本日、「再処理にも使用済み核燃料『中間貯蔵』にも反対!6・29討論集会」参加者一同は、日本の原子力利用計画が、さまざまな局面で破綻しつつある現状を確認する一方で、その矛盾を姑息な手段でまたも将来に先送りしようとする動きがあることに断固反対の意志を表明し、青森県六ヶ所村やむつ市、和歌山県御坊市での運動に連帯の意志をこめて、私たちがこの間継続してきた関西電力のプルサーマル計画の撤回を求める運動に関して以下の決議を行います。 * * * 関西電力の藤社長は、4月16日、退任間近の栗田前福井県知事との会談で、高浜3・4号炉のプルサーマル計画について、本年度中にMOX燃料の製造契約を締結し、2007年実施を目指すと表明しました。関西電力は、6月27日の株主総会でも、今年度内の契約締結を目指したいと強調しました。 しかし、関西電力には、MOX燃料の新たな契約について語る資格はありません。 1999年のBNFL社データねつ造事件では、データ不正があったことはようやく認めたものの、なぜそのようなデータ不正が起こったのかとの根本原因については、いまだに何も明らかにしていません。福井県民をはじめ多くの人々を危険にさらそうとしました。しかし、その危険はいっさい認めず、責任をとろうとはしていません。福井県民にさえ、まだ何も説明していません。 また、フランスのCOGEMA社で製造していたMOX燃料については、2001年12月末に、突如「手続き上の問題」を理由に製造を中止しました。その賠償金として60億円もCOGEMA社に支払っています。しかし、製造中止の理由は疑惑に包まれたままです。フランスの法令に違反して、プルトニウム持ち込み許可のない施設でMOX燃料を製造していたのではないかという疑惑は、いまだに明らかにされていません。 福島県と新潟県の知事はすでに、地元住民の強い反対と東京電力の不正事件によって、プルサーマル事前了解を白紙撤回しました。4月に就任した福井県の西川知事は、就任会見において、新たなMOX製造契約の前に事業者は県や地元に説明すべきだとしながらも、事前了解は生きているとの見解を示しています。 しかし、プルサーマル計画が破綻していることは、いまや誰の目にも明らかです。にもかかわらず、福井県だけがプルサーマルの亡霊にしばられ、危険な実験場になることを容認するというのでしょうか。 私たち関西の市民は、福井県民と連携しながら、関西電力のプルサーマル復活計画を止める決意です。 2003年6月29日 再処理にも使用済み核燃料「中間貯蔵」にも反対 6・29討論集会参加者一同 |