ムミアが拘禁されているペンシルヴァニア州立グリーン刑務所の前で12月1日からまる一週間の断食と祈りに入っておられる日本山妙法寺の尼僧ヤスダ・ジュンさんとカズさん、ローラさんの3名の方たちの様子をお伝えします。
断食に入られた2日目の朝、ヤスダさんと電話でお話をすることができました。
ヤスダさんはすでに22年間、アメリカで宗教家として活動されているそうです。日本山妙法寺は、お寺での修行だけでなく、じっさいの世の中で問題がある場所にでかけ、その場で祈りを捧げ、修行をするのだとおっしゃっていました。
現地はすでに雪も降ったようで、氷点下の寒さの中、朝8時から夕方4時まで一心に太鼓をたたき、祈りを唱えられるそうです。
もちろんヤスダさんたちの断食のことはムミアにも伝わっており、ムミアの精神アドバイザーのスティーブ・ワイザー氏を通じて、感謝の気持ちが伝えられました。また、当初ムミアの処刑が予定されていた12月2日にピッツバーグ(グリーン刑務所にもっとも近い都市)で開かれたムミア支援集会でもこの断食のことが伝えられると、参加者から大きな歓声がわいたそうです。
これらの情報は、現地におられる安倍陽子さんからいただきました。安倍さんのこの件についてのレポートが週刊金曜日(金曜アンテナ欄)の次号あたりに掲載される予定です。
ヤスダさんは、この後、国内のいくつかの刑務所を経由しながら、祈りをささげつつ徒歩でニューヨーク州まで向かわれるそうです。同州で4月に行われる予定の死刑廃止のための大会に参加されるためです。
ヤスダさんは「アンダーグラウンド・レイルロード」をたどるウオーキングにも参加されました。マサチューセッツ州からルイジアナ州につづくこのいわゆる「地下鉄道」とは、黒人奴隷の逃亡を命がけで助けたハリエット・タブマンらの史実にもとづくものです。
また、アメリカ・インディアンの強制移住や彼らの土地でのウラン採掘に反対する運動などにも加わってこられました。