関西電力(株)社長 森 詳介 様 2008年12月10日 1.「高浜発電所3・4号機 輸入燃料体検査申請書」の添付書類6「品質保証の計画に関する説明書」の内容について (1)メロックス社の評価について 貴社は、メロックス社にMOX燃料製造能力があることの根拠として、2001年に加工を中断したメロックス社でのMOX燃料製造をあげています。 この加工中止に際して、貴社は2001年12月26日のプレス発表で、「当該MOX燃料の品質に問題はないとする当社主張が受け入れられない旨の経済産業省の回答は、原子力安全規制行政を担う官庁としての最終のご判断と受け止めました」と表明しています。 (a)これは、当時メロックス社で製造したMOX燃料の品質に問題はないとする主張が容認されないことを、貴社が認めたと理解していいですか。 (b)2001年にメロックス社でのMOX製造を中止した理由は何ですか。 (c)なぜこのときのMOX燃料製造を、メロックス社の製造能力の根拠にできるのですか。 (2)保安院の立ち入り調査に関して 申請書の6−6頁「3.2.4 製造状況等の確認について」の項目で、「規制当局の立ち入りについては、必要に応じて規制当局が原燃工およびメロックス社に立ち入り、当社の品質保証活動の妥当性について調査を行うことができることを契約書に定めている」となっています。この内容では、規制当局がメロックス社に立ち入っても、実施するのは貴社の品質保証活動の調査に限られており、メロックスを直接調査できる内容にはなっていません。 しかし、2000年7月14日付の国の通達「電気事業者及び燃料加工事業者の品質保証に関する確認事項について」では、「電気事業者は、規制当局が必要に応じ、元請け企業及びMOX燃料加工事業者に立入り、調査を行うことができる旨、元請け企業及びMOX燃料加工事業者が定めていることを確認すること」ということが明記されています。 (a)申請書の内容は、国の通達を満たしていないのではないですか。 (3)「二次混合から」を「製造期間」としていることについて 申請書では、「製造期間」を「製造期間(メロックス社での当社向けMOX燃料集合体のための二次混合開始から全燃料集合体の組立後の検査完了までの期間)」(申請書6−6頁)と定めています。メロックス社でのMOX燃料製造方法は、MIMAS方式で、貴社のプルトニウムが使用されるのは一次混合からです。これでは、国が要求している「製造期間を通じた・・・製造状況及び品質保証活動についての確認」は、二次混合開始からとなります。 (a)なぜ、「二次混合開始から」なのですか。製造期間を「一次混合開始から」としないのはなぜですか。 (b)申請書では、「原燃工の品質保証について」の項目では、「顧客の所有物である二酸化プルトニウムについて、MOX燃料集合体の発注先における管理を確実にする」と書かれています(6−68頁)。二次混合開始から品質保証活動等を確認する場合、一次混合で使用される顧客=貴社のプルトニウムの管理はどのように実施するのですか。 2.輸送容器とその安全性について (1)フランスからMOX燃料を運ぶ輸送容器について 貴社の輸送容器の型はTN−12P(M)で、2006年6月28日に原燃輸送が「放射性輸送物設計承認申請」を提出し、同年8月21日に国から承認されたとのことです。この輸送容器について、 (a)この容器の製造番号を示してください。 (b)申請書はどこで公開されているのですか (c)申請書の添付書類である輸送物安全解析書はどこで公開されているのですか (d)この容器の容器承認申請はいつですか。承認されている場合は、承認された日と容器承認番号を示してください。 2008年12月10日 グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス 京都市左京区田中関田町22−75−103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之 大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581 (08/12/15UP) |