MOX燃料の安全性保証はNIIの管轄外。 しかし「安全です」とNII 日本向けBNFL製MOX燃料--- 英国のどの検査機関も安全性を保証していない! 日時:2000.2.9 午前9時〜10時10分 場所:英国大使館 出席者 英国 ローレンス G ウィリアムズ 英国原子力施設主検査官 ジャネット E ウィルソン博士 SDMジャック 駐日英国大使館 公使 日本側 グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会、 清水澄子参議院議員、原子力資料情報室、グリーンピースジャパン (原発に反対する福井県民会議は出席できなかったためメッセージを読み上げました) 私たちが事前に提出していた質問事項(別紙参照)については、「調査報告書がもうすぐ出るのでそれを見てほしい」を繰り返すばかりで、具体的な問題については一切ふれようとしませんでした。しかし、会見の中で、NIIの調査内容について、以下のような重要な問題が浮かび上がってきました。 1.ウイリアムズ氏は、「我々は調査を行ってきたが、データねつ造の問題は品質管理の問題であり、安全性の問題ではない。」と発言しました。 2.この発言は、NIIの権限に関するNII自身のこれまでの見解=「海外向け燃料の安全性の問題はNIIの管轄外である」と一致していいます(資料参照)。 3.にもかかわらず、ウイリアムズ氏は、「(NIIの)調査結果をみれば燃料が安全だとわかる」「結局燃料は安全だ」と発言しました。 4.安全性の問題について権限もないNIIがBNFLのMOX燃料の安全性にお墨付きを与えるなどできるわけがありません。NIIにはそんな権限もなく、越権行為そのものです。 5.NIIの姿勢は、BNFLのセールスマンそのものです。データねつ造はあったが、燃料の安全性には問題ない。だから今後もBNFLとの取引を継続してほしいと言うために、わざわざ来日して、通産省、関西電力に出かけていったのです。 6.私たち市民グループや清水澄子国会議員と会見に応じたのは、日本の世論の怒りをおさめるためだったに違いありません。しかし、NIIのこの目論見は失敗しました。私たちは、BNFLの日本向けMOX燃料の安全性は、結局のところ英国内でだれも確認していないとの確信を強めました。 このようなBNFLの燃料が使用されれば、重大事故により被害を受けるのは福井・ 関西の私たちです。私たちは、今後一層、どこも安全性を保証しないBNFLのMOX 燃料を日本で使用しないよう運動を強めていきます。関西電力・日本政府に対し て、プルサーマル計画そのものを撤回させる運動を強めていきます。 <資料> NIIの権限に関するこれまでの見解 1.「BNFLのMOXペレットが安全かどうかを検査することは、NIIに権限が与えられ ていることではない」(NIIの広報関係の長であるPete Morgan氏の話) 2.「特定の燃料の発送に際して品質保障の確認を実施することは当局の所掌の一 部ではありません。適切な品質保証のチェックが行われていることを確認する責 任は、BNFL社とその顧客の商業上の事項であります。」(1999年9月21日付NII副 主任検査官B J ファーネス氏から在英日本大使館猪俣士宛て書簡) 3.「燃料の個々の出荷の品質保証検査を行うことは当検査局の権限の範囲内にな いことを再度強調したいと思います。」(1999年11月8日付NII副主任検査官B J ファーネス氏から在英日本大使館猪俣士宛て書簡) 2000.2.9 グリーン・アクション TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952 携帯 TEL090-3620-9251 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581 |