定期検査中で、プルサーマル実施が狙われている柏崎刈羽3号炉で、シュラウドにひび割れが発見された。ひび割れは、シュラウド下部リングの溶接部で見つかった。長さ5センチ前後のひび割れが4本ならんでいる[東電発表の図参照]。原子炉圧力容器の周りを取り囲むシュラウドは、炉心を冷やす冷却水の流れを調整する重要な役目を果たしている。 東電は、本日(8/23)の記者発表で、「シュラウドの厚みは50ミリあり、ひび割れが進行していても、9ミリつながっていれば運転に支障なし」との相も変わらぬ安全軽視の発言を行っている。 同じくプルサーマル実施が狙われている、東電の福島原発T−3号炉でも、昨日、制御棒駆動装置系の配管に大量のひび割れが発見された。検査した配管61本中、36本の配管にひび割れが見つかった。配管の厚みは6.4ミリ。一部には深さ4.5ミリにも達したひび割れがあった。 これらは共に、炉心、制御棒系という、原発の心臓部でのひび割れである。柏崎刈羽3号炉は運転開始以来9年。過酷な条件の下にある炉心部で、劣化が急速に進展することを示している。また、福島T−3号炉は運転開始以来26年で、老朽化による原発の劣化を示している。 原発の心臓部でひび割れが見つかった炉で、危険なプルサーマルを実施するなどもってのほかである。刈羽村長・柏崎市長・新潟県知事、東電・国は、即刻プルサーマル実施策動を断念せよ。 刈羽村の品田村長は、「対話集会」を中止し、プルサーマル受け入れ拒否を公にすべきである。 「柏崎刈羽原発損傷 プルサーマル影響必至 」朝日新聞/新潟 8/24 シュラウドひび割れを伝える時事通信の記事 福島原発T−3の配管ひび割れを伝える福島民報の記事 |