関西電力のMOX燃料用輸送容器の
設計変更申請の出し直しに関する
質問書と回答


国土交通大臣 扇 千景 様

1.貴省は3月18日に、MOX燃料返送用輸送容器の容器承認を行った。しかし4月16日、関西電力は、MOX燃料返送用輸送容器の設計変更申請書を出した。このことは、貴省の審査基準に誤りがあったことを示している。このことについて、貴省としてどのような反省をおこなったのか。その責任の所在を明らかにすること。
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「収納する放射性物質の仕様」の表記に一部変更があったためであり、審査基準に誤りがあったとは考えていない。

2.4月16日の関西電力の設計変更申請書の再提出は貴省の指示によるものか。
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関西電力轄ul原子力発電所に保管中のMOX燃料集合体を輸送するには、既存の容器承認書の仕様の表記を変更する必要がある旨説明したことを受け、関西電力鰍ェ設計変更申請を提出したもの。

3.4月16日付、関西電力のホームページ資料「MOX燃料返送用輸送容器の設計変更の概要」によれば、「今回、国土交通省から現行申請の放射能強度に係わる記載は、放射能強度の総量だけでなく、内訳として記載していた核種毎の放射能強度を制限する意味があるとの見解が示され、放射性物質の仕様の表記に変更が必要となりました」と書かれている。
@「核種毎の放射能強度を制限する意味」があるとの見解は、3月18日以降に新しく付加されたことなのか。
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新しく付加されたことではない。

Aそれはいつ付加されたのか。
B付加された理由は何か。
Cそれは、文書によって指導されたのか。そうであれば、その文書を公開すること。

4.容器からの被曝線量の評価に関しては、核種毎の放射能強度に従って評価することが不可欠であると考える。それにもかかわらず、3月18日の時点では、放射能強度総量だけで審査されて合格となっている。なぜそのような審査を行ったのか。
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核種毎の放射能強度を考慮し評価を行っており、放射能強度総量だけによる審査は行っていない。

5.上記の関西電力ホームページ資料「設計内容の変更」に書かれている、各プルトニウムの同位体重量によれば、Pu241の集合体当たりの重量(s)は、「1.18以下」となっている。ところが、「容器承認申請書添付資料 安全解析書 平成13年10月 関西電力」のしゃへい解析用の組成(ロ−D−4)によれば、同じPu241の重量の数値が「0.93」となっている。他の核種については、数値は一致している。
@なぜPu241だけが、低い値で解析されたのか。
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主要6核種のうちPu241は、β崩壊により、他の核種と比較して短い半減期(14.3年)でAm241に壊変していくが、しゃへい解析では、Pu241よりもAm241の寄与が大きいことから、想定期間内においてAm241が最大となる想定期間終期で評価を行っている。Pu241についてはβ崩壊によりAm241に壊変し、減少するため当該時期における重量を解析に使用している。
 なお、主要6核種のうちAm241及びPu241以外の核種については想定期間内における増減が無視しうる程度(半減期は数万年)であるため想定期間内での増減を考慮していない。

APu241の数値が違うのに、なぜ許可を出したのか。
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@の回答参照

6.これから行われる変更申請書の再審査は、十分時間をかけて、綿密に行われるものと理解してよいか。
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審査に必要な時間を要する。

7.変更申請書の審査が終了するまで、輸送は開始されないと理解してよいか。その場合、当然、英国からの出港も、審査終了までは行わないと理解してよいか。

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変更申請の審査が終了しなければ当該容器を輸送に供することは出来ない。
 なお、変更申請中であったとしても当該容器に放射性物質を収納しないのであれば輸送することは可能である。

4月22日までに、文書で御回答をお願いします。
(回答は4月25日夕刻にFAXで送られてきました。
 なお、私達は4月26日金曜日に国土交通省との交渉を要求していましたが、交渉に応じようとはしていません。)

2002.4.17

グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之



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