10月2日、BNFLのアスキュー社長が関電社長との会談を行いました。市民グループ数団体は、急きょ、「関電はBNFLと新MOX契約を結ぶな!」の抗議行動を行いました。約25名が参加し、4時から関電前でシュプレヒコールをあげ、隣のビルの会議室で交渉を行いました。 最初に、申入書、抗議文を読み上げ、関電に手渡しました。その後、関電側が、「本日午後BNFLの社長が見えられることになっています」「とり消しという話もないので見えられていると思います」などと曖昧な答えをしたため、社長同士の会談が何時から始まったのか、もう終わったのか、会談の内容はどうだったのかと問いただしました。しかし、それすら答えようとしません。関電は、「BNFLの品質管理等の改善状況の報告を聞くだけです」「契約は白紙」と繰り返すだけです。 5時15分まで会議室で交渉を行いましたが、社長同士の会談の時間・内容については一切答えません。参加者全員から厳しい追及をうけて、やっと、会議室での交渉を終えてから、本社に聞きに行く始末です。そして「会談は午後3時30分から4時30分過ぎまで行った、今日はSMPの契約の話は出ていない、改善状況の報告を聞いただけ」と明らかにしました。 BNFLは今年度の会計決算で、史上最悪の赤字に陥りました。会社の存亡をかけて、約600億円をかけて完成した新MOX工場の稼働を狙っています。もちろん、日本でのMOX製造契約だけが頼りなのです。BNFL社長は「日本との契約がなければ、MOX工場は稼働できない」と述べています。そのために、わざわざ社長が来日し、契約の話をつけにきたのです。 今日の交渉では、 (1)1週間前の9月25日にも確認したように、BNFLは英国核施設検査局(NII)からの改善勧告に対して、BNFLは未だ全ての回答を行っていません。そのような段階で「なんのために改善状況を聞くのか」と厳しく追及しました。 (2)さらに、「なぜ、BNFLと手を切らないのか」との追及に対しては、沈黙を続けるだけで、最後に「MOX燃料を造れるところが少ないから」と述べました。同時に、データねつ造を行ったMDF工場とは契約を結ばないと強調します。それだからこそ、MOX契約を結ぶとすれば新工場(SMP)しかないのです。 (3)BNFLが関電に支払う賠償金64億円について、全て現金で受け取ったのか、新MOX燃料代として相殺するのかについても、はっきり答えません。新MOX燃料代とのオプションも否定しませんでした。 BNFL社長は、新MOX工場(SMP)での契約取り付けのため、関電訪問を皮切りに、15日間日本に滞在し、各電力会社を訪問しようとしています。「BNFLと新MOX契約を結ぶな!」「BNFLと手を切れ!」の声を強めていきましょう。日本の契約を阻止できれば、新MOX工場の稼働を阻止できるのです。 |