【翻訳資料】

ヨーロッパはイギリスの核廃棄物再処理会社にストップを投票した

ザ・ガーディアン ポール・ブラウン環境記者の特別記事 2000年6月30日



 イギリスとフランスは昨日、ヨーロッパの12の隣国から、再処理を終わらせ、よって放射能をさらに海に放出するのを防止するよう告げられた。

 北西大西洋、北海及びアイリッシュ海の汚染を制御するためのオスパー代表者会議がコペンハーゲンで開かれて、イギリスとフランスは棄権し、12国が賛成を投じた。(イギリス)環境省のスポークスマンは、政府はその決定によって縛られることを拒絶するだろうと言った。カンブリアのセラフィールドにあるソープ施設での使用済み核燃料再処理でBNFLと契約している4カ国は、デンマークの決議案を後押しした。ドイツ、スイス、スエーデン及びスペインは、使用済み燃料再処理がつくるプルトニウムやウランを用いないし、より安くつく貯蔵を実現する。

 元々のデンマーク提案は、再処理に対する即座の終了を要求したが、決議は「乾式貯蔵」を視野に入れて排出が「優先的事柄として再審査される」と言うように修正された。

 オスパー会議の規則では、投票が法的に縛りをかけるためには、15カ国中の75%の多数が必要であり、これはデンマークの決議案では達成された。しかし同時にその規則では、1カ国でも反対するか棄権すると、その決定によって法的に縛られない。

 ロンドンでは環境省がこの点を指摘した声明を出した。「我々が再処理できるかできないかについて、ヨーロッパが我々に告げる権利をもたないことは原理的な点である」とその声明は述べている。BNFLも同様に拒否的であり、「再処理はBNFLと顧客との間の商業上の問題である」と述べた。コペンハーゲンにおけるイギリス代表団は、デンマーク提案をさらに薄めるように試みたが成功せず、自分たちは棄権するように強制されたと述べる声明を出した。1998年にポルトガルのシントゥラで行われたオスパー会議では、イギリスとフランスは2020年までに排出を「ゼロに近づける」よう止めることに同意していた。1週間前に、公式筋はこれが如何にして達成されるかという計画を、それがコペンハーゲンでの敵対的投票を十分妨げることを期待して、公表した。

 グリーンピースのブリジット・ウッドマンは「たとえイギリスとフランスが、その決議が法的な縛りをかけないことを正当に要求することができたとしても、それは彼らの立場を道徳的に非常に困難にする−−彼らは汚染にストップをかけたいと望んでいる12の隣国の願望に対抗して行こうとしている」と語った。

 (イギリス)政府は、その国有企業を選挙後までに部分民営化する計画をすでに放棄したオプションを再検討している。その企業の批評家や経営陣の幾人かは、その会社の未来が再処理ではなく核廃棄物管理にあると信じている。



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