 10月19日(土) 14:00〜16:00第2回 10月26日(土) 14:00〜16:00
場所:東京YWCA(お茶の水)
講師:有馬宏子さん(東京YWCA専門学校 法学講師)
内容:第1回 DV防止法、ストーカーなど
第2回 女性と労働法、リストラ、セクハラなど
費用:各回 1,000円 2回受講の場合1800円
申込み:電話かメールにて、主催者まで しめきりは実施日の前日
主催:東京YWCA青年部(担当:澤田)
千代田区神田駿河台1−8
TEL03−3293−5421
E-mail:youth@tokyo.ywca.or.jp
● 私らしく生きる― 夫・恋人からの暴力をのりこえて
DVとうはいったいどんなことなのか、一部の家庭内のできごとなのか、どこに要因があるのか、私たちに関わりのないことなのか、女性一人ひとりが私らしく生き、決して暴力を許さない社会に変革していくため、今、何ができるか。一緒に考えましょう!
日時・テーマ:
○11月2日(土)14:00〜16:30
DVとは。 DVの実体と要因。女性の健康への影響(WHOの調査を受けて)
ゆのまえ知子さん(東京家政大学・中央大学講師)
○11月9日(土)14:00〜16:30
DV法の意義と問題点。DV法の施行によって何がかわるのか。事例から。
戒能民江さん(お茶の水女子大学教授)
○11月16日(土)14:00〜16:30
シェルターの現場から。どんな所か。生活と役割を現場から。
大津恵子さん(女性の家HELPディレクター)
○11月22日(土)13:30〜16:00
フェミニストカウンセラーの立場から。当事者の心の動きと子どもへのケア。自分を取り 戻すためのカウンセリングとは。
海渡捷子さん(フェミニストセラピーなかま カウンセラー)
会場:東京YWCA(お茶の水)
対象:女性のみ
定員:50名
費用:1回 一般1,000円、会員800円、学生500円
申込み:電話・FAX・メールでお申込みください。
託児を希望される方は、1週間前までにお申し出ください。
申込み・問合わせ先:
東京YWCA会員活動・あい連続講座(担当:長谷川)
東京都千代田区神田駿河台1−8
TEL03−3293−5421
FAX03−3293−5570
E-mail:ochanomizu@tokyo.ywca.or.jp
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