◇◇刈羽村住民投票ニュース◇◇
No.13 5/25


●保留をどう解釈するか
 住民投票まであと2日。いよいよ住民投票運動は佳境に入りました。27日の投票日を前に「保留」の解釈をめぐる論議が村内で交わされています。投票の選択肢は賛成、反対、保留の三つあるわけですが、この中にある「保留」をどう定義するかという議論です。

 条例案を作成した「私たちの声を村政にとどける会」は、プルサーマルが理解できないからといって棄権されてもいけないと思い設けたと説明。原発反対派の「原発反対刈羽村を守る会」ではプルサーマルの実施を一旦棚上げするという意味だと主張。プルサーマル推進派の「刈羽村を明るくする会は」村長に判断を一任するなどいろいろな意見があるとの見解。品田村長は私に一任されたとは思っていないと語るなど、保留の定義が中に浮いた状態になっています。けっきょく、昨日の意見交換で26日に品田村長が保留の解釈を正式に発表することになりました。

 もし賛否が拮抗した投票結果になった場合、保留の解釈が大きな意味をもってきます。では誰が解釈するのか。現状では村長の権限が大きく、その意味でも、恣意的な解釈を許さない厳密な定義が必要です。


●データを見せてもいい?東電南社長
 22日東電南社長が柏崎市をおとずれ、市の助役や品田村長、市議の皆さんと懇談を持ちました。この中で、南社長は「東電立会いのもとなら、競合関係にない人なら誰でもベルゴ社データを見せてもいい」と発言。少々波紋を呼んでいます。

 なんでいまどきデータ公開なのか。住民投票を前に少しでも賛成票を増やしたい政治的思惑がみえみえの発言です。すでに外形寸法データを確認することなく輸入燃料体検査は終了しており、MOX裁判では全数データはないといっているわけですから、本気で情報開示する気などさらさらないでしょう。NSRR問題と絡めて考えるなら、あくまで関電と同様のデータ開示を、しかもデジタル化したものを東電に要求すべきでしょう。


●木本教子講演会中止へ
 推進派が主催した木本教子さんの講演会が中止になりました。ご存知、木本さんは原子力委員会の委員で原発推進の論陣を張っている人です。中止の理由は「冷静な判断が出来る環境を整えたい」(品田村長)とのこと。守る会では、てぐすね引いて待ち受けていたのにのに残念。(22日の公開討論会に来た総合エネルギー調査会の近藤駿介氏がこう進言したかもしれませんね。今刈羽に行っちゃ火に油を注ぐだけだョ・・・)

 政府の名でプルサーマル推進の声明を刈羽村に送りつけたり、エネ庁の河野長官は住民投票の結果と関係なくプルサーマルを推進すると表明したり、原子力村の住人はさぞかし頭に血が上っているようです。小さな村の大きな意思は、核燃料サイクル政策の夢を覚ますでしょう。

−みどりと反プルサーマル新潟県連絡会−



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