関西電力のMOX燃料用輸送容器の設計変更申請に関する
4月25日付回答に対する質問書と回答



国土交通大臣 扇 千景 様

 私達が4月17日付で出した質問書に対する回答を4月25日に受け取りました。この回答の中で、いくつか意味のはっきりしない点がありますので、再度質問致します。

1.前回質問書2番に関する回答について
  関西電力が4月16日に輸送容器設計承認の変更申請書を出したのは、「仕様の表記を変更する必要がある旨説明したことを受け」と回答されています。

 @この「必要がある旨説明した」のは貴省が説明されたと理解してよろしいですか。

 Aその場合、貴省が3月18日に一旦承認を与えたことは、誤りであったと理解してよろしいですか。

 B貴省の承認に誤りがなければ、なぜ関西電力の「承認証の返納」を受け取ったのですか。
          ↓
(答)事務取扱い上、「容器承認証の変更承認」に係る制度が規定されていないため、仕様の表記を変更するためには容器承認証を返納した上で、設計承認の変更申請が必要となる旨、申請者に説明したものである。

2.前回質問書5番に関する回答について
  Pu241の集合体当たりの重量が、同位体重量では「1.18s以下」となっているのに、しゃへい解析では「0.93s」と少ない数値が採用されている件に関して、貴省は、「Pu241については・・・当該時期における重量を解析に使用している」と回答されています。
  貴省もご存知のように解析に使用されているPu241の重量「0.93s」は、2004年12月の数値です。

 @この「当該時期」とは、輸送容器にMOX燃料を積み込む時期と理解してよろしいですか。そうでない場合は、「当該時期」とはいつですか。
 A「当該時期」がMOX燃料を積み込む時期であれば、当然2004年12月まで積み込み作業はできないということになります。そのような理解でよろしいですか。
          ↓
(答)「当該時期」とは、事業者が設定した想定期間の終期(2004年12月)である。
 MOX燃料中で、Am241はPu241のβ崩壊により生成され増加するが、Am241とPu241を比較した場合、Am241の方が放射性輸送物の総量(γ線及び中性子線)への寄与率が高くなるため、時間の経過とともに総量は増加し想定期間の終期において最大となる。したがって、しゃへい解析上、Pu241が崩壊しAm241が最も蓄積された時点の核種組成(想定期間5年間で最も厳しい条件)で評価しており想定期間をすべて包含している。

3.関西電力は、4月26日に輸送容器を積んだ輸送船を英国のバロー港から出港させました。輸送船の高浜発電所到着は6月中と予想されます。しゃへい解析に使用されたPu241の数値が2004年12月の数値である以上、この夏に(6月以降に)容器にMOX燃料を積み込むことはありえないと理解してよろしいですか。
          ↓
(答)2の回答のとおり、2004年12月までの間に輸送が官僚すれば問題はないと考える。

4.私達は、この輸送容器問題に関して同様の要求と質問書を関西電力にも4月19日付で提出しています。しかし、関西電力は、未だ回答せず、交渉の日程についても答えようとしません。貴省から、関西電力に対し、早期の回答と交渉に応じるよう御指導ください。
          ↓
(4番については文書回答がなかったので、電話にて口頭確認)
「関電とそちらの問題で、国交省としては関係ないので、何もしていない」

 尚、御回答は、文書にて5月7日までにお願い致します。

2002年4月30日

グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
   京都市左京区田中関田町22−75−103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
   大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル1階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581



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