NCC Networking News



CONTENTS[097]  99/09/21

・「寄せ場の痛みと教会の使命」  都市農村宣教委員会前委員長 三好 博

・釜ヶ崎日雇い労働者をめぐる最近の状況  関西労伝専任者 大谷 隆夫

・名古屋(笹島)の最近の状況  笹島人権センター 松本普/野宿労働者の人権を守る会 川村直子

・1999年9月10日の死刑執行に抗議します  日本キリスト教協議会総幹事 大津健一

・東ティモール情勢に関する要望書(対外諸国)  日本キリスト教協議会議長 徳善義和

・東ティモール情勢に関する要望書(対政府)  日本キリスト教協議会議長 徳善義和

・お知らせ



「寄せ場の痛みと教会の使命」

都市農村宣教委員会前委員長 三好 博

 かつてビジネス街にある教会に在任中、近隣の山一証券が倒産した。正午礼拝に出席していた社員もいた。近くの中の島公園や大阪城公園に青いビニールのテント生活をする人の数はますます多くなっている。
 寄せ場というとき、一般的には特別な場所や状況を考えるのが普通とされてきた。しかし象徴的に言えば、そして実際には証券街と釜ヶ崎の近隣、両者における深刻な問題性の共有と言うことにおいて、寄せ場の持ち続けてきた痛みはこの国の社会的な広がりとなってきている。
 政府は失業者対策としての自立支援事業を公表した。重い腰をやっとあげかけたということであろうか。折しも、行政の新設した簡易宿泊所が台風による雨漏れの被害がでた。笑うに笑えない泣くに泣けないというか、TVニュースの映像であった。
 今日の状況のなかで、日雇い労働者や失業労働者と公の施策との溝をうめる働きを私たち支援者は要請されている。この溝をうめるというのは、両者の間に立ってまあまあととりなすということではなかろう。必要なことは労働者のおかれている生活の場をきちんと認識することであり、また行政の仕事を、なかんずく国の事業方針を自治体の行政の計画にいかしきるまで、きびしく見きわめ、交渉し、提言することである。欺瞞的な見せかけの対応に傾くならば適切な批判をしなければ、労働者との溝をうめるということには到底ならないのではないか。誤解をおそれずに言えば、この世を「愛する」ことは「たたかう」ことである。
 各地の寄せ場の動労者たちからのレポートを深くききとり、地域ごとの働きに心を寄せ、共にたたかいたいものである。これは98年「NCC宣教宣言」を吟味しつつの実践ともなるのではないか。
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釜ヶ崎日雇い労働者をめぐる最近の状況

関西労伝  専任者  大谷 隆夫

 1998年8月、大阪市は、大阪市内全域で、野宿者の実態調査を行った。その結果、市内全域で8,660人の野宿者が確認された。区別で見るならば、寄せ場=釜ヶ崎が存在する西成区の数が1,910人で一番多いが、釜ヶ崎周辺の浪速・中央・天王寺・北区等でも1,000人を越える野宿者が確認されている。
 この実態調査に入る前の、大阪市としての野宿者総数の予測は5,000人程度だったらしいが、なぜ、これほどまでに予想を大幅に上回る野宿者が確認されたのであろうか? 直接的な原因の一つとして、まず挙げられなければならないのは、バブル景気崩壊に伴なう長引く不況の中で、釜ヶ崎での日雇い求人が大幅に減少してきたことであろう。バブル景気ピ−ク時の1989年度には、一日当たり平均1,900人であり、現在は、200人を割るところまで落ち込んでいる。もっとも、釜ヶ崎に日雇い求人がこなくなったのは、単純に不況だけが原因のすべてではない。日雇い求人の大部分は、現実的には、建設業が占めているが、バブル景気が崩壊する前から、建設業界自身、現場での作業の合理化と年齢制限の枠を強めてきており、これらの従来からの動きと不況が相重なって、釜ヶ崎に日雇い求人が来なくなったという言い方の方がより適当であろう。(ちなみに、年齢制限は今では40歳代までに下がってきているが、3万人と言われている釜ヶ崎日雇い労働者の平均年齢は、今では50代を越えている。)
 以上、今日の野宿者急増の直接的な原因について、簡単に述べてきたわけであるが、野宿者急増の根本原因を考えてみるならば、それは、やはり、「・・・健康で文化的な最低限度の生活・・・。」を補償すべき責務を負っている福祉行政のずさんな行政実態につきると言わざるを得ない。
 釜ヶ崎日雇い労働者の公的な福祉の窓口としては、大阪市立更生相談所(以下、市更相と略す。)と言うところが1971年よりその日常的な業務を続けている。しかしながら、ここの日常業務の実態は、「更正」という名が示しているように、いまだに相談に来た釜ヶ崎日雇い労働者に対して、非常に差別的である。そして、この差別的対応の結果、毎年多くの釜ヶ崎日雇い労働者が、野宿を強いられ、路上での死を強要されている。
 最近、国レベルでも、ようやく野宿者問題についての話し合いが始めれれている様だが、その話し合いの場で、磯村大阪市長は、「野宿者の多くは名前も明かさない『ネ−ムレス』なので、福祉制度等も適用できない。」といった全く事実無根の発言をしているが、その発言の根底には、先に述べた、市更相での日常業務と同様に、失業し、野宿を強いられている釜ヶ崎日雇い労働者に対する、非常に根深い大阪市の差別的体質があると言わざるを得ない。
 1989年12月28日には、大阪市は、自らの差別行政の結果、路上での野宿に追い込んだ釜ヶ崎日雇い労働者に対し、さらに追い打ちをかけるように、路上からの強制撤去を行っている。失業し、また福祉の方も、まともに相手をしてくれない現状の結果、やむを得ず、公園や路上で野宿生活を続けている釜ヶ崎日雇い労働者を、強制撤去を行うだけでは、問題の根本的解決にはつながらない。
 釜ヶ崎に限らず、今日、全国各地の路上や公園で野宿を強いられている労働者が急増しているが、このことが意味しているところは何なのであろうか?それは、「物質的な豊かさ」のみを追い求めて生きて来た、この国の大多数の人達の生き方に対する一つの警告ではなかろうか?人の真の豊かさは、物質によるものではないということを、この国の人達がボツボツ自覚する時期に来ているのではないか?この様なことを考えていくならば、私たちキリスト者、キリスト教会のこれからの歩みは、非常に重要なものとなってこざるを得ないし、まさにその真価が問われてくると思う。
 私たち、キリスト者、キリスト教会は、単に言葉だけではなく、まさに、一つ一つの生き様によって、「人の真の豊かさ」とは何なのかということを、この国で主張していく必要があるのではないか?本当に、先の見えない厳しい状況が続いている釜ヶ崎ではあるが、一人でも多くの釜ヶ崎日雇い労働者が、一人の人間として尊重され、大事にされていくよう、今後共、ねばり強い取り組みを続けていきたいと考えている。


●献品の送り先

お米・季節にあった男性もの衣料(クリ−ニング済みのもの)タオル・石鹸等は次の所にお送りいただければ幸いです。

 大阪市西成区萩ノ茶屋2−8−9
 旅路の里
 TEL 06-6641-7183
 FAX 06-6634-2129


●献金は下記の郵便振替にご送金ください。

 口座番号 00960-5-305599
 加入者名 釜ヶ崎キリスト教協友会

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名古屋(笹島)の最近の状況

笹島人権センター  松本 普
野宿労働者の人権を守る会  川村直子
 ともかく、野宿に追いこまれている人の激増ぶりに唖然としてしまう。
 かつての離農、農村・漁村からの出稼ぎ労働という形ではもうくくれない。若年層や、もとサラリーマンをはじめ、失業で家賃を払えなくなった人たちが家財道具を置いたまま野宿に追いこまれている。もちろん背景に金融破綻をはじめとした不況、リストラ、不景気・不況に伴う就職難が大きな理由として上げられることは、どこの寄せ場でも共通であろう。
 名古屋(笹島)は、寄せ場がない寄せ場とよく言われる。それは、朝だけの寄せ場ということである。いきおい、夜間の宿泊のドヤがないために、日雇い労働従事者のうち、野宿を余儀なくされる人の割合はダントツだ。日雇いで現金収入を得ているにもかかわらず、野宿を余儀なくされる人が多い。シノギやタカリに狙われる人が多いことも、そこに理由がある。。
 また、名古屋は大都市で政令指定都市でありながら、名駅(名古屋駅周辺・中村区)と、栄(名古屋一の繁華街・中区)の2地区が野宿者の多住地区になっていることも、ドヤ街のある他都市とは違う点かと考えられる。支援、ボランティアの側から見れば、ある意味で関わりやすいかもしれないが、行政は逆にこの二つの地区から追い出そうと躍起になっている。名駅は文字通り名古屋の表玄関だし、栄は名古屋随一の交通の中継点でもあるからである。「臭いものにはふた」という発想である。
 すでにご存知かと思うが、野宿生活者の排除のために、日本で初めて「行政代執行法」を適用したのも、その表れではないだろうか。地域住民のため、あるいは駅利用者のため、公園利用者、通行人のためと称して、公園などでの占有使用の違法性をことさら強調しているが、それはタテマエであり、本音はビッグプロジェクト(中部新空港建設、2005年の愛知万博開催、栄バスターミナルの大改造、名駅周辺再開発整備事業)に向けて、彼らを排除し、一掃しようと言うところだろう。
 現在、毎週金曜日に行われている名古屋駅周辺、栄周辺の計8コースの夜まわり(野宿労働者の人権を守る会)で出会う野宿生活者の数は、950人から1000人を数えている。また、毎週月曜日、木曜日に市内2箇所で行われている炊き出し(超教派で活動を担っている)では550人から600人が食を必要とし、列をなしている。これらの数も、市内全体で野宿を余儀なくされている人たち全部を網羅している訳ではなく、市内全16区の2区内で確認された数にすぎない。全体ではその倍以上ではないか、と多くの野宿者が口をそろえている。しかも、最近では中心部から周辺へとやむなく移動しているらしいことからも、民間(地域住民・町内会・商店街・自治会)及び行政による「排除の反映」と言えるのではないだろうか。
 終わりに、国の「自立支援事業」についてだが、名古屋市は東京、神奈川、大阪と同列横並びで対策を講じるとしているが、名古屋の実態を知っている者からすると、無理がある。他都市で既に実施ずみ(総合対策・一時金支給・ドヤ券パン券支給・ドヤ住居での生活保護認定・寄せ場でのレントゲン車結核検診など)のことですら、名古屋では未だに行われていない。また、国に報告している野宿者数にしても、ゴロ合わせではないかと皮肉られる「758人」だとしている。このようなずさんな認識で、国からの補助金・助成金でハコものを作り、予算化を検討しているというのだから、市内の全野宿者にとってはたまらない。名古屋市の認識とされる758人を想定したハコもの・予算と、実態である1500人から2000人を想定したそれとを比較して考えてみると、現場で選別、混乱、新たな切り捨てや排除が行われるであろうことは想像にかたくない。
 当該野宿者の立ち上がりと、支援活動の今後のあり方が、いっそう問われる正念場をむかえていると言えよう。全国の野宿生活者の生きる権利、命とくらしを守る闘いをともに担って行きたいものである。

ともに日本聖公会名古屋聖ステパノ教会信徒
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1999年9月10日

総理大臣  小渕恵三 様
法務大臣 陣内孝雄 様

東京都新宿区西早稲田2-3-18
日本キリスト教協議会
総幹事 大津健一
1999年9月10日の死刑執行に抗議します

 本日、佐藤真志さん、森川哲行さん、高田勝利さんに対して政府・法務省が死刑を執行したことに対し、日本キリスト教協議会は強く抗議するとともに、政府において死刑執行の即時停止と、死刑制度廃止のための具体的措置をとるよう強く求めます。

 私たち日本キリスト教協議会は、日本におけるプロテスタント諸教派・団体が加盟するキリスト教団体であり、これまでも総会決議において死刑制度の廃止を求めるなど、日本政府の死刑執行の停止と、死刑制度の廃止を求めて政府に対する働きかけを繰り返してきました。キリスト者は神から与えられた尊い生命の全体を神に委ねています。この神から与えられた生命を、人間の集団である国家が奪うことは、どのような理由があれ正当化されるものではありません。

 国連において死刑廃止条約が採択されてすでに10年になります。昨年の国連規約人権委員会においても、日本政府に対して死刑制度を廃止するよう勧告がなされています。世界の過半数の国と地域が死刑を廃止しており、政府がよりどころとしている国内世論においても条件付き死刑廃止の意見を含めると、すでに死刑廃止の意見は死刑存置の意見を上回っているのです。

 日本キリスト教協議会は、今回の死刑執行に抗議するとともに、死刑の執行を停止し、死刑制度廃止にむけた取り組みを行うこと、死刑制度に関する公の議論のために死刑についての情報を開示すること、死刑囚の権利保障と犯罪被害者の救援制度を改善することを求めます。

 私たちは、「国家による殺人」である死刑制度を認めることはできません。死刑制度は、憎しみを育てることはあっても、決して愛することを育てるものではないからです。


※ この声明は1999年9月10日付で、それぞれ首相官邸・法務省に郵送しました。
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インドネシア共和国ハビビ大統領 様
ハルモコ国民協議会議長 様
ファイサル・タンジュン政治・治安担当調整大臣 様
ウィラント 国防治安大臣/国軍司令官 様
アリ・アラタス外務大臣 様
ムラディ法務大臣/国家官房長官 様
ルスマンハディ警察長官 様

東ティモール情勢に関する要望書

1999年9月10日

 わたしたちは、現在東ティモールにおいてインドネシア併合派民兵らによる住民の大量虐殺等の暴力行為が相次ぎ、多くの人命が奪われ、東ティモール住民が不安に脅える生活を強いられている状況に、深い悲しみと憤りを感じています。
 去る8月30日の住民投票においては、有権者の78.5パーセントがインドネシア政府の自治案を拒否したことで、東ティモールは独立に向けて動き出すことになりました。

 しかしその後、独立に反対する併合派民兵による住民への襲撃は悪化の一途をたどり、住民投票結果公表後の死者の数は数百人、避難民の数も数万人にのぼるといわれています。去る、9月6日にはベロ司教邸が放火され、7日には東ティモール西部の町スアイの教会に避難していた独立支持派の住民約100人が武装勢力により虐殺された事実が国連により確認されています。また、この他にもここ数日間において教会、修道院数カ所が襲撃され、司祭、修道女、教会関係者への被害が増加していることが報道されています。

 こうした動きに対して、東ティモールの治安維持に責任を負うはずのインドネシア政府は暴力行為を真剣に取り締まろうとしないどころか、インドネシア国軍・警察が民兵とともに住民を襲撃しているという多数の目撃証言があります。陸軍特殊部隊が併合派民兵に武器や弾薬を供与し、軍事訓練をおこなっているとの情報もあります。また9月5日夕方、UNAMET現地スタッフが射撃された事件や、同日夜、UNAMETの横にある住民避難所が襲撃された事件では、国軍・警察・併合派民兵がともに行動していたことが確認されています。わたしたちはこのような事態にたいして強い怒りを覚えずにはいられません。

以上のような事態を憂慮するとともに、わたしたちは以下のことをインドネシア政府に要請いたします。

 1.今回の住民投票は、国連、インドネシア、ポルトガルの間で合意されたものであり、その結果、45万人にも及ぶ東ティモール住民が有・者登録をし、そのうちの98.6パーセントもの人びとが投票におもむき、選択したものです。わたしたちは、インドネシア共和国ハビビ大統領が既に言明しているように、この住民投票の結果が尊重され、遵守されることを求めます。

 2.インドネシア国軍が武器の供与、軍事訓練といったかたちで併合派民兵をバックアップしていると言われています。また国軍、警察は、武装した併合派民兵の暴虐行為を一切取り締まろうとしていません。東ティモールから住民が大量に避難し、国連職員やボランティア、外国人ジャーナリストも退去して「戒厳令」が布かれた今、国軍、警察と武装した民兵の暴虐行為はますます密室に閉ざされたものとなっています。このような密室事態を直ちになくし、国際社会の監視の目が行き届く状態をつくるべきです。そして併合派民兵、警察、国軍の関係を、国連やNGOなどの第三者を加えたきちんとした調査が実施されるよう申し入れます。

 3.5月5日のニューヨークでの合意にもとづき、インドネシア政府は東ティモールの治安維持に責任を負うことを国際的に公約しました。しかしインドネシア警察および国軍は併合派民兵の暴力行為を見逃しているだけではなく、後押ししている事実が明らかになっています。9月7日、インドネシア政府が東ティモールで「戒厳令」を布いたことで、事態はますます悪化の一途をたどる可能性があります。わたしたちは、インドネシア政府が東ティモール住民の求めている国連による治安回復を早急に実施するよう要求します。
日本キリスト教協議会
議長 徳善義和
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総理大臣  小渕恵三 様
外務大臣  高村正彦 様

東ティモール情勢に関する要望書

1999年9月10日

 わたしたちは、現在東ティモールにおいてインドネシア併合派民兵らによる住民の大量虐殺等の暴力行為が相次ぎ、多くの人命が奪われ、東ティモール住民が不安に脅える生活を強いられている状況に、深い悲しみと憤りを感じています。
 去る8月30日の住民投票においては、有権者の78.5パーセントがインドネシア政府の自治案を拒否したことで、東ティモールは独立に向けて動き出すことになりました。

 しかしその後、独立に反対する併合派民兵による住民への襲撃は悪化の一途をたどり、住民投票結果公表後の死者の数は数百人、避難民の数も数万人にのぼるといわれています。去る、9月6日にはベロ司教邸が放火され、7日には東ティモール西部の町スアイの教会に避難していた独立支持派の住民約100人が武装勢力により虐殺された事実が国連により確認されています。また、この他にもここ数日間において教会、修道院数カ所が襲撃され、司祭、修道女、教会関係者への被害が増加していることが報道されています。

 こうした動きに対して、東ティモールの治安維持に責任を負うはずのインドネシア政府は暴力行為を真剣に取り締まろうとしないどころか、インドネシア国軍・警察が民兵とともに住民を襲撃しているという多数の目撃証言があります。陸軍特殊部隊が併合派民兵に武器や薬を供与し、軍事訓練をおこなっているとの情報もあります。また9月5日夕方、UNAMET現地スタッフが射撃された事件や、同日夜、UNAMETの横にある住民避難所が襲撃された事件では、国軍・警察・併合派民兵がともに行動していたことが確認されています。わたしたちはこのような事態にたいして強い怒りを覚えずにはいられません。

以上のような事態を憂慮するとともに、わたしたちは以下のことを日本政府に要望いたします。

 1.インドネシア政府が治安維持の責任を果たしていないことを批判し、治安維持に責任を持って対応するよう強く求めること。

 2.民兵を武装解除し解散させるようインドネシア政府に強く要請すること。

 3.東ティモールにおけるインドネシア軍の速やかなる撤退、とりわけ、併合派武装集団の結成に深くかかわり、その訓練、資金、武器を供与してきたKopassus(特殊部隊)の即時撤退をインドネシア政府に求めること。

 4.以上のことを、インドネシア政府に対して援助の停止や経済制裁の可能性を具体的に示しながら強く実施を求めること。

 インドネシアによる東ティモール侵略について、日本政府には歴史的に重大な責任があります。1975年から82年までの国連によるインドネシアの東ティモール侵略非難・軍の全面撤退を求める決議に、日本政府は一貫して反対票を投じたのみならず、インドネシアの最大の援助供与国として、同国による国際法違反の東ティモール占領を蔭で支えてきたのです。
 今、このような過去及び現在の過ちを償う意味でも、国連主導の東ティモール和平の完全実現のために、上記の点を考慮しながら全力を尽くしてくださるよう要望いたします。
日本キリスト教協議会
議長 徳善義和

※この要望書は9月9日(木)に行われた第10回常議員会の決議を受けて出されたものです。
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お知らせ


■集会案内
◎エキュメニカル・ユースフォーラム一泊交流会“あ・そ・ぼ・か・た・ろ”
日にち:1999年10月10日(日) 午後5時30分〜11日(月・振替休日)午後3時頃
場 所:水元青年の家(葛飾区水元公園3−3 TEL:03-3600-0245 JRまたは京成線「金町」駅下車徒歩30分)
参加費:3,000円 持ち物:聖書、筆記用具、洗面用具、その他
申し込み:NCC青年委員会担当幹事・小泉 基までお申し込みください。


◎’99平和キャラバン in 沖縄「東アジアの民衆の目で日本を見る」
日 程:1999年11月26日(金)〜29日(月)
会場・宿泊:沖縄厚生年金休暇センター(沖縄県島尻郡佐敷町字新里1668) TEL:098-947-0111
定 員:20名
参加費:55,000円
申し込み:9月末日までにNCC平和・核問題委員会(担当幹事:西原)までお申し込みください。
 「日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会は、新ガイドライン関連法が設立した今、沖縄に再び訪れ、人々の声に心にしっかり受け止めようと平和キャラバンを企画しました。今年は沖縄で行われるシンポジウムに参加します。韓国、台湾、沖縄の人々と出会い、語り合う重要な時間を共有します。沖縄シンポジウムは国家テロと民衆の弾圧をテーマに行われます。再び戦争への道を踏み出した日本国家を、日本及び、東アジアの民衆の視点で見てみましょう。
 また、沖縄のキリスト者とも出会います。主日礼拝には、沖縄の教会の礼拝に参加し、共に祈りたいと思います。どうぞご参加下さい。」
NCC平和・核問題委員会委員長 小笠原公子

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◎NCCでは現在トルコ大地震救援募金を行っています。
みなさまのご協力をよろしくお願いいたします。送金先は以下の通りです。
郵便振替:00110-0-128533 「日本基督教協議会奉仕部」トルコ大地震救援募金
と明記してください。

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