2002.8.20 柏崎市長 西川正純 様 柏崎市議会社会クラブ 飯塚 晴紀 矢部 忠夫 高橋 新一 笠原 浩栄 グリーン・アクション アイリーン・美緒子・スミス |
公 開 質 問 状 |
本日、「MOX燃料に関するベルギー・フランス出張報告」に基づく市長の記者会見時の発言と報告文を読んで、これまで私たちが指摘してきた数々の疑惑が何一つ解明されなかった事に強く失望しました。 報告はこれまで東電やBN社が言い訳してきた内容をなぞっているだけといわざるを得ません。また、BN社、コジェマ社側の言い分を鵜呑みにしたものであり、疑惑解明を求める市民の立場に立つべき市長としての責任が改めて問われなければならないと思います。 私たちは下記事項について、市民が求める疑惑解明に対処する市長のあるべき姿勢を指摘しながら、今回の調査報告に欠けている点を質問しますので8月29日までに文書にて誠意ある回答をお願いします。 記 1 市長は、昨年6月議会一般質問で、「検査データの非公開については健全性の点で、モヤモヤしたものを感じる。住民の理解を得るためのデータ公開について、目に見えるアクションが必要」と答弁しています。そこで、ベルゴニュークリア社を訪問され、そのアクションを、どのようにとられたのでしょうか。 市民の生命と安全を守る立場にある市長として、ベルゴ社と東電に生データの公開を、なぜ強く要求しなかったのかをお答え下さい。 2 市長の報告書からでも明らかなように、ベルゴ社とコジェマ社は兄弟会社です。唯一の「競争相手」BNFL社は既に生データを公開しています。 ベルゴ社は「競争力確保の観点から(データ)公開はしない」と述べていますが、実質的な競争相手が存在しないのに、市長は根拠のない「企業秘密」を理由とするデータ公開の拒否をなぜ鵜呑みにしたのでしょうか。 3 ベルゴ社では品質管理時に1個でも不良品がでればブレンダーのペレット7000個全てが廃棄される仕組みとなっています。明らかに検査員が不合格の判定を出すときの責任は大きく、プレッシャーもそれによって大きなものとなります。検査員が表示された測定値をペダルを踏んで記録する際、一カ所だけ計った後にペダルを3回踏めば、同じ数値を何度も記録することができます。つまり、ペレットをあちこち動かして都合の良い数値が出た後に、他の箇所を測らず同じ数値を繰り返し記録できるのです。このことは7月26日、「刈羽の生命を守る女性の会」に対し、品田村長は「ベルゴ社でもやろうと思えば、このような不正はやれる」と発言し、認めています。 市長は、このような事が行われていないことをどのように確認したのでしょうか、お答えください。 4 次の、柏崎刈羽原発用、ベルゴ社製MOX燃料の疑義に対して、調査内容を具体的にお答え下さい。調査が必要ないとおっしゃるのなら、その根拠をお答え下さい。市民の生命と安全を守る立場として疑わしいものは調べると言うのが基本的な姿勢であるべきと思われます。以下は全て、品質管理データが操作された可能性があるブレンダーです。 ・ KK3-1759:大きい側のデータを平均値付近のデータに置き換えた疑いが濃厚。 ・ KK3-1773:グラフ化すると、10.346付近に不自然な第2の山が見えている。 ・ KK3-1776:グラフ化すると、10.366付近に不自然な第2の山が見えている。 ・ KK3-1782:仕様中心付近の数値が出るように操作した疑いが濃厚。 (以上は美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会の小山英之先生が東電が示した4ミクロンきざみのデータをもとに行った分析です。) 5 コジェマ社では、柏崎刈羽原発用MOX燃料製造は、ウラン酸化燃料を使った事前検査のみで製造を開始しました。市民を代表する立場からコジェマのメロックス工場が行ったこの手抜き(不正規な)作業に対し、なぜ抗議をしなかったのか、その理由をお答えください。 6 AVIの原子燃料の信ぴょう性・完全性を監査する能力についてお調べになられましたか? 調査結果を具体的にお答えください。 |