大衆的なデモによってイタリア国内で適切な処分場を見出すことが不可能になった後、イタリアは核廃棄物の99%を英国に輸出することを望んでいる。イタリア政府は、劣化した貯蔵庫に長期にわたって閉鎖した国内原子炉から発生した235トンの使用済み燃料を抱えている。 核燃料を再処理するためにカンブリアにある英国核燃料公社(BNFL)に提示した2億ポンドに値する契約は、回収される廃棄物、プルトニウム、ウランを英国が保有することが規定されている。イタリアの原子力産業はチェルノブイリ原発災害の余波をうけて操業停止した。 貿易産業省は、クリスマスの1週間前に、核燃料の輸入方法と英国内にある外国の核廃棄物の保管を明らかにし、そのさい、廃棄物は発生国に返還されるべきとしてきた決まりは緩和された。 BNFLの半ダースの顧客から発生する廃棄物の保管が、政府所有のこの会社に6億8000万ポンドの収入の増加をもたらし、これは年間20億ポンドのクリーンナップ費用の助けになると、政府は述べた。 英国が自身の廃棄物貯蔵所を見つけられておらず、この先30年間貯蔵所を持てる見込みはなさそうなので、イタリアから廃棄物を輸入するいかなる計画も論争にならざるをえない。再処理のための使用済み燃料の輸入と廃棄物の保有は、英国中のサイトですでに貯蔵している英国の廃棄物を数%増やすだけのことにすぎないと政府は述べている。 貿易産業省は、提案された契約についてイタリアの関係者と非公式協議を行ったと昨日明らかにした。公の審議会が新たな契約が締結される前に開催され、貿易産業大臣パトリシア・ヒューウィットが最終決定を下す。 BNFLがカンブリア地方の地元グループに伝えたところによると、イタリアの関係者と夏に非公式会議を持ち、正式な交渉はいっさい行っていないと昨日、明らかにした。 廃棄物輸出を許可する法令が先月、イタリアで承認された。国内の核遺産の取り扱いを託されたイタリア政府機関Soginは、法令が施行される来月に英国と交渉を持つと述べた。 他方では、ガーディアン紙は、イタリアが英国に核廃棄物を輸送することを認める契約の詳細を公表するよう、政府がこれを拒んでいることに対し、立ち向かっている。 貿易産業省は情報が非常に「繊細で」、イタリア政府を気まずくさせると主張してきた。 今では、本紙は、貿易産業省に営業日で20日間のうちに回答するように要求する要求書を情報公開法に基づいて、提出した。 |